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オランダ移住ガイド|BSN取得と住民登録後にやるべき8つのこと(前編)

寒い冬の季節となり、外出を控えがちな時期になりましたので、この機会に移住ガイドをまとめてみました。今回は、BSN取得と住民登録が完了した後に必要となる手続きを8項目にまとめています。内容が豊富なため、前編と後編に分けて解説させていただきます。

私自身、一人で全ての手続きを無事に完了することができましたので、このガイドを参考にしていただければ、皆様も問題なく手続きを進めることができるはずです。情報を集めるのは大変でしたが、一つずつ丁寧に解説していきますので、ぜひ参考にしてください。


オランダでBSN取得後の手続き 1 :現地の携帯電話番号の取得

オランダでの生活をスムーズに始めるためには、現地の携帯電話番号が必要不可欠です。その主な理由として、銀行口座の開設時に必須となるほか、行政機関への各種申請時の連絡先として求められます。また、政府機関やアプリの二段階認証、医療機関との緊急連絡手段としても重要です。さらに、多くのプランにEU圏内のローミングサービスが含まれているため、ヨーロッパ圏内の旅行時にも便利に活用できます。

携帯電話会社の選び方

では、具体的にどの携帯電話会社を選べばよいのでしょうか。まずは、現地のSIMカードに求める要件を整理することをお勧めします。私の場合は、電話番号はもちろん、日常生活に必要な基本的なデータ通信量も考慮に入れて選びました。

主要通信会社の特徴

オランダの携帯電話会社は、大手3社が高い評価を得ています。Vodafoneは広範なネットワークカバーと安定した通信品質が特徴で、国内のどこでも安定した通信が可能です。KPNはオランダ最大手の通信会社で、最高水準の通信品質を提供しています。Odido(旧T-Mobile)は、この2社の中間的な位置づけとなっています。

格安SIM

ただし、これら大手3社は料金が比較的高額であるという評価も多く見られます。そのため、予算を抑えたい方は格安SIMの利用も検討する価値があるでしょう。主な格安SIM会社には、Lebara、Simpel、Budget Mobiel、Simyoなどがあります。

中でもLebaraは、英語圏のレビューサイトで特に高い評価を得ています。その理由として、契約期間の縛りがないことと、ウェブサイトやカスタマーサポートが英語で利用できる点が挙げられます。これは、オランダ語に不安のある方にとって大きな利点となるでしょう。

一方で、他の格安SIM会社にはいくつかの制限があることにも注意が必要です。例えば、Simpelはウェブサイトと顧客サポートがオランダ語中心となっているため、言語面での不安がある方は避けた方が無難かもしれません。また、Simyoはオランダの銀行口座が必須となるなど、契約時の条件が比較的厳しい面があります。

最終的に私はLebaraを選択しました。Lebaraには以下のような多くのメリットがあります:

  1. オランダの銀行口座が不要

  2. ウェブサイトと顧客サポートが英語対応

  3. 基本プランは月額10ユーロ程度から利用可能(通話とデータ通信込み)

  4. オンラインで簡単に申し込み可能

  5. プランの変更が随時可能

私の場合、現在月額 9.5 ユーロのプランを利用しています。内容は月 6GB のデータ通信に加え、通話 250分 と SMS 150 通が含まれています。移住直後は外出する機会が多かったため、比較的大きな通信容量のプランを選びました。ただし、主にWi-Fiを利用する生活スタイルであれば、月 1GB で 6 ユーロのプランもあります。

Lebara の申請方法

申し込み方法も簡単です。英語版の公式サイトで「SIM ONLY」を選択し、「Monthly Rolling」(月額プラン)を選びます。データ通信量は最初1~3GBのBundleから選択できますが、後から必要に応じて増量することも可能です。

各オプションの設定については、Data Cap(データ上限)、Calling & Texting(通話とSMS)、Speed 5G(5G通信速度)、International Calling(国際通話)はチェックを入れる必要はありません。選択が完了したら、画面右側の「Order Now」(注文する)ボタンをクリックします。

次に、メールアドレス、氏名、生年月日の個人情報を順番に入力します。「Number to transfer」(電話番号の引き継ぎ)の項目では、「I want a new number」(新しい番号を希望)を選択します。すべての情報に間違いがないことを確認したら、「Continue」(次へ進む)をクリックします。

