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サル痘やデング熱など今までとは違う動きをしている感染症のリスクの見極め方

パンデミックのせいなのでしょうか。

アフリカの外でのサル痘の報告、小児の原因不明肝炎の増加,、東南アジアではデング熱の大流行など、今年は他のウイルスが今までとは違う動きをしています。

以前から存在しているけれども今までとは別の動きをしているウイルスや細菌のことを「再興感染症」といいます。今まで人間には認識されていなかったウイルスや細菌のことは「新興感染症」といいます。たとえば1983年にはじめて分離されたHIVエイズウイルスも当時の新興感染症でした。

わたしは以前WHOのこの新興感染症と再興感染症を扱うチームにいました。

この2つに共通するのは「パンデミックの可能性」を持つことです。

ある感染症のリスクを考えるための3つのポイント

最近よく受けるのは、サル痘やデング熱など以前とは異なる動きをしている感染症、つまり再興感染症について、①本当にコワいのはどれか、②コロナとどっちが怖いのか、③サル痘やデング熱はパンデミックしないのか、といった質問です。

感染症の危険度を評価する際、考えるべきポイントが3つあります。1つ目に

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