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『silent』チームが手がける秋ドラマ『いちばんすきな花』にハマりそう。

『silent』チームが手がける秋ドラマ『いちばんすきな花』がスタート。

(以下、少しネタバレを含みますのでご注意ください)


作品のテーマは、
男女の間に恋愛は成立するのか”。

主人公は、4人。

⚫︎塾講師の潮ゆくえ(多部未華子さん)
⚫︎出版社勤務の春木椿(松下洸平さん)
⚫︎美容師の深雪夜々(今田美桜さん)
⚫︎ゆくえの幼なじみでイラストレーター志望の佐藤紅葉(神尾楓珠さん)

ゆくえは、心を許せる男友達にフラれ、
椿は婚約者を男友達に奪われ、
夜々は異性と二人になると勘違いされ、
紅葉は友達は多いが関係が薄く孤独感を抱いている。

幼い頃から二人組を作るのが苦手だったそれぞれが、大人になって、偶然に出会う物語。

silentの時も感じたのだけれど、脚本家生方美久さん「言葉選びのセンス」や、「噛み合わないままコントのように話が進む会話劇」
彼女がリスペクトしているという坂元裕二さんにも通じる魅力で神レベル
第1回を見終えた後、うわぁ、やっぱり凄い人なんだなぁとため息が出ました。


素敵なセリフの絡んだ人物描写も見事で、

例えばゆくえが務める学習塾で、生徒が周囲よりも遅れたところで躓いていると、ゆくえは「よそはよそ、自分は自分」と慰める。
生徒は「それ、いい感じに言う人初めて見た」と前向きな気持ちになる。


あるいは、
椿が、夜々が務める美容室にたまたま入店し、ヘアカットの鏡の前に座る際、傍に飾られている花を見て、
花は好きだけど花屋は好きじゃない」と告げる。

それぞれちょっとしたひと言ですが、物事を明るく前向きに捉えたいゆくえの人柄細かいところに拘りがちな椿の人柄がさりげなく表現されていて、お、スゴっ!となりました。


男女四人の物語で想起するのは坂元裕二さんの『カルテット』ですが、松下洸太さん演じる椿は高橋一生さん演じる家森を彷彿とさせる、拘り屋で、生真面目で、世界観が独特な人。今後もどんな独り言や行動を起こすのか気になるタイプです。
1話では、婚約指輪のお墓がツボでした。


『おかえりモネ』や『トリリオンゲーム』でも可愛い姫感が漂っていた今田美桜さん演じる夜々の人物描写もさりげなく上手い。

夜々は美人ゆえに同性からはあざとく思われ、男性からは二人でいると気があると誤解されやすい設定。

夜々の務める美容室を初めて訪れた椿に対し、「椿」が苗字だと勘違いして連呼していた夜々は、帰り際に気づいて恐縮していると、同僚の女性からは計算高いと嫌味を言われる。
仕事帰りその愚痴を聞いてもらった同僚男性からは、帰り道で部屋に誘われてしまい、断ると、勘違いさせるなとピシャリ言われてしまう。

そんなエピソードなどから夜々の生きづらさが自然と伝わってきます。


『真夏のシンデレラ』で主人公の幼馴染役で美し過ぎるなーと注目していた神尾楓珠さん演じる紅葉も、同窓会の幹事を押し付けられたり、ネットワークビジネスに誘われたりといった描写から、人付き合いがうまくいかない感がじんわり伝わり、うんうん、わかるーと共感。


小説を読むような気分で、言葉を味わい、物語に浸れる。幼い頃の自分と重ね合わせたり、男女の友情について思いを馳せたくなる
登場人物一人ひとりに感情移入しながら、自分と向き合い、振り返る心地よい内観タイムになりそうです。

藤井風さんの主題歌『花」もオシャレでアンニュイな感じが、グッときます。


とにかく、ドラマ好きにはときめきポイント溢れる要素満載で、引き続き楽しみにしております🎵

※クロスウーマンアンバサダーblogより転載

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