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わかりみ

昨日の話。家出少女のあーちゃんが、晩ごはんを食べ、一息ついたところでわたしは「さて、どうしますか」と聞いた。「帰りたくない気持ちもわかるけど、今日帰らなかったら明日はもっと帰りづらくなると思うよ」と言ったら、あーちゃんは「…明日は学校に行って、頑張って気合い入れて帰ろうと思ってます…」と小さな声で答えた。うーん、そうかあ。でもさ、と言いかけたら、オットが「今日はうちに泊まってもらって、明日ここから学校に行ったらいいよ」と言った。

あーちゃんは、昨日、部活から家に帰り、ママと喧嘩してそのまま外に飛び出している。「見たところ、制服もカバンもあるようだから、いいんじゃないの?」と、オットが言うので「それなら、あーちゃんのママに今夜はうちでお預かりしますから、ご安心くださいって電話してくれる?」と言ったら「いいよ。電話してくれたら替わるよ」と答える。なんと。で、オットはそうしてくれた。そして、あーちゃんに「まあね、帰りたくないっていうか、そういうこともあるよね」と言った。

あーちゃんはホッとした顔で、「ありがとうございます」と頭を下げた。それならばとお風呂だ寝巻きだと準備して、歯ブラシあったかな?そうだ、靴下洗っとくから出して、とか、なんだかバタバタした。でも、ちょっと楽しかった。非日常はテンションが上がる。

ムスメとあーちゃんが寝室に行った。わたしが「これからスーパーに行ってくる」と言ったら、オットは「ええ?こんな時間に?もう12時だよ」とオットは驚いた。「明日の朝ごはんと、お弁当に入れるおかずが足りない」と言うと、「じゃあ、車出すからサクッと行こう」と立ち上がった。

あーちゃんを泊めることといい、スーパーに車出しをする速さといい、物わかりの良いお父さんである。すごいな。こんな人だったかしら。知らなかった。

今朝は、6時過ぎに起きてきて二人で朝食を食べ、7時半過ぎには、それぞれの学校へ出かけた。5時半から起きていたわたしは、ホッと一安心。急に眠くなってきた。

オットはまだ寝ている。いざという時にしか現れないスーパーマンみたいだ。

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