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れきじょ

数日前から寝込んでいるわけだけれども、ちょっと熱が下がってくると、がぜん暇である。確かに、咳は出るし鼻水は辛いし、頭も痛い。でも、なんか暇なのだ。

で、本棚を見たら、買ったものの読んでない本だらけだということに気づく。中でも、ムスメに買ってみたものの、全く読んでもらえていない本は、「もう捨ててやる」くらいの気持ちになってきた。しかし、ただ捨てるのはもったいないので、一読するか、とペラペラめくってみる。

『漫画で読み解く中学歴史・上下巻』、というのがあって、それを読み始めた。いや、全然読み進まないことに驚く。旧石器、縄文、弥生、古墳、飛鳥…くらいまでで、先に進まない。わたしの中ではまだ大化改新が終わってないのである。

いちいち引っかかるのは、誌面の両サイドに小さな文字で書かれた豆知識コラム。それから、たんげん(?)ごとに設けられた小テスト。とにかく、誌面を隅々まで読まないといけないので、情報処理のための目と脳が忙しい。

中大兄皇子と中臣鎌足は、中大兄皇子が蹴鞠で飛ばした沓を中臣鎌足が拾って差し出したことで知り合った、と書いてある。これ本当だったら、ドラマチックだな。蘇我氏を討つまでの計画は、どんな話をしたのだろうか。石舞台古墳は本当に蘇我馬子の墓なんだろうか。なんで法隆寺はギリシャ建築のエンタシスを取り入れているのだろうか。

わたしが勘違いしていたこともいろいろあった。聖徳太子の十七条の憲法はお役人のためのルールで、「和を持って尊しとなす」というのは、みんな仲良く生きて行こうよ、ではなくて、行政サービスの心構えだったのだ。もちろん、平和な社会、仲良くやろうよ、という精神だろうが、役人の心構えと聞くと、ちょっとニュアンスが違ってくる。

そのわたしの解釈もきっと、どこかズレているんだろうから、さらにまた、詳しい本を読んだりするしかないのだろう。時間がかかるなあ。こんなことをしていたら、いつまで経っても関ヶ原の戦いは来ないし文明開花の音もしない。

歴史付きの人たちは、こういうことを飽きずに楽しく続けているのだな、という雰囲気だけはわかった。みなさんすごい。研究熱心というか、想像力が旺盛というか、歴史が好きな人はイマジネーションが豊かなんだろう。

わたしは寝たり起きたりしながら読んでいるので、すぐにどのページまで読んだのかが分からなくなる。昔の人の名前も読みにくいし、みんな似ていてイラっとする。とりあえず、今夜は奈良時代までをなんとか読み終えようと思う。


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