次に、郵便番号と建物番号を入力します。入力後、「Search Address」(住所検索)をクリックし、表示された通りの名称と市区町村名が正しいことを確認してから「Continue」(次へ進む)を選択します。

⚠️補足説明: オランダの郵便番号は4桁の数字+2文字のアルファベットで構成されています。また、建物番号は数字のみの場合と、数字+アルファベットの場合があります。

最後のステップは、iDEALアカウントの連携です。オランダ到着前に Revolut アカウントを開設している方は、Revolut の iDEAL 機能を利用できます。「Pay with iDeal」(iDEALで支払う)ボタンをクリックし、銀行リストからRevolutを選択するだけです。

もし現時点で iDEAL 対応の銀行口座をお持ちでない場合は、Revolutアカウントの開設をおすすめします。通常1日程度で開設が完了します。まだ口座を持っていない方、✨このリンク✨から口座を作ると、お得な特典がもらえますので、ぜひご検討ください。

iDEALアカウントの連携が完了すれば、すべての手続きは終了です。通常2~5日程度で、SIMカードが普通郵便で登録した住所に届きます。

Lebaraは外出不要でオンラインですべての手続きが完了するため、忙しい方や外出を控えたい方に特におすすめです。手軽さと利便性を考えると、非常に使いやすい選択肢だと言えるでしょう。

私の招待リンクから登録すると特典がもらえます!ぜひ使ってみてください😊🪄


オランダでBSN取得後の手続き 2 :DigiDの取得

DigiDは、オランダでの家賃補助(Huurtoeslag)、医療保険補助(Zorgtoeslag)、勤労控除(Arbeidskorting)などの申請に必須のデジタルIDです。各種補助金の申請だけでなく、オランダに住むということは納税義務も発生するため、学生ビザ以外で滞在している方は特に税務関連の情報をしっかりチェックしましょう。

DigiDでできることをまとめてみました:

  1. 確定申告と税務情報の確認

  2. 各種補助金の申請

  3. 医療保険情報の確認

  4. 個人情報の更新(引っ越し時の住所変更など)

  5. 滞在許可証の更新申請

  6. 市役所での各種手続きの予約

  7. 市からの請求書の確認と支払い

  8. 各種証明書の申請

オランダは物価が高い国なので、利用できる補助金は積極的に活用することをおすすめします。

DigiD 申請の条件

  1. 市役所での住所登録が完了していること

  2. BSN(公民サービス番号)を持っていること

  3. 14歳以上であること

  4. オランダの滞在許可証を持っていること

長期ビザでオランダに入国し、住所登録を済ませれば、通常は申請資格を満たします。申請手続きも簡単で、DigiD公式サイトから行えます。

DigiD の申請方法

  1. DigiD公式サイトにアクセス

  2. 個人情報(BSN、住所など)を入力

  3. オランダの携帯電話番号を登録

  4. アカウントとパスワードを設定

  5. 携帯電話番号の認証

  6. メールアドレスの認証

  7. 郵送される有効化コードを待つ

  8. DigiDログインページで有効化コードを入力し、アカウントを有効化

⚠️重要な注意点:ユーザー名(gebruikersnaam)とパスワードは必ず自分でメモを取っておきましょう!DigiDのシステムには記憶機能がないため、有効化前にこれらを忘れてしまうと、もう一度最初から申請をやり直すことになってしまいます。

有効化コードは申請時の登録住所に5営業日以内に届きます。このコードは受け取ってから20日以内に使用する必要があります。期限を過ぎると、また最初から申請のやり直しです。


オランダでBSN取得後の手続き 3 :医療保険の加入

オランダの健康保険法(Zorgverzekeringswet)では、オランダに居住または就労する全ての人に基本医療保険への加入が義務付けられています。未加入の場合、通常の保険料を上回る高額な罰金が科され、さらに未加入期間の保険料も遡って支払う必要があります。

また、保険未加入の場合、診療費や入院費用が非常に高額になります。トラブルを避けるため、私は Independer というサイトを利用して、最適な保険プランを選びました。

