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イランのイスラエル攻撃で思うこと

今朝はそれ程でもありませんでしたが、昼前から気温が高くなりました。北海道ですら夏日(25℃以上)になったところもあり、これも地球温暖化の影響だろうかと心配しています。当面は渇水にならないことを祈っています。

さて、……。

本日早朝、イランの「革命防衛隊」は4月1日に在シリアのイラン大使館がイスラエルから空爆を受け、少なくとも革命防衛隊の幹部ら7人が死亡したことに対する報復として、イスラエル領内に数十発のミサイルを発射、またドローンによる攻撃を実施した。

ただ、この攻撃の発表はかなり早い時間に行われた。真剣にイスラエルに被害を与えようとしたとは思えない。イスラエルに着弾するまでには数時間が見込まれることから、イスラエル側に防御・迎撃体制を取る時間を十分に与えたように思える。

結局、イラン国内の強硬派や世界のイスラム諸国へのアリバイ作りとしての攻撃であったと受け止めるのが相当なのだろう。最初に攻撃されたのはイランである。それで何も反撃しないのは国家の威信や沽券に関わる一方、本格的な戦闘に至るのも困るというイランの苦衷が窺える。

問題はこの後イスラエルがどう振る舞うかだと考える。既にガザ地区への攻撃で世界から大きな非難を受けている一方で、なぜイランにまで「ちょっかい」を出したのか。これは私も分からない。普通の感覚から考えれば常軌を逸している。

そういう振る舞いをするネタニヤフ政権なので、先が読めないのである。

「まとも」な国の指導者であれば、ここは迎撃成功を以て自らの勝利だとアピールして幕を引くくらいの腹芸を見せるところ。だけど、彼がまともなのかについては大いに疑問符がつく。

圧倒的な軍事力を以てガザ地区に攻め込み、仮にハマスが崩壊したとする。では、恨み骨髄に徹したパレスチナ人をどうするつもりなのか。まさか餓死によって根絶やしにするようなことはできないだろう。それをやったら国際社会が黙っていない。

そういう先のビジョンを持ってガザ地区の戦闘を遂行しているのかについては、かなり疑問を感じている。

戦闘を開始するに当たっては、終わりまでのストーリーを作らねばならない。これ、太平洋戦争において日本は見事に失敗したところ。ドイツが勝つだろうから何とかなる程度で始めてしまったために、どうなったら終わるのかを考えていなかった。

それが最悪の結末を招来したことは、ご存じの通りである。

下手をすればまた中東戦争が始まってしまう。その危険性を念頭に置いて、両国間の戦闘が始まらないことを心から祈っている。

お読み頂き、ありがとうございました。

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