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【要点まとめ】『つよい体をつくる離乳食と子どもごはん』

この食育の本は、「薬膳」の考えをベースに書かれています。
全部取り入れるのは難しいかもしれませんが、できそうなことから実践してみるだけでも、子どもの体づくりに役立つかと◎

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「薬膳の観点」から離乳食や食育に興味のある方、ぜひ登録して読んでみてください。
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 離乳食から3歳位までの子どものごはんは、一生の食のベースを作るものです。そして、病気になりにくい“つよい体”の土台を作るものです。土台の体ができれば、将来、病気になりにくく、健康に過ごすことができます。
 そして、体の不調に足を引っ張られることなく、自分の夢に全力で打ち込めるのです。それこそ親のつとめだと思います。どうぞ毎日のごはんの力で、土台となる“つよい体”を作ってあげてください。

『つよい体をつくる離乳食と子どもごはん』本文より


「つよい体」は、離乳食から作られる

  • 離乳食は、遅く始めるほうがいい
    大事なのは目の前にいる子どもが食べる準備ができているかどうか。
    「食べる準備」とは消化能力が整っているかと言うこと。
    よく「食べ物に興味を示すようになったら離乳食の始めどき」などと言われるが、それだけでは不十分。

    目安としては
    ①前歯が生え始めていること
    ②よだれがしっかり出ていること

    赤ちゃんの胃腸はとにかく未熟。少なくとも前歯の2本ぐらいは生え、よだれもいっぱい出るようになってから始めた方が、胃腸の消化を助けることができる。

  • 早すぎる離乳食はトラブルのもと?!
    赤ちゃんは腸が未完成で生まれてくると言われる。大人と比べて腸管も薄く、消化能力もほとんどない。腸のバリア機能も未熟なため、病原菌や細菌などの異物も、腸をスルーして全身に吸収されやすくなる。

    これを抑えるのが母乳。
    母乳に含まれる抗体が赤ちゃんを守ってくれる。
    そのため、栄養状態の良い健康な母乳であれば、赤ちゃんの消化器官が食物を受け入れる準備ができるまで母乳のみで育てる方が安心。赤ちゃんの朝は一切ぐらいで完成すると言われるので、それまで離乳食もゆっくりと始め、ゆっくりと進めるのが◎

  • 子どもの味覚は3歳までで決まる
    子どもの味覚は3歳までに決まるといわれるが、大事なのは離乳食期。
    離乳食をスタートした時から、大人と同じようにいろいろなものが自分で食べられるようになる3歳位までの時期が重要。

  • 一生の腸内細菌を決める離乳食
    わたしたちの体の免疫力は腸がかなめ

    腸内には体のおよそ70%の免疫細胞が集中している。
    離乳食が一生の腸内環境を決めると言っても過言ではない。そしてそれはおのずと免疫力の高さにもつながっていく。

  • 食べない時は、無理して食べさせなくていい
    なかなか離乳食を食べてくれない時、「うちのご飯が美味しくないからかな…」などと落ち込む必要はなし!
    子どもは、大人よりもずっと本能的・直感的。
    食べない時は「体が求めていないから」食べない
    まずはお腹が空いてから食べること。規則正しく食べる必要はありません。

  • わざわざ子ども用の食事を作らない
    離乳食も、大人のメニューから味付けする前に取り分けたり、少し長めに茹でたり、細かく刻んだりしてあげればOK
    子ども用のメニューを作ると、それに慣れて自分の好きなものばかりを食べたがったり、栄養が偏ったり、好き嫌いを増やすことにもつながる。

  • 「子どもは食べない」の思い込みを捨てる
    「これは子どもは食べないだろう」という固定観念を捨てて食べさせてみると、食の幅がどんどん広がる。これは子どもの脳の発達にも直結する。

  • 一緒に食べる「共食」が大切
    離乳食の時から、家族で食卓をかこむ「共食」こそ大切。
    親がおいしそうに食べるのを見ることで、自分も食べたいと思うもの。


離乳食は難しくない!

  • 素材の味を感じさせよう
    離乳食は、ペーストにしたり、裏ごししたり、水で薄めたりのばしたり、葛粉でとろみをつけたり…、そんなことをする必要はない。
    素材のそのままの味で◎
    潰すのは、離乳食を始めてほんの1〜2週間で充分。
    そこで慣らして、その後は歯茎でつぶれるくらい柔らかく蒸し、固形のまま素材をそのまま一品ずつ与えるのが良い。

