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幼子の手は離さないで

クルマの、道路に溜まった雨水を跳ね上げる音が背後で結構うるさいです。

さて、……

日曜だった昨日の昼下がり、日が陰ったこともあり自転車で遠乗りすることにした。用いるのは1月に買った自転車である。

運動がメイン目的だけど、行先を定めないのもどうかと思ったので、最寄りの業務スーパーに狙いを定めた。久々に牛乳パック入りのコーヒーゼリーを買おうということで。

「最寄りの」というと近いイメージを抱かれるかも知れない。しかし、業務スーパーとしては最寄りであるものの、距離としては片道5㎞程度ある。往復で10㎞。

自転車乗りを趣味としている人からすれば物足りないかも知れない。でも、当方の体力としては、多少の余力をキープすることも含めるとこの程度かな、と判断してそちらに向かうこととした。

基本、車道を走る。しかし、配送車の入場待機等で路駐されていると、さすがに命の危険があるので、歩道に入ることもあった。もちろん、その場合は歩行者優先を旨とし、ベルは鳴らさないようにしている。

このあたりは全く問題がなかった。ただ、最後の店の近くは歩道も車道も白線一本で仕切られているだけ。しかも、近隣の店舗の看板等が歩道に林立していることもあり、歩行者も車道側にはみ出てくることがある。

たまに、こういうところでベルを鳴らしたり、車でクラクションを鳴らしたりする人がいる。私などはちょっと待ったところで大差ないしイライラするだけ寿命を縮めるから損だと思うのだけど、彼らにそういう思考はないようだ。

話が逸れた。店の近くでこちらも自転車置き場に停めようと自転車を降りたところに、2歳にならない程度の子がまさに「脇目も振らず」チョコチョコと走ってきた。こちらは、既に止まっているのでその状態をキープ。

親が慌てて後ろからやってきて子の肩を押さえて止める。そして
「あ、すいませーん」と謝ってきた。

「いえいえ」とこちらも鷹揚に応えるのだけど、ちょっと違う感が拭えない。

私の思いは「謝る先は私ではなく、目の前の子じゃないの?」というもの。守るべきはわが子で、その子の生命身体を危険に晒したのはあなたですよ、という気持ちになったのだ。

今回は、当方が完全に止まっていたから良いものの、まだ走行中だったら本当に危なかったと思う。私の体重の載った自転車にぶつかられたら、この子であれば体ごと倒れて頭をアスファルトに強打した可能性が高い。

無事に買い物を終えて帰宅。所期の目的達成は良いのだけど、最近子どもと手を繋がない親が増えたように感じている。そのことが後悔に繋がらなければ良いが、と子育てでその時期を通り過ぎたオジさんとしては切に思ったことであった。

お読み頂き、ありがとうございました。

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