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指先と思考

右手中指。爪の先端の両サイドが裂けた。あかぎれである。見た目は地味だが痛みは強い。こうなって初めて、キーボードを打つ時に、指先がどれだけ重要な役割を担っているかを思い知る。

文章をタイプする時、何度も、打っては消し、打っては消し、を繰り返す。ところが、打つたびに痛みが思考に水をさす。たった数文字を打つだけなのに、「あたっ、いたっ、っつ」と脳内で自分の声がする。その声が思考を邪魔するのだ。考えが少しもまとまらない。

この週末、義実家に帰省して、大惨事の水漏れ騒ぎのことや、テレビ(地上波)を見たことの話などを書きたいのに、痛みに負けている。特に「映像研には手を出すな!」は面白すぎて、知らなかったことが『我が痛恨 ここに極まれり』。そのことを書きたいのだが、とにかく指が痛くて、心が折れる。

あかぎれの原因は、手指の潤いが足りないことによる。冬場の乾燥と、水仕事の合わせ技で、わたしの指先は裂けていく。ハンドクリームを塗っても、塗らなくても、裂ける時は裂ける。傷口がふさがって、治ってしまうのは、春がきた証拠だ。

春よこい、早くこい、である。

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