  • 調味料は「さしすせそ」だけでいい
    離乳食開始から2〜3ヶ月して、穀物や野菜の味を覚えたら、塩や味噌をほんの少々のみ。これだけで充分。

    料理は薄味を心がけましょう
    濃い味に慣れさせる事は、正常な味覚を狂わせる可能性がある。大人になったときに、生活習慣病を起こすリスクも高まる。

調味料「さしすせそ」
「さ」は砂糖ではなく、古くは「みりん」のことを指した。
 砂糖は料理に使う必要はない

「さ」みりん
「し」塩
「す」酢
「せ」醤油
「そ」味噌

  • 離乳食はお粥じゃなくてもいい
    お粥にするのは離乳食を始めて最初の1〜2日だけ

    その後はお粥でなくても水分量の多い柔らかいご飯で問題ない。
    お米でもアレルギーを起こす子がいるので、最初は5倍位の水で炊いた薄めのお粥を大さじ1杯ほど。
    その後は水の量を2倍位まで減らし、舌でつぶせるくらい柔らかく炊いたご飯を。

  • 離乳食にタンパク質はいらない
    タンパク質は、腸内でスムーズに消化されないものが多いため、未熟な赤ちゃんの腸にとっては負担になりやすい。
    タンパク質は母乳のほか、穀物や野菜からも十分に摂取できる。
    タンパク質の多い乳製品や、大豆食品、卵、ささみ、白身魚などは、腸の働きが完成する1歳過ぎまで与えないほうがいい。

  • 子どもに砂糖は必要なし
    もしも子どもがキーキー叫んだり、夜なかなか寝付けなかったりしたら、それは白砂糖のせいかも。
    血糖値の急上昇・急下降を繰り返すと、感情の起伏が激しくなり、ちょっとしたことで怒るようになったり、突然泣き叫んだり、キレやすくなったりする。

  • 食後のデザートはいらない
    離乳食のうちは、白砂糖はもちろん、甘味料を取る必要もない。
    ごはんを食べないと言う子や、疳の虫が気になる子は、ジュース断ちも必要。

    外では甘いものを避けることが難しいので、自宅ではなるべく、料理に砂糖を使わない、おやつに甘味の多いものを与えない、食後のデザートも用意しない、と徹底するようにしましょう。

甘味料を使うなら
オススメは、米あめや甘酒、ドライフルーツ。
1歳以降なら天然のハチミツ。

これらはオリゴ糖などの糖類のほかに、ビタミンやミネラル、食物繊維、アミノ酸、酵素などの成分が含まれ、複合的に栄養素をとることができるのが利点。

  • 何をどう食べさせていくか
    穀物5:野菜3:タンパク質1:海藻類1のバランスが理想的。
    つまり昔ながらの和食が一番!

離乳食の基本的な進め方例

【離乳食を始めて、1〜2日目】
・5倍粥(全粥)

【離乳食を始めて、3〜4日目くらい】
・舌でつぶせるぐらいの柔らかいごはん

【離乳食を始めて1週間目くらい〜】
・舌でつぶせるぐらいの柔らかいごはん
・味噌を加える前の味噌汁の上澄みや、野菜の汁物

【あごをよく動かして潰せるようになったら】
・舌でつぶせるぐらいの柔らかいごはん
・サツマイモなど芋類を蒸したもの
・にんじんやカボチャなどの野菜を蒸したもの

【腸のバリア機能が整う1歳ぐらい】
・柔らかいごはんにしらすを加えたもの
・小松菜などの青菜を刻んで蒸したもの
・海藻や野菜を蒸したものや、温豆腐など

少しずつ種類を増やし、
穀物5:野菜3:タンパク質1:海藻類1のバランスを作っていく

  • よだれをいっぱい出すごはん
    あごや頬の筋肉が発達して、早くからよだれを飲み込めているなら素晴らしいこと。
    またきちんと鼻呼吸ができていれば、口が自然に閉じるので、よだれも出なくなる。よだれを流さなくても唾液がしっかり出ることはとても大切。

    「ゆっくり噛んで食べなさい」と言ってもなかなか聞かない子どもには、「噛まないと食べられないもの」を与えるのがオススメ。
    切り干し大根・昆布やワカメ・ちりめんじゃこ・桜エビなど。
    乾物を戻さずにそのまま食べさせるのも◎

  • うんちが出るごはん
    なかなかうんちが出ない時は、離乳食をストップするか減らして、とにかく母乳やミルクを増やすこと
    食べる量が少ないから出ないのかと離乳食を増やすのは逆効果。働きの弱い腸の中で余計詰まってしまう。

    うんちの出やすい離乳食を心がけましょう。
    それは、穀物や野菜、キノコ、海藻などの食物繊維たっぷりの和食。

  • おやつは、米やイモ・乾物でいい
    おやつこそシンプルが一番、おにぎりでいいのです
    それ以外なら、
    蒸したサツマイモ、ジャガイモ
    干し芋、干し柿
    茹でたとうもろこし
    ゆで豆
    せんべい
    など
    穀物や芋類、野菜、豆類のおやつがオススメ。

