息子と私の高校受験237日「はじまり」
これは今は成人して就職もした息子が中学の時のお話で、その頃ブログに書いたものをこちらにリライトしています。
息子はこの高校受験を通して人生の大事なことを経験し、結果本当に自分のやりたいことを仕事にすることが出来ました。
就職が内定した時、今までの自分の人生の中で一番よかったこと、転機になったことはなに?と聞いた時、
「高校受験やな。」
と即答するくらい、この出来事は彼の人生の大きなものになったのだと思います。
今回この話を書くのは、最近子育てについての話をよく聞かれるようになったことと、ちょうど今から受験をする子どもを持つお母さんの何か役に立てればと思ったからです。
長いお話になりますが、読んでいただければ幸いです。
はじまり
本格的に取り組んだのは3年の夏休みから、という本当に遅いスタートになってしまった息子の受験勉強。
中学の先生方にも本当にたくさん助けていただいて、今も感謝の気持ちでいっぱいです。
ただ私にとっても息子とのこの濃密な時間は、本当に貴重な体験であり、いい時間でした。
この時間があったからこそ、息子との強いきずなや信頼関係が出来たのだと思います。
中学3年の1月の終わりにあった公立高校を決める三者懇談で、担任の先生が
「本当に長い間眠ってはりましたけど(笑)、よくここまで頑張りましたね。」
と言ってくださって、
「本当によく寝てましたねー。」
と三人で笑いました。
眠っていた、というのはまったく勉強していなかったということです。
6年生の終わりから、中学1年、2年と息子は一切勉強しませんでした。
学校でも寝ているか、ぼーっとしているかで、ノートも取らない、提出物も全く出さないという状態でした。
なぜそうなってしまったのか。
きっかけは私達両親が離婚したことです。
ちょうど6年生という思春期の難しい時期に入りかけた息子は、家の中のごたごたに巻き込まれて、本当に大きなダメージを受けてしまいました。
当事者である私でさえ、精神的に不安定になるような状態だったので、まだまだ子供の彼の受けた傷は計り知れなかったと思います。
その頃のことを息子と娘と3人で話していた時、息子が
「もうなにもかも嫌だった。
自分でどうにかできる事ならまだいいけど、自分では全く何にもできないし。
だからぐれないかわりに勉強は一切やめた。」
と言っていました。
ぐれない、というのは、多分子供ながらに私の事を気遣ってくれていたんだと思います。
家では本当に普通にしていました。
(普通にしているように見えた、かな。)
だから学校でそんな腑抜けになっているなんて、私は思いもしなかったんです。
もちろん成績は転がり落ちるように悪くなっていきました。
ただ、彼が精神的に辛い状態にいるのもわかっていたので、今はやる気になれなくてもしかたないと咎めることもせず黙認していました。
ただ私が間違っていたのは、彼は今やれないだけだから、心が落ち着けばやるようになると思っていたこと。
彼が「もうやーめた。」と自分で一切やらないことを決めたなんて、思いもしませんでした。
私が気になっていたのは、勉強の事よりも彼の学校での友達関係でした。
これも後になって息子は
「俺はあの頃すごく子供で、自分本位だった。」
と言うのですが、6年生から中学2年の夏ごろまで、友達同士のトラブルや、ちょっと「いじめ?」と思うような出来事もたびたびあったのです。
学校に行きたくないと言って休むこともよくありました。
なんだか何もかもバランスが崩れていたんだと思います。
でもあの時の私は、目も曇っているし、神経も鈍っていて、息子の危険信号に全然気づけていませんでした。
ようやく私がこれはまずい、と気づけたのは、2年生の担任の先生のおかげでした。
次のお話に続く
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Belle Posent(ベル・ポーズ)
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