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無名時代完結編、そしてメイキング・オブ・ザ・ポップス

去る7/9、渋谷のRUBY ROOMでオールナイト・イヴェントをやりました。

フライヤーデザイン:山田みどり

何回見てもすげえフライヤー。我がツラながら、この脂っこさはいかがなモンかねと思います。


さて当イヴェントは拙著『T.M.I』の発売記念、そして僕が所属するヒップホップクルー、中華一番のメジャー移籍前ラストライヴ、さらに僕がやっているソウルバンド、ヤングラヴの東京初公演を兼ねた、まぁ俺俺俺俺俺づくしなイヴェントでありまして、どうなることやらと戦々恐々としておったのですが、蓋を開けてみましたところ満員御礼、百名超の御来客を賜りまして、企画者として心より感謝致します。

もちろん僕ひとりの力でこんなイヴェントが出来るワケもなく、出演者の方々や惜しみない協力を注いでくれた友人たち、長丁場&鉄火場をひとりで切り盛りしてくれたPAのセンメイ氏、思う存分遊ばせてくれたRUBY ROOMのスタッフの皆様にも改めて深く御礼申し上げます。

企画者本人がライヴの感想を綴るというのも野暮ですが、まずトップバッターを務めてくれた百獣。前身バンドである『撃鉄』から数えると活動歴15年超というヴェテランですが、歌舞伎の荒事にも似た、ひじょうにスリリングかつエンタテイメントなライヴを展開していました。

ヴォーカル・天野氏の圧倒的なタレント性と動物的勘は、百名超の観客のハートを秒速で掴み、最高の空気を構築してくれたと思います。

ギター・森岡氏のプレイも本当にすばらしかったです。ニューウェイヴに軸足を置いた、パッキパキで鋭利極まるサウンド。天才、というよりむしろ鬼才といった方がしっくり来る、ものすげえギターでした。

ちなみにこのバンドのベーシスト・声児くんは僕の同居人でありまして、もうかれこれ丸二年ほど生活を共にしておるのですが、天野氏は『同居人のイヴェント』ということしか知らされておらず、てっきり彼女かなんかだと思っていたらしいです。こんな脂っこい彼女がいてたまるか(笑)。

声児くんとはかれこれ10年来の付き合いで、かつてはバンドも一緒にやってたし、っていうか中華一番も一緒にやってるし、まー十分わかってたつもりなんですけど、やっぱ彼のベースは半端ないですね。マジで凄い。パンクとファンクを完全に融合したプレイスタイル……なんつうとありきたりな表現ですが、反射神経も凄いしアイディアもある。何より生まれ持った天性のスター性がありますね。華がある。どんなジャンルでも彼がベースを弾くとダンス・ミュージックになってしまいます。本当に素晴らしかったです。堪能しましたね。


で、ヤングラヴ。前述した通り、これは僕がやっているソウルバンドであります。まだライヴも五回ぐらいしかやってねえんでこんなこと言うのもアレですけど、すげえ良いライヴしたと思いますね。

ライヴ中ずっと『俺たちマジかっけー』って思ってたもん(笑)。

超褒められたし。

友達兼中華一番のアリカちゃんに『リキマルが唯一カッコいい瞬間だった』って言われて『おいw』って思いましたけど。

マジで超ヤバいバンドですよ。

僕はソウル・ミュージックが好きです。僕の行動規範や思考回路はすべてソウル・ミュージックに律されています。僕にとって『ソウルか、ソウルじゃないか』というのは何より重大な判断基準です。僕はろくでもない、実にどうしようもない人間ですが、ことソウル・ミュージックにおいては嘘もおべっかも申しません。つまりはソウル狂信者です。それほどソウル・ミュージックにすべてを捧げている僕が太鼓判を押すのですから、ヤバくないワケがないでしょう。

さてこのバンドでは僕は歌も演奏もやりません。じゃあ何をやっているかっつうと、語りをやっています。そういうと『語りって何? 司会ってこと?』と聞かれたりするのですが、僕は毅然とした態度で『語りです』と繰り返しています。

語りとは司会にあらず。司会は会を司る、と書きますが、語りは何も司りません。ただ、言葉を供するのです。そしてそれはポエトリー・リーディングや、曲中でちょっとしたセリフを発するのとも違います。食前酒のように、あるいは祝砲のように、音楽をより強く響かせるための言葉を供するのが語りなのです。

あらゆる歌謡曲やルーツ・レゲエ、スピリチュアル・ジャズやソウル・ミュージックに語りが入っているのは、歌や演奏で表現しきれないものがあったからです。いささかトートロジーめいた言い方になりますが、『言葉にできないから演奏する』ということは『演奏にできないから言葉にする』ということであります。つってもこの説明でなるほどそうか、と膝を打つ御仁もほとんどいらっしゃらないと思いますので、最近作ったばかりのヤングラヴの初音源をご紹介いたします。語りも入ってるよ。すげえ短いけど(笑)。

https://young-love.bandcamp.com/track/24

ぜひ投げ銭を。ギブ・サム・マネー。これからガツガツライヴしていきたいと思いますので、何かありましたらぜひお誘いくださいませ。あと今年中にちゃんとEP作ります。


で、ラスト、中華一番。僕が所属するヒップホップクルーであり、風の噂によると結成10周年だそうですが、ひっっっさびさに全曲完奏しましたね。

リーダーであるFCファラオと切り込み隊長のオヤスミマンを欠くという飛車角落ちぐらいのハンデがありながら、やってくれましたね。

ここ四年ぐらい、ライヴでは一曲も完奏できないのが常でしたから。やりきりましたね。素晴らしい。あと、メンバーがこういうこというのもショボい話なんですけど、僕、中華一番のときもう本当に死にかけてて、『ヤバい、倒れる』と思いながら必死にステージ立ってました。

