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遠方の親戚

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さて……

田舎を離れて、大都市圏に暮らす人は少なくない。今は新型コロナウイルスの関係で見られなくなったが、かつての盆暮れの帰省ラッシュを見れば、それは歴然である。

しかし、それでも地方に定住し続けてきた人の方が多いだろう。我々の親世代では、兄弟が4人以上の場合も少なくなかった。

そうなると、それだけ叔父や叔母がいることになる。その皆が同じ都市或いは地方に固まって住んでいるのは珍しく、遠方に住む親戚として関わることとなる。

とはいえ、実際そのような方々とリアルに会う機会は、そう多くはない。普段は年賀状のやり取りだけの場合も珍しくないだろう。

遠方に住む親戚は、当然知り合いではある。でも、その人となりまではよく知らない場合が多い。せいぜい父母からの伝聞情報のみで、彼らとは育ってきた環境も違う。何で生計を立てているのかも詳しくは分からない、という場合も多い。

葬儀は、そういう人たちと久々に出会う機会である。地方の人の気やすさにホッとする反面、何を話して良いかに困ったり、地方の風習を当然の基準として意見されたりと、緊張と気詰まりに神経がすり減ることもある。

でも、通夜からお骨上げ、場合によっては初七日法要までの丸一日を、共に過ごす「仲間」であることを考えると、ここは忍の一字である。

葬儀を機会にお付き合いが深まることは、実際のところかなり少ないと思われる。一時の通過儀礼として、心を強く持ってやり過ごす他はない。

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