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退職にまつわる思い出話を少々

今日はバタバタでした。外は暑かったようですが、それを感じるいとまもありませんでした。

さて、……

サラリーマンを長年やっていると、退職者を送る機会が少なからず訪れる。それは、定年退職だけに限らない。

本人の健康状態、ご家族の介護、起業、資格試験にチャレンジ、家業を継ぐ……等々さまざまな事情により辞めてしまう方々を見てきた。

もちろん、職場には隠して転職活動を展開、見事に意中の会社の内定を得て退職を表明する方もいる。

今はコロナ禍でもあり、そういう方々の送別会はオフィシャルには開かれなくなった。そして私は、組織の安全衛生業務を担っている立場もあるので、非公式の送別会もお断りしている。それで万一感染するとマズいので。

そのため過去の話となるのだけど、いくつか記憶に残ったできごとを書いてみたい。

送別会で聞いた話。ある方は転職活動中、面接で「それで、あなたはこの会社で何ができるのですか?」と聞かれた時に、一般論でしか答えられずに落とされたエピソードを披露。

「企業研究はしていたけれど、自分のキャリアを落とし込んでの説明がうまくできなかった」と反省の弁を述べていた。その後、反省を活かして転職活動を継続、本懐を遂げたとのこと。

逆に送る側のある人は、送別の言葉の中で「この会社で学んだことを役立てて頂ければ幸い、それが役立たない職場であれば、これまでのことは『夢マボロシのごときもの』だったと総括して「現実」に立ち向かって下さい」と言って、それがジワジワと胸に浸みてきた。

職場を去った理由が本人の健康状態であれば是非もなしなのだけど、家族の介護の場合は、その家族の死亡の他、施設に入所できた等の理由で就業できる状況が整った方もいる。そういう人が、人材登録でスポット的に戻ってきたりすることもある。

このように、戻りたいと思ってもらえる職場であることに少し安堵の思いを抱いてしまうのだけど、定年でない退職者を送る側の気持ちは、常に複雑である。どうしても「自分はこのまま勤めていて良いのか?」の自問自答をしてしまうので。

♪行ったきりなら幸せになるがいい 戻る気になりゃいつでもおいでよ
というジュリーの歌の一節が脳裏をよぎる。退職の場合、戻る気になっても基本的には戻れない会社が大多数であり、軽々に動くことはできない。

ただ、どのような結果であっても受け止める、その覚悟だけは常に持ち続けるべきだとは思っている。

お読み頂き、ありがとうございました。

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