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かいだん

『家の中で一番怖い場所はどこ?』というなぞなぞ。答えは階段。つまり、平屋の家には怖いものなし、というわけだ。

最近、本物の階段が怖い。階段を降りる時、膝が「かくん」となる。また逆に、昇る時は爪先が一段を乗り越えられず、引っかかってしまう。著しい筋力低下は運動不足に他ならないが、ひとことで言うと老化。そうなると、家で一番怖い場所はどこだ?となぞなぞを出されたら、自ずと答えは廊下である。

街なかにある階段の手すりひとつとっても、ユニバーサルデザインが一般化してきたなあと思う。都会は『便利』でいっぱいだ。バリアフリーの建造物も多いし、地面は平だし。でも、何にもないところでつまづいてしまうのが老化である。

それを克服するというか、手前でストップするための住宅もある。『バリアアリー』住宅は、「枯れない」を合言葉に、意識的に体を動かす設計だそうだ。

何にせよ、今のわたしに必要なのは、階段を昇ることのできる筋力と、昨日の夕食がなんだったのかを忘れない記憶力。それから大抵のことなら笑い飛ばせる胆力である。

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