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親戚に教わる故人のアナザーヒストリー
東京は薄曇りの朝でした。その後段々晴れ間も見えるようになりましたが、気温はあまり上がらなかったですね。せっかく平日にお休みを頂いていることもあり、散髪に行ってきました。それも故人の遺徳でしょうか。
さて、……。
亡母の初七日法要まで行った後、既報の通り帰京。深夜に帰着してネロ少年のように就寝したが、私は目覚めて生きている。でも気が張った状態は今も続き、眠っても熟眠感を得られないのが辛い。頭が回らず、短期記憶がすぐに消えてゆく。
通夜葬儀のことをポツポツと振り返ってみる。時節柄家族葬でできればと考えていてその旨は親戚にお伝えした。結果、父方の方々は当方の意を汲んで来られなかった。一方で、母方は年配の親戚ばかりがそれなりに集まった。
正直なところ、私自身は母方の親戚の方とのお付き合いが深い。それは、私の小学校時代に母が毎年里帰りしており、その際に親戚の方に一通りお会いしていたから。父方は父の仕事の関係でその回数が少なかっただけではあるのだけど。
こちらも成長して何年も会っていない親戚が多い。でも、子供の頃によく面倒を見て頂いた方は、会った瞬間に関係が復活する。時空を超越できるとでも言えばよいのだろうか。この年齢で「ろくちゃん」と呼ばれるのは面映い。
通夜振る舞いの折には、母の思い出話に花が咲いた。私が生まれる前のエピソードも多く、今更ながら「そんなことがあったのか」と思ったりもした。その時の母の気持ちを聞いてみたい気もするのだけど、それは叶わない。
母の兄弟姉妹間の関係も初めて知ったことが多く、ただただ拝聴するしかなかった。昔は兄弟姉妹の数も多く、その中での合う合わないもあったそうだ。そういう中であんなことがあった、こんなことがあったという話を聞かされた。
残念なのは、記憶に残っていないこと。疲れた脳のシワを素通りしていったのである。
皆さん老齢であることもあり、通夜のみで帰られた。これが今生の別れにならないよう、折りを見て母の里の方も訪れたいと思っている。
お読み頂き、ありがとうございました。
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