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オミクロン株警戒の意味、予測の無意味とワクチン

明日、出発の予定だったロンドン往きを諦めた。新変異株オミクロン株の発生を受けイギリス政府が明日から全入国者に対するPCR検査と陰性の結果を受け取るまでのホテル等での隔離を義務付けると発表したからだ。

12月1日はロンドンでジョン・マドックス賞の授賞式が行われる。昨年はコロナのためオンラインとなった授賞式が今年は会場で行われるというので、2017年に子宮頸がんワクチンに関する執筆活動に対し私がもらった同賞が、「10万個の子宮 あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか」の刊行を可能にし、子宮頸がんワクチン勧奨再開を後押した御礼を伝えるつもりでいた。


分かっていること・知りたいこと

オミクロン株について分かっていることは少ない。

先ほど発表されたWHOのリリースによれば、分かっているのは
・元の新型コロナウイルスよりも非常に大きく遺伝子変異していること
・免疫回避の傾向と非常に高い感染力が懸念されること

知りたいのは
・感染力の高さが免疫回避の能力によるものなのか、感染力が上がっただけなのか、その両方か
・ワクチンは、感染、感染拡大、重症化や死亡などに対しどのくらいの予防効果を持つのか
・重症度の高いウイルスなのか

の3点である。

感染力や重症度、ワクチンの効果について現時点で予測を述べることには意味がない。大きな意味があるのは、

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