オランダの医療保険の選び方


  1. 生年月日と郵便番号を入力

  2. 保険料の目安確認:画面右側に表示される平均保険料で、価格の目安がわかります。

  3. 自己負担額(Eigen Risico)の選択:最低385ユーロ~最高885ユーロの範囲で選択

  4. 追加保障(aanvullingen)の選択:歯科、理学療法、妊娠関連、海外での医療費など

⚠️自己負担額の仕組み:例えば、自己負担額を 885 ユーロに設定した場合を説明します。医療費が700 ユーロかかったとすると、これは自己負担額の 885 ユーロに達していないため、医療費の全額 700 ユーロを自分で支払うことになります。一方、医療費が 1,000 ユーロかかった場合は、最初の 885 ユーロまでを自己負担し、残りの 115 ユーロを保険が補償します。このように、高い自己負担額を選ぶと月々の保険料を抑えることができます。ただし、実際に医療機関にかかる際の自己負担は増えることになるため、自身の健康状態や経済状況を十分に考慮して選択することをおすすめします。

補償の仕組みについて

基本保険と追加保障では、補償の計算方法が異なります。基本保険では、定められた自己負担額を超えた医療費については全額が補償されます。一方、追加保障の場合は仕組みが異なり、補償限度額が設定されているうえ、一部自己負担が必要となります。たとえば、補償率が75%で年間限度額が250ユーロの追加保障の場合、医療費の75%が補償の対象となりますが、年間の補償額は250ユーロを超えることはできません。

歯科保険について

歯科保険は基本保険に含まれていないため、別途加入する必要があります。オランダでは歯科治療費が高額なため、多くの方が歯科保険に加入しています。補償の対象となるのは、定期検診や虫歯の治療、根管治療(ただし補償額に上限があります)、親知らずの抜歯などです。

具体的な補償額の計算例をご説明しましょう。たとえば、治療費が40ユーロで補償率が80%、年間限度額が100ユーロの保険に加入している場合、保険から32ユーロ(40ユーロの80%)が補償され、自己負担額は8ユーロとなります。この場合、年間限度額100ユーロから32ユーロが使用されたため、残りの補償可能額は68ユーロとなります。

なお、予期せぬ自己負担を避けるため、治療を受ける前に必ず補償額の残高を確認し、歯科医から治療費の見積もりを取得することをおすすめします。

私の場合、De Frieslandの最も基本的なプランを月額136.95ユーロで契約しました。理由は、台湾で実費補償型の医療保険に加入していることと、デジタルノマドとして3ヶ月ごとに台湾に帰国する生活スタイルのため、最も安価なプランで十分だと判断したためです。

Independer のウェブサイトは直感的で分かりやすく、公式の英語版はありませんが、Googleの翻訳機能で問題なく利用できます。契約内容の確認や請求書の管理も簡単です。

オランダでの長期滞在をお考えの方は、以下の点から各保険会社を比較検討することをお勧めします:

予算面

  1. 年間自己負担額(eigen risico)の比較

  2. 月額保険料の比較

  3. 過去の割引キャンペーン実績の確認

サービス面

  1. 英語対応の有無

  2. 居住地域の提携医療機関のカバー率


オランダでBSN取得後の手続き 4 :ホームドクター(かかりつけ医)/ GPの登録

かかりつけ医の検索には、Zorgkaart Nederland というサイトがおすすめです。利用方法は以下の通りです:

  1. 検索欄に自分の郵便番号を入力

  2. 検索すると、半径5km以内のすべての医療機関が表示される

  3. 左側のOccupation(職種)欄でhuisarts(GP/かかりつけ医)を選択

表示された医院リストは、GoogleMapでも確認することをおすすめします。一般的にかかりつけ医の評価は高くないため、以下の点に注目して選びましょう:

  • 英語のレビュー数

  • 英語のレビュー内容

英語のレビューが多い医院は、外国人患者の受け入れに積極的で、オンライン登録システムも利用しやすい傾向にあります。

⚠️重要な注意点:オンラインで登録手続きを行っても、「登録完了のお知らせ」は送られてこないことが一般的です。

登録状況を確認したい場合は、以下のいずれかの方法で問い合わせることをおすすめします:

  • 電話での問い合わせ

  • 医院が公表しているウォークイン可能な時間帯に直接訪問して確認


後編では、オランダの医療保険補助の申請方法、NS(オランダ国鉄)の定期券の契約、OVカード(交通ICカード)の取得と口座開設、カード番号の連携方法、そしてスーパーマーケットの会員登録の手順について詳しく解説しています。

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