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顔が変わっても

わたしは小5からのメガネユーザーで、メガネはほぼ顔の一部と化している。昨日もメガネの話を書いたが、わたしは「メガネ族」の顔である。

今朝、いつものメガネとは違うものをかけて職場に行った。いつものフレームは茶色で、今朝のは濃い緑色だ。どちらもセルフレームとはいえ、色と形は全然ちがう。

朝の地下鉄で、わたしは脳内シミュレーションをしていた。
『あれっ?メガネ新しくしたんですか?』と声をかけられたら、『いいえ、これは古いヤツなんですけど、いつものメガネのレンズに傷が入ってしまって』と答えよう。『へえ、似合ってますね』とか言われたら『えへへ。ありがとう』と言うのがいいかなあ。『ツルのところ、車の模様ですね』と気づかれたら『そうなんですよ、実はこれ、子供用のフレームで』と答えるか、『よく気づきましたね。そうなんですよ〜』とだけ言うか。まあ、どうでもいいようなことだな。でも、気づかれてしまうだろうなあ。と思っていた。

しかし。

9時すぎに出勤して、16時前に退勤するまでの間、およそ7時間の間に13人に会ったが、誰一人としてメガネについては言及しなかったし、気づいた様子もなかった。今朝のシミュレーションが自意識過剰すぎて恥ずかしい。

もしかして、わたしの顔が変わっていても、誰も気づかないんじゃないだろうか。双子の姉妹だったら入れ替わってもわからんのではないか。大丈夫か、わたしの勤め先は。

とはいえ、パートタイマーのおばちゃんの顔に興味を持って、しげしげと見る人はいるわけもないか。ここまで気づかれないとかえって清々しい。

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