マジで申し訳ないけど立ってるだけでやっとだった。

存在するということのみに全精力を注ぎ狂ってた。

ゴエモンは何回も倒れてた(笑)。

途中からゴエモンが倒れないようにずっと背中を押さえてるだけでした(笑)。

ダンサーっていうか、背中押さえ係として機能してた(笑)。

あと足元にカンペとして全曲のマイク順を書いた紙があったんだけど、始まって5分ぐらいでビリビリに破れてて、それを坂本君が必死に直して、キレイに伸ばしていて、本当に感動した(笑)。気持ちを新たにして、メジャーシーンに殴り込みをかけていこうと思います(笑)。


ほいで、オープニング/転換/ラストDJをトータル5時間にわたって、バック・トゥ・バックで務めてくれた舐め犬のコージ氏こと山田みどり君と、オカモトレイジ君にはもう感謝(驚)。

すげえよかったね。めっちゃ踊ったもん。

これはあくまでオレのジャスティスなんですが、オレはDJで踊ってるとき、Shazam以外でスマホを出すことを良しとしていません。それがダンスと音楽に対するオレなりの敬意なので。この日もShazam一回したっきりで、他もうずっと踊ってましたよ。次の日腰痛かったし声出なかったしもうワヤだったもん。しかもShazamした曲聞きかえしたら明かに絶対違う曲拾ってたし(笑)。あのピアノがすげえメロディアスなディスコっぽい曲なんなんだー知りたいよー(笑)。


まぁ他にもモリモリと面白いことが立て続けに山のようにあったんですけど、まぁ詳細は割愛します。もしくは割礼します。憧れはお前の胸の中を流れてゆくんだよ!! あっ、サイケデリックロックバンドの方の割礼だったんだ、ふーん。

僕は朝方9時ぐらいに帰ったけど、坂本君とか声児君とかゴエモン君は余裕で夜中まで飲み歩いていたようで、オレは遊びに対するヴァイブスが弱いなーって反省しました。ていうか狂ってるだろどう考えても。

はい、感想パート終わり! 終了!

そしてこっからは怒涛の告知パートに突入するワケですが、明日から、っつうか日付変わって本日より、一週間にわたってイヴェントをやります!!



まさかの代官山ですよ!
わたせせいぞうの世界観を地で行くオシャレ総本山・代官山のギャラリーで!!
数年前まで北海道の山奥でJAのキャップ被って農家やっていたオレが代官山!!?

まあまあ、人生なんてわかんないモンですね。

10年前の自分が、今の自分を見たらきっと驚く』みたいな表現があるけどアレは当たり前なのです。おそらく殆どの人が、10年前には予想もつかなかった人生を歩んでる。そんぐらい人生っていうのはわかんないモンなので、『不安』などという99パー外れる未来予測に惑わされる必要などないのですよ。

Yuki Oshimi氏、Wreckpack氏という若き俊英お二方に混じってイヴェントをやるのですけども、インスタのフォロワーが片や1万5000、片や2万とかなのに対し、オレ800とかですからね(笑)。抱き合わせまくりですよ。誰も知りませんよ。ノーバディノウズですよ。エンジョイ音楽は鳴り続けるですよ。

で、お前さんは一体何をやるんだっつうと、こーゆーことをやります、はいドン!

一週間、12時から19時までず〜〜〜〜〜っとギャラリーに在廊し、ひったすら小説を書き続けます!

しかも来場者の方に好きなワードを書いていただき、そのワードを必ず小説内で使用するという参加型のライヴ・ライティングであります。

即興で小説を書くというのはさほど珍しいことではありませんが、こうした試みはおそらく世界的に見てもあまり類例はないのではないでしょうか。

小説の縛りはふたつだけあって、ひとつはタイトルが『POPS』であること、そしてもうひとつは『必ずハッピーエンドで終わること』です。

マジマジのマジで即興でやるので、設定はおろか、ストーリーの展開なども一切何も考えていないワケですが、タイトルの通り、文学的なモノや、衒学的でスタイリッシュなモノや、クレージーで観念奔逸的なモノではなく、ちゃんと起承転結があって、ライトでポップでわっかりやすくて誰でも楽しめる、笑ったり泣いたり手に汗握ったりできるモノを書こうと思います。

つまりは『ふつうに面白い』小説です。

オレの小説を読んだことがある方ならわかる通り、オレはおよそ文学などというものとは縁遠く、『ふつうに面白い』モノを書こうとずっと試みています。

“病み”も”狂気”も”難解”も御免被ります。ノーサンキューです。

人が死んでも、誰かが悲しい目に遭っても、さわやかなエンディングを迎える、そういう話を読むのがオレは好きですし、そういうモノしか書きたくないし、そういうモノしか書けません。

そういうポップなエンタメ作品っていうのは、雰囲気に逃げたり、エグみで誤魔化したりできないんで、ちゃんと事前準備をしっかりして、娯楽の骨法みたいなもんを意識しないと作れないワケですが、それを即興でやるっつうのは我ながら相当ヤバいと思いますね(笑)。できるんだろうか(笑)。まあ、やるしかねェー。

参加者の方が少ないと寂しいのでぜひこぞって来てください。

差し入れも随時募集しています。

当方プラスチック以外なら基本食えます。

あとおすすめの漫画とか、あといらない夏服とかあったらください。


あなたの言葉を待っています。
他ならぬ、あなたの言葉を。
混迷する現代社会に、ポップスだけが持つ、無責任に泣いたり笑ったりするあの無敵感を共に見せつけてやりましょう。

MAKING OF THE POPS!!!! 
ごきげんよろしゅう。では、会場で。











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