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キャリア自律の本質は? ~プロティアン・キャリア~

おはようございます。りくです。

わたしの仕事のキャリアは
現場7年(事業企画)→人事3年です。
人事は希望してきました。
(くわしくはまた別のnoteで)

で、人事に来てから、
キャリアについて考えることが非常に増えました。
(当然ですが)

先月、あるキャリア検定試験の合格通知がありました。
パチパチ!

その名も

『プロティアン・キャリア検定』

???

という方が多いかと思います。

人生100年時代と呼ばれる今、
キャリアについて考える機会は年齢問わず増えています。

今日は、代表的なキャリア論と、
現代の新しいキャリア論のエッセンスを紹介。
(=プロティアン・キャリアとは?)

読後はあなたも、
令和の駆け出しキャリアコンサルタントになっているでしょう。

ではいきましょう!

1.キャリア論1.0 キャリア・アンカーを知ろう

キャリア論で必ず出てくるエドガーシャインという心理学者がいます。シャイン氏の代表的な理論が、「キャリア・アンカー」という考え方です。
周囲の環境が変化しても「譲れない価値観」「最も大切にしたいもの」を指しており、船の錨(アンカー)に例えて、キャリア選択の基本指針となるものです。

キャリア・アンカーは以下の8つに分類されます。
もちろん、良し悪しではありません。
(globisのがわかりやすかったので引用)

①専門・職能別コアコンピタンス
「専門家」としての能力を発揮したいタイプです。自分の才能をフルで発揮し、専門性を高めていくことに満足感を覚え、またそれによってやる気スイッチがONになります。

②経営管理コアコンピタンス
いわゆる「出世欲が強い人」です。キャリアを歩むにつれて、自分自身がゼネラル・マネージャーとして経営管理に携わりたいという気持ちが強いことに気が付くタイプです。

③自立・独立
集団行動のための規則や手順、作業時間、服装規定などに束縛されることが苦手なタイプです。あらゆる場面で、自分の裁量で仕事のやり方やペースを柔軟に決められる組織や職種(士業や研究職、フリーランスなど)に惹かれます。

④保障・安定
安定した仕事や報酬など、安定性を最も重視する人です。安全で確実と感じられ、将来の出来事を予測することができ、ゆったりとした気持ちで仕事をしたいタイプです。雇用保障や終身雇用権などにこだわり、大企業や公務員として働くことを望む傾向があります。

⑤起業家的創造性
新しい製品や新サービスを開発したり、財務上の工夫で新しい組織を作ったりなど、リスクを恐れず、何か新しいことを生み出すことに楽しみや充足感を覚える人です。雇用者として働いている時でも、常に起業や独立の可能性を探っています。

⑥奉仕・社会貢献
自分の仕事を通じて「何らかの形で世の中を良くしたい」という欲求が強く、社会貢献に価値を感じるタイプです。自分の能力を発揮できる仕事よりも、人の役に立つ仕事に惹かれます。商品・サービス開発や医療、社会福祉、教育に関する仕事に就く傾向があります。

⑦純粋な挑戦
誰もが無理と思うような難題や、手ごわい相手に打ち勝つことに満足感を覚えるタイプです。彼らにとっての成功とは、不可能と思える困難を克服したり、相手に勝つことであり、専門を問わず「挑戦」を人生のテーマにしています。

⑧生活様式(ライフスタイル)
個人としてどうしたいかだけでなく、家族や会社のニーズとの調和を大切にするタイプです。仕事とプライベート両方の適切なバランスを常に考えています。在宅勤務制度や育児休暇制度など、柔軟な働き方ができたり、福利厚生のしっかりしている企業に惹かれます。


こちらの診断で、自分のアンカーを知ることができます。
(私は ⑦純粋な挑戦 です。みなさんは?)


キャリア・アンカーの功績は、セルフイメージの正体を掴みやすくし、
思考の軸として使えるようにしたことでしょう。(キャリコンなら必修)

ですが
「キャリア・アンカーはわかったけど、どうすれば?」
「それくらいセルフイメージは持っていた」

というリアクションも多いので、
もう一歩踏み込んだ、最新のキャリア論に触れさせて下さい。

2.キャリア論2.0 プロティアン・キャリア

プロテインではありません。"プロティアン"・キャリアです。
「環境の変化に合わせた柔軟なキャリアの作り方」の理論です。
語源はギリシャ神話の「プロテウス」、変現自在の神から来ています。

社会変化に適応し、自分らしく働き続けるために、
上記1で紹介した「キャリア・アンカー」すら変えながら
社会に自らを適応させていくという考え方です。
(プロティアンキャリア協会という一般社団法人があります)

「譲れない価値観じゃなかったのか!」
と突っ込みが入りそうですが、プロティアンの基本は、
「アイデンティティ」×「アダプタビリティ」です。

つまり、「自分らしさ」だけでなく、
「適応性」がキャリアの肝とする主張です。

VUCA。
言われてみれば事業に限らず、キャリアも不確実性が高まったわけです。
環境変化に適応するためには何が必要か?
次項の「キャリア資本」が鍵となります。

3.キャリア資本を蓄積しよう

人生100年時代。
自分の行動で生み出される資本の総体とされる、
「キャリア資本」がキャリアを形成していくと、
プロティアン・キャリアでは考えられています。

資本というと「経済資本」(金銭・財産)のイメージかと思いますが、
キャリア資本はそれに加えて、
「ビジネス資本」と「社会関係資本」を重要視します。

それぞれ何を指しているのか?見ていきましょう。

3種類のキャリア資本(※職場・仕事が変わっても資本は減らない!)
①ビジネス資本
仕事への没頭で得る「知識」「適応性」「生産性」(ビジネスリテラシー、ビジネスアダプタビリティ、ビジネスプロダクティビティ)

②社会関係資本
個人同士のつながりからなる社会的なネットワーク
密度の濃い「結束型」と"弱いつながり"で形成される「橋渡し型」

③経済資本
金銭、資産、財産、株式、不動産などの経済的な資本

これらキャリア資本をどう蓄積していくか?
そしてそれをどのようい資産に転換していくか。
いくぶんか端折ってますが、全体像はこちらの図がわかりやすいです。

画像1

(一般社団法人プロティアン・キャリア協会HPに掲載)

プロティアンは、キャリア資本の戦略的なマネジメントを示唆しています。
その選択肢として、
転職・複業・専門・社内起業・個人事業・コミュニティ。
これらが注目される、というのは理解しやすくなるのではないでしょうか

最後に、ベストセラー『ライフ・シフト』の教えで締めましょう。

ー長寿化時代には人生の設計と時間の使い方を根本から見直す必要があるのだ。
ー生涯を通じて『変身」を続ける覚悟をもたなくてはならない。

今日の仕事、週末の過ごし方。
ちょこっとキャリア資本を意識してみませんか?
新聞・読書・英語・社内外コミュニティ・運動・健康etc.

わたしも日々、つづけていきたいと思います。

それではよい一日を!
Have a nice day!!

りく

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