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妊婦接種用RSウイルスワクチンの「接種可能期間」についての注意【重要】

この記事は医療関係者向けですが、妊娠中の女性や妊娠を希望している女性、そのご家族など興味のある一般読者の方もいらっしゃると思うので、わたしのすべての定期購読マガジンに入れておきます。

昨年秋に日本でも承認され、今年の6月か7月には販売されるという妊婦接種用のRSウイルワクチン「アブリスボ」。世界ではじめの、妊婦が接種して生まれてくる赤ちゃんに抗体を与えることを目的として開発されたワクチンです。

今日、徳島県医師会主催の研修会でこのワクチンを含む、さまざまな婦接種用ワクチンについて話をしたところ、思わぬ質問を受けました。

アメリカでは『妊娠32週から36週になる人』という狭い範囲での接種しか推奨されていないのでご注意ください」と言ったところ、「日本ではもっと早い時期から接種できるようなのですが」と言われたのです。

「アブリスボ」の日本語の添付文書を見てみると、確かに「妊娠24週~36週に接種」「妊娠28週~36週に接種することが望ましい」とあります。

アメリカでこのワクチンの接種期間を狭く定めることになったことの背景には、重要な理由が3つあります。

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