見出し画像

ホスピタリティあふれるバス車内で心の底から驚いたこと

今朝、東京の最低気温は9℃を割り込んでいたそうです。道理で薄布団一枚では寒かったのかと、種明かしされた気分になりました。でも、昼前から気温がグングン上がり、職場では冷房が入る程でした。思うようにはならないものです。

さて、……。

私は新職場に異動してから、通勤経路でバスを使うようになった。駅から歩くにはちょっと無理がある距離なので、致し方ない。

バスに乗るようになってから、バスの運転手さんはかなり乗客に気を遣っていることが分かった。だから、自分が自家用車を運転するに際しては、バスには気を遣おうと思うようにもなった。

というのは、基本的に「元気な男性の客」以外には、乗ってきた客が着席するか手すり等を持つまで発車せずに待つのを徹底していることが分かったから。

不用意に走り出すことで乗り込んだ客が転倒して怪我をしないようにキチンと見守っているのである。そのことが分かるにつれ「バスの運転も大変だ」と思うようになった。

昨今はシルバーパスも普及していて、お年寄りの利用も多い。足元が覚束ない人も少なくない。そういう人が着席等身体を固定するまで発車しないのが徹底されているのを知ると、高度成長期の集団就職でバス運転手になった人たちとの違いを実感してしまう。

このような理由でバスに対して好意的になった一方で、今日はスゴい乗客と乗り合わせてしまった。

私が座った席の2つ前に座る若い女性が、バスが走り出すとおもむろにカバンから何かを取り出した。あなたはそれが何だか想像できるだろうか?

答えは……何と宝塚歌劇団員の自殺でも有名になったヘアアイロンだったのだ。ヘアアイロンに充電式のものがあることも今日初めて知った。おもむろに前髪をヘアアイロンで巻いてしばらく置いて離す、を何回か繰り返していた。

ぶっちゃけ髪の毛が焦げる匂いが漂ってきて不快だったのだけど、今の若者にわざわざそれを告げようという気持ちは持ち合わせていない。次に、スマホのカメラで自分を写して仕上がりを確認していたのだけど、何だかなあとしか思えなかった。

昔、電車内で化粧をする女性について議論があったことは記憶している。でもバス内でヘアアイロン? と思うと、私の脳裏にはクエスチョンマークがグルグルと回ってしまった。私の感覚では、電車内の化粧の斜め上を行くものだと思っている。

電車内の化粧って、自分が綺麗になる手の内を他人に晒していることになる。周囲の人間はそれを「この人達にはそれを晒したところでどうでもよい人間だ」と軽んじられていることが不快に感じる要因だされている。

このバス内でのヘアアイロンはこれ以上だと思う。実際、髪の焦げる匂いは「それを嗅がせても構わない」と思われたのだから、間違いない。

帰宅後に妻にこの件を伝えると、「さすがにそれはないわ」とのリアクションを得て、自分の感覚が間違っていないことが分かってホッとした。そして「娘ちゃんにはそういうところはしつけていかないとね」で合意した。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。