Tableau Tips 二重軸の片方だけシートのクリックで可変にするダッシュボード ~セットとセットアクション~
こんにちは!
DATA SABER ApprenticeのRikaです。(DATA SABERって何という方はこちら)
普段はデータドリブン文化の担い手向けに、マインドに寄った記事を書いていますが、
今日はTableau Tipsのご紹介です。
※Tableauの操作に慣れた方を前提に、基本的な操作説明は端折っています。ご容赦ください。
サンプルのワークブックはpublicからDLできますので、操作しながら読んでもいいかも。↓
こんなダッシュボードを作りたい
・スーパーストアの利益率の推移を4年分描画。
・オレンジの折れ線は、分類(Category×Segment)別の推移を表現。
・グレーの折れ線は、スーパーストア全体の推移を表現。
・「Filter」シートの任意の分類をクリックすると、オレンジの折れ線だけが反応して変動する。
(スーパーストア全体と比べて、選択した分類の利益率が良いか悪いか評価したい)
ありますよね~!
こういう、「二重軸の片方だけ動かしたい!」
しかも、「分類はプルダウンやボタンじゃなくて、シートをクリックして選びたい」なんてとき!
個店実績 対 全店実績、
RFMの特定のセグメント 対 顧客全体、
特定の商品購入者 対 利用者全体…
よくやってませんか?
ですが、長らく私はこの問題に正解を見つけられないでいました・・・(困ったポイントもご紹介します)
この度、この問題の「正解」と呼べる方法を伝授いただきましたので、皆様にも記事にしておすそ分けします!
困った!LOD関数(FIXED)とアクションフィルターで・・・解決しない!
まず私が最初に思い付いたのが、
① 「filter」シートの選択を反応させたい、分類別の折れ線(オレンジ)を普通に計算
② 全体の折れ線(グレー)を、LOD関数(FIXED)で、分類に引っかからないように集計
③ ダッシュボードで、「filter」シートをソースに、ターゲットが「対スーパーストア全体」になるよう、フィルタークションを設定
えーと、文章でいうと難しいので操作画面でいうと、こうです。
つまり、せっかくFIXED関数を使って、全体の折れ線(グレー)は、filterシートの分類ベースのフィルターにひっかからなくしたつもりだったのに、
フィルターした以上、フィルターして残った数値を使って描画をしているわけで…
「ないものは、ない」状態になってしまったのです。
うーん、困った・・・
全体の折れ線(グレー)は、4年分実績があるわけですから、選んだ分類の状態がどうであろうと、4年分常に表示したいのですが・・・
解決!セットとセットアクション
必要なのは、セットとセットアクションでした。
① 「filter」シートの分類をすべて選択して、セットを作る。
② 「filter」シートの選択を反応させたい、分類別の折れ線(オレンジ)の計算式を、IFセットがTrueだったら、利益率を計算してね。という計算式にする。
③ ①で作ったセットを、②の計算式の詳細に入れる。
④ 全体の折れ線(グレー)を計算 ※詳細には何も入れない
⑤ ダッシュボードで、「filter」シートで選択された値を、ターゲットのセットに割り当てるセットアクションを設定。
これまた文章でいうとわかりづらいので、操作画面でいうとこういうことです。
完成!できました。
同じViewの中でも、セットを詳細に入れることで、特定のメジャーにだけ、アクションを効かせることが「セット」と「セットアクション」の組み合わせでできる、ということですね。
つまり、セットとセットアクションの合わせ技なら、二重軸だろうとなかろうと、メジャー単位でアクションを仕込めるということですね。
いやー、Tableauってすごいなー。
活用範囲が広い割には、私も含め、認知が低い(気がする)「セット」と「セットアクション」ぜひ使ってみてくださいね~。
私はもっと早く知りたかった・・・!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?