    おやつの定番とされるバナナは✕
    もともと日本の気候風土に合わない熱帯の果物なので、ほとんどが輸入品で体を強く冷やす性質だから。

  • 冷たいものは食べたり飲んだりさせない
    しょっちゅう冷たいものを口にしていると、胃腸の働きが悪くなって、消化力が落ち、免疫力も低下する。特に胃は冷えや湿気が大嫌いな臓器。

    赤ちゃんが生まれてからずっと飲んでいるのは36.5度の体温に近い母乳。
    離乳食を始めてからも、これを基準にする


離乳食から取り入れたい「薬膳」

陰の食材、陽の食材

薬膳の基本となっている中医学は「陰陽論」が元になって生まれました。
引用とは相反する性質を持った2つのエネルギーのことで次のように分類されます。

陰と陽、どちらがいいと言うわけではなく、どちらにも偏ることなく、真ん中の状態を保つことが最もバランスが取れて健康的な状態とされます。

体温の高い赤ちゃんや子どものごはんでも、陰性のもの、体を冷やすようなものだけでなく、陽性のもの、体を温めてくれるものも意識して取り入れていってください。

【陰性:体を冷やす寒涼性食材】
なす、ごぼう、大根、トマト、きゅうりなど

【陽性:体を温める温熱性食材】
カボチャ、にんじん、カブ、ニラ、玉ねぎなど

【平性:温めも冷やしもしない食材】
米、サツマイモ、山芋、大豆、ごま、枝豆、とうもろこしなど

  • 日本人に欠かせない【脾(ひ)】を補う食材
    薬膳の「脾」は、西洋医学の脾臓のことではなく、膵臓や胃などの消化器系のことを指し、食事でとった栄養や水分を吸収して全身に運ぶ働きを持っている。

    日本人は、大人も子どももこの脾の働きの弱い人が多くいる。
    食が細い、下痢しやすいという子は、脾が弱いと考えられるので、周りと比べたりしないでその子のペースで食べすぎないようにしましょう

脾の働きを高める食材
穀類や芋類・豆類など
(もち米、玄米、サツマイモ、じゃがいも、山芋、いんげん、落花生、くるみ、オクラ、カリフラワー、茄子、にんじん、イワシ、鯛など)

  • めぐらせることが大切
    「補う」だけでなく、「めぐらせる」ことが大切

    「元気がない」「何となくだるい」「疲れやすい」という時は、生命エネルギーである気が不足している証拠。
    こういう時は、お米や雑穀、サツマイモや山芋、枝豆などで気を補う。
    そして、補ったら、めぐらせる食材もとりましょう。

めぐらせる食材
血や水や気をめぐらせる働きがあるのは、香りの良い食材
離乳食や子どものご飯に取り入れやすいのは、
玉ねぎ、ピーマン、グレープフルーツ、すだち、みかん、レモンなど

  • 子どものキーキー声を防ぐ発散食材
    原因として、まずは砂糖の摂りすぎを疑ってみてください


    食後や夜寝る前に、ジュースや果物をとらせている人も多いようですが、虫歯になりやすいだけでなく、甘い飲み物は吸収が早いので、血糖値が急上昇して興奮させ、寝付きが悪くなる。
    こうした血糖値の急上昇・急降下を招くものを取りすぎていないか、まず気をつけてみること。

まずは砂糖の摂りすぎを改善・その上で発散食材を意識的にとってみる

発散食材
しそ、生姜、玉ねぎ、ニンニク、蕪、大根、味噌など


  • 血を作るのは青い野菜
    赤ちゃんが十分な血を作るためには、何を食べれば良いのか?

    確かにレバーや赤身の肉、マグロなどは、へム鉄が豊富に含まれる。
    ただし、1歳前後の子どもには、消化の負担となる場合も多い。

血を作る食材
日本人が鉄分を取るなら、
・ひじきや海苔などの海藻類
・桜エビ、イワシなどの小魚類
・大豆や枝豆、納豆などの豆類
・小松菜やほうれん草、春菊などの青菜
がオススメ◎

  • 野菜は皮ごと、すべていただく
    野菜の皮には、多くの栄養素や薬効が含まれる

    例えば大根は、実よりも皮にビタミンCが多く含まれる。

    離乳食のごく初期を除いて、野菜は皮ごと小さく切って、蒸したり茹でたり、ご飯に混ぜたりして食べさせてください。

他の章もオススメ!

アレルギーになりにくい食材の紹介なども詳しく書いてあったので、その分野が気になる方には、オススメ。

また、カテゴリーごとに詳しいメニューも載っていて、パラパラ読むだけでも面白い本だと思います◎

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