見出し画像

いみしん

昨夜の夢。

わたしは、ベッドの中から部屋の隅を見ている。ドアのすぐそばに、車のドアか、小型の飛行機のドアみたいなものがオブジェとして置いてある。その表面には、エジプトの壁画のような人物の絵がポップな色彩で描かれていて、白くてツルッとした塗料でコーティングされたドアの表面に映えている。

もっとよく見てみようとわたしがそのオブジェに近づくと、オブジェは、スッと後ろに下がった。まるでその絵の人物がわたしを警戒しているみたいに、わたしが一歩近づくと、オブジェは一歩下がるのだ。

えー、なんで逃げるのよ、とわたしが声に出すと、オブジェも答えた。「いや、そんなに近づかないでくださいよ」
わ。喋った。わたしが驚いていると「近づくともっと下がります」と言う。そして、徐々に小さくなっていくのだ。

これは夢かな、と思う。夢なんだろうな。面白いな、このカラフルな夢を覚えておこう、と夢の中で考えているが、目が覚めるとそのシーン以外は全部忘れていた。

夢はたいてい、何か自分の記憶から引っ張り出されてくるのだろうし、寝る前に見た映像とか、数日の間に読んだ本とか、そういったものが反映されているのだろうと思うが、この車のドアみたいなものや、エジプトの壁画風の人物画など、全く身に覚えがない。自分の夢ながら、脳内のどの記憶なのか、出典が知りたい。


サポートいただけたら、次の記事のネタ探しに使わせていただきます。