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電気によるお知らせ

昨夜、寝室の照明が突然、ビカビカっと点滅したかと思ったら、ツーと心電図の反応がなくなるみたいに切れた。ちょっと怖くなった。

それは先日、お父さんを亡くした友だちから、「死者が自分の死を知らせに電気を点滅させる」という話を聞いたからだ。

話はこうだ。お父さんが亡くなって、すぐに知らせた相手から「それは何時何分?」と聞かれた。臨終の時刻を告げたら、ちょうどその時間に、その方のお宅のトイレで電気がチカチカっと点滅しておかしくなったという。「あ、もしかして」と思ったら、やはり電話がかかってきた、というのだ。
そして「お別れに来てくれたのね」という話になったそうだ。その方が言うには「男性はトイレの電気、女性は台所の電気」でお知らせがあるらしい。

亡くなる時に誰かにあいさつをしてからあの世へ行く、という話もよく聞く。友人の子は幼稚園の時、祖父が亡くなった日に「おじいちゃんが来て、バイバーイってしてた」と言ったそうだ。

「気のせい」とか「夢」で片付く話だし、脳科学的には別の見解があるのかもしれないが、わたしにはそこに霊の存在があるように思える。

とはいえ、故人が何かを伝えたくても、実体がないのだから、あとは「念」で乗り切るしかないだろう。念力で霊たちは薄ぼんやりとした姿を見せているのか。でも姿が見えても、その意思が伝わらなかったら、念の使い損ではないか。「ありがとう」とか「ごめんね」、あるいは「恨む」や「覚えてろ」みたいなことは形相とかでわかる気もするが、いつまでも静かに悲しい目でこっちを見ている、なんてことだと、「なに?なんなの?」という不安と「こっわ」という恐怖で、こちら側の人間は非常に困惑するだろう。

「ステキな金縛り」みたいに、シナモンの粉で霊が見えるようになったらそれはそれで面白いような気もするが、世間は大混乱になるかも。霊は日本人ばかりではないし、外国語も堪能でなければ不自由かも。

昨日のお通夜で、「きっとこの会場のどこかで、みなさんのことを見ていると思います」と喪主である友人のお母さんがごあいさつされていた。今朝、友人からメールが来て「昨日はありがとう。今朝方、みんなが泊まっている部屋に、背広を着た父がニコニコしながら入って来た夢を見ました。」と書いてあった。あの世へ行く前に少し時間があるなら、きっとわたしも会いたい人に会ってから行く。

さて、霊の話に戻るが、寝室の電気はどうなの?とわたしは真剣に考えた。数秒後「いやいや、単に蛍光灯の寿命が来たのだよ」と思い直した。ただ、今日の昼からテレビのモニターも通電しなくなった。これはどう考えたらよいだろうか。

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