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どうやらカサンドラ症候群と言うらしい

今日は夫について話したいと思う。

最初の出会い

私たちは初めて会ったその日に付き合う事になった。

バイト先が一緒で偶然バイトの帰り道が一緒になり、ある駅で乗り換える事になった。その乗り換えついでにお茶でも飲みませんか?と言う事になったのだ。

とにかく第一印象は仙人のような変人。でも何か強く惹かれる個性があったし、今まで会ったことないような面白い人だった。初めて会ったのに、3時間もお互いの事を喋り続けた。その帰り際に

"こんなに話も合うし、面白いので、僕たち付き合いませんか?”

と言われたのだ。私はびっくりしたけれど、もっとこの人の事を知りたい!と思ったので、小さく"はい”と答えた。そのあとだ。

"あの〜、ところで、お名前を教えてください!!”

お互いに名前を知らないまま、付き合う事になるなんで笑ってしまった。

あれから数十年経った今でも、夫は私の名前と電話番号の書いた小さな紙を大切にとっておいてくれているらしい。

それからお互いに日本から離れていた時期もあり、on/off(付き合ったり、離れたり)を繰り返したが、最終的には私たちは結婚した。

彼の特徴について

とにかく何かに集中すると周りが見えなくなってしまうくらい過集中となる。そして、自分の興味のある分野以外に関してはほぼ、記憶出来ない。よって、記憶喪失の人と暮らしているような感覚にさえなる。

正直で純粋で嘘がつけない。潔癖症で正義感が強い。不器用なため、マルチタスク(同時にいくつもの仕事をこなす事)をもっとも嫌う。当然、車の運転も苦手だし、地図を正しく読むことが出来ない。

知れば知るほど、この世ではない所に属している仙人のようで、でも人としては可愛らしく愛すべき人である。

ある事件をきっかけに...

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流産がきっかけだった。本当に早い時点で妊娠がわかったのだっが、すぐに次の生理が来てしまって流れてしまったのだ。命を失った悲しみの中、

"でも、早い時点で良かったね”

夫が私にかけた最初の一言だった。

”え?なんで、流産したのに良かったね、なの?悲しみを一緒に受けて止めてくれないの?なんで?”

とても深く傷付いた。

彼に悪気はないのはわかっている。でも、一緒に悲しんで欲しかった。人の気持ちを感じ取るのが苦手なのはわかっていたけど、そこまで理解出来ないのか?と絶望してしまった。

それからしばらくの間、夫婦間はギクシャクとした。その時点では長男の病気の事はわかっておらず、夫の特性についても全く理解していなかった。夫に勝手に期待して裏切られ、絶望する日々を送り、鬱のような症状になっていた。

その後、長男の特性について勉強するうちに、夫も発達障害ではないか?と気付いていくのだが、その時は何故、自分だけこんな思いをしなくてはならないの?と、どんどん気分が落ちていった。

後から振り返ると、当時、カサンドラ症候群と言う状態になっていたんだと思う。




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