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私の名前はルイス
年齢は58歳
アメリカ人で、スパニッシュ系ユダヤの血が入っている。

「人間」という生き物に興味をもった私は、人間学について学んだ。学んだといっても独学だが、気になった本は片っ端から手にとった。二十数年にわたり、一万冊以上の本を読んで分かった真髄がある。それを今ここであなたにお伝えしたい。

人間を理解することはとても重要だ。私たちはことさら人間以外のことはたくさん理解している。なのに人間という生き物にはなかなか目が向かない。
先に白状しておくと、周りの友人たちや仕事仲間、妻や子どもたちを観察対象にさせてもらっていた。テレビやインターネットの中の人も、全てが観察対象であった。私の日常の中でそれは自然に行っていたものであり、「観察させてもらうよ」などと断りを入れてしまっては、自然な観察ではなくなってしまうので秘密にしていた。もちろん私自身も観察対象だ。「そんなこと聞いていないぞ!」とどうか怒らないでほしい。その点は先に謝っておく。


さて、まずシンプルな話をしよう。シンプルに想像してほしい。

あなたは動物園に来た。ライオンを見ている。ライオンは寝ている。ピクリとも動かない。
さて、このときあなたはどう感じるだろうか?

これもシンプルに想像してほしい。
あなたは動物園に来た。ライオンを見ている。ライオンは寝ていたが、目を覚ますと大きなあくびをした。
さて、このときあなたはどう感じるだろうか?

次の話もシンプルに想像してほしい。
あなたは動物園に来た。ライオンを見ている。ライオンは寝ていたが、目を覚ますと大きなあくびをした。ちょうどそこへ餌の時間がやってきて、餌を食べているライオンの姿を見れた。
さて、このときあなたはどう感じるだろうか?

では最後に、これはどうだろう。
あなたは動物園に来た。ライオンを見ている。ライオンは寝ていたが、目を覚ますと大きなあくびをした。ちょうどそこへ餌の時間がやってきた。その動物園では飼育員がお客のいる柵側から、トングを使って餌をやるパフォーマンスをしていた。目の前で餌をめがけて喰らいつくライオンの姿が見れた。

さて、いかがだっただろう。あなたが最も満足するのはどのライオンの姿だろうか。おそらく最後のライオンではないか。それはどうしてか。

その答えは、「動き(アクション)」と「変化」が見られたからである。


動かなかったライオンが、少し動くと「あ、動いた!」とうれしく感じるだろう。
動かなかったライオンが、こちらに向かって歯をむき出しにして襲いかかるような姿を見せたら「きゃーーー!」と興奮するだろう。
これなのだ。せっかく動物園に行ったのに終始寝ていて終わりでした。ではつまらないし、終始こちらの柵に向かって飛びかかっていたとしても、最初ほどの興奮は徐々になくなるだろう。
飛びかかってきていたライオンが、飛びかかることをやめ向こうへ行ってしまった。と思ったら急に「ガォー!」と力強く鳴き、こちらに向かって走り出してきた。
これだったらどうだろうか?

この「動き(アクション)」と「変化」、もうひとつ「予測できない」この三つがポイントであることをまずは覚えておいてほしい。


次は、「箱庭」の話をさせていただこうと思う。

coming soon

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