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ホテルの朝ご飯に思うこと

「お天気が回復」と言う時、晴れる方向に変わっていくことをイメージしますよね? これは梅雨時であってもそうです。お天気の基本は晴れというコンセンサスは、いつ頃できたのでしょうか。考えると夜も眠れません(嘘です)。

さて、……。

3連休ということもあり、家族で久々に泊まりがけでスキー場まで出かけてきた。娘はスキーだけが取り柄のようなところがあり、上機嫌で滑っていた。

宿泊したホテルでは、ご多分に漏れず日本語以外の会話があちこちでなされていた。特に春節を迎えた中国からの来客も多かったように感じた。

語弊があるかも知れないが、中国人は昔よりはマナーが向上していたと思う。ホテルの朝食のバイキングやスキーのリフトの列にもきちんと並ぶし、新幹線に荷物を積み込む時も、周囲の状況を見ながら載せていた。

服装も洗練されているし、見かけだけでは日本人と区別が付かない。そしてマナーも向上してきたとなると、日本人もウカウカしていられないのではないか。ちょっと心配になった。

日本のホテルの朝食は、バイキングが定番になっている。そしてその多くでは、和食ラインと洋食ラインの2つが設置されている。少なくともどちらかしかないというホテルにあたったことはない。

和食ラインには納豆、味付け海苔、漬物、梅干しは必ずあって、後は卵焼き、煮物、佃煮、鮭かサバの塩焼きが並ぶ。そして最後にご飯と味噌汁がある。バリエーションはもちろんあるだろうけれど、大体こんな感じだろう。

一方で洋食ラインには、スクランブルエッグ、生野菜、温野菜、ウインナーかベーコン焼きがあって、シューマイかコロッケか唐揚げが並ぶ。パンはバターロールとクロワッサンは絶対にあって、後はホテル毎にかなり異なっている。

実は最近、和食ラインに粥が並ぶ例が増えてきた。私たちが思い浮かべる出汁を効かせて溶き卵を散らせたものではなく、白米を煮ただけのもの。これはおそらく中国人客への配慮であろう。

でも中国人を見ていると、必ずしも粥を食べたりはしていない。食べたいものを食べる。この日本人にも共通する当たり前の欲求に従い、柔軟にお皿に盛り付けていく。

逆に、日本のお年を召した方が「おや、粥がある」と思ってかよそってゆく。でも、それがご本人のイメージしていたとおりのモノだったかは謎。

我々は食事について和洋中という言い方をよくする。でも「中」は和洋よりも浸透度が低い。でも、ホテルの朝食の変わりようからすると、段々プレゼンスが増していくように思う。

なお、今回のホテルではなかったけれど、朝食にカレーを出すところもチラホラ現れてきている。意外に食べられるし、前の晩に懇親会をした後だとカレーのウコン成分を取り入れられて体調回復にも一役買う。

ホテルの朝食からも、変わりゆく日本の姿が見られてちょっと面白い。

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