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食べられる東京湾の魚たち・春夏秋冬

春が旬の魚

  • メバル:春を告げる魚とも呼ばれるが、初秋までが食べ頃。

  • ウシノシタ:ヒラメのような格好。夜行性で、昼は砂の下に潜っている。

  • ウミタナゴ:生息場所によって体色が異なる。成魚になるまで群れで過ごす。

  • クロダイ:実は性転換魚。二歳で雌雄同体となり、成長するにつれ、雌と雄に分かれる。

  • アサリ:砂地の泥っぽい場所が好み。

  • ギンポ:初心者釣り人にウツボと間違えられることもあるらしい。

  • トビヌメリ:前面に突き出したような口が特徴。メゴチ類。

  • ムラサキウニ:名前の通り紫色をしている。キャベツを食べるウニとして近年、注目を集めている。

  • アカニシ:大型の肉食性の巻き貝。茹でると美味しい。

  • サザエ:寿命は10年程度と言われる。長く生きたサザエはサザエオニという妖怪になるという…。

  • マダイ:東京湾のマダイは元禄年以降、将軍家の儀式に用いられたという。

  • イシダイ:流れ藻について薩南海域(種子島や奄美大島がある辺り)からやってくる。幼魚のうちは好奇心が強く人間に近寄ってくる。

夏が旬の魚

  • シロギス:天ぷらとして人気がある。かつてはアオギスも東京湾に生息していたが、1950年代後半の湾の埋め立てや水質汚濁によって、東京湾のアオギスは絶滅してしまった。

  • アワビ:今では湾口域にしか生息していないらしい。最高級の巻き貝。

  • ゴンズイ:ナマズの仲間。未成魚は誘因物質のフェロモンを出しあってゴンズイ玉を作る。毒針を持っている。

  • アイナメ:東京湾の都市化に適応し、堤防などにも棲みつく。

  • クマノミなど(番外編):潮の流れの影響もあってか、本来南の暖かい海に生息する魚が夏に東京湾でみられる。チョウチョウウオやソラスズメダイなども確認されている。

  • イシガレイ:一生を東京湾で過ごす。砂に隠れて見つかりにくい。

  • アカエイ:干潟や砂地の浅場にアカエイの子供が入ることがある。潮干狩りなどでうっかり砂に混じったアカエイを踏んでしまうこともある。

  • キュウセン:雌雄で味が違う。雄の方が美味しいらしい。

  • スズキ:30cm以下はセイゴ、60cm以下はフッコと名前が変わる。

  • マアナゴ:年中を通してアナゴ筒で獲れる。江戸前料理に欠かせない。

  • マゴチ:小型から中型の個体は甲殻類を食べ、大型のものは小魚をエサとする。

  • カワハギ:皮を剥いでから料理するのが一般的。なのでこの名前。

  • ガザミ:ワタリガニ科の一種。イシガニの仲間。

  • クルマエビ::体を丸めると車輪のように見えることからその名がついた。

  • シャコ:エビに似ているがシャコ目の生物。非常に視力が高く、人間の見ることの出来ない色や赤外線を見ることも出来る。

秋が旬の魚

  • マハゼ:70年代前後に、有機汚濁によるガンで変異したマハゼはオバケハゼと呼ばれた。

  • マアジ:九州南部や東シナ海で産まれ、成長しながら東京湾にくる。

  • カタクチイワシ:シラスはカタクチイワシの稚魚。

  • ボラ:成長につれて、湾内から横浜鶴見川や多摩川、江戸川にも入ってくる。

  • ヒガンフグ:秋のお彼岸の時期に現れる。

  • コウイカ:寿命はわずか一年程度。

  • ノリ:東京湾で全国初のノリ養殖が始まった。ノリの多くは自動乾燥で作られる。

  • モスソ貝:アメリカ東インド艦隊司令長官ペリーが発見した。

冬が旬の魚

  • マダコ:寿命は一年半程度。エビ、カニ、二枚貝が好物。

  • マガキ:テトラポット等の人工物に付着していることも多い。

  • ワカメ:取れたてのワカメは湯通しすればそのまま使える。

  • コンブ:横須賀で養殖されている。自生しているものは三陸海岸が南限だという。

  • マナマコ:水温が高いと泥の中に潜って眠る。これを「ナマコの夏眠」と呼ぶ。

  • ジンドウイカ:魚屋では小型のヤリイカとして売られていることもある。

  • カサゴ:背びれのギザギザが特徴。味噌汁にするのも良い。

  • ウマヅラハギ:ぶつ切りにして鍋に入れて食べると美味しい。

  • ハコフグ:ストレスを感じると体から毒物を分泌し、水槽では他の魚を殺してしまうことがある。

  • ホウボウ:胸ビレの模様はクジャクのように綺麗だ。

  • コノシロ:小型の個体はコハダと呼ばれ、よく食べられる。

 東京湾にも上記のような多種多様な生き物が生息していることが分かる。東京湾で行ったフィールドワークでは秋の魚「カタクチイワシ」を釣ることが出来た。過去には東京湾にシャチが現れたこともある。今回は食べられる魚を列挙したが、実際に調理するときは、フグなどの毒による中毒症が起きる危険性がある。詳しい人と共に調理するか、お店に行って食べることが無難である。東京近辺に住んでいれば、本場の江戸前料理を食べて行くのも良いだろう。


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