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本当の英語力ってなに?

近年よく目にするのが「中学生が英検1級合格!」「小学1年生が英検3級合格1」などといった、まるで英検合格が英語力の証とでも言っているかのような記事です。その一方で、日本国内には ”Because you are dangerous, you must not enter.”(あぶないからはいってはいけません)といったような中学英語もまともに使えていないような看板や張り紙が氾濫しています。現在の英検偏重の英語教育では、本当の英語力は身についていないのでは、という疑念に駆られてしまいます。
というわけで…
本記事では、英検に頼らずに英語力を高める方法を解説します。具体的には、実践的な学習法や積極的なコミュニケーションの重要性などを紹介します。また、英語力を伸ばすためのモチベーションの保ち方や、英会話力の向上に効果的な学習アプリについても触れます。日本の英語教育に満足していない人や、より実践的な英語力を身につけたい人は必見の記事です。


英検低年齢化

英検1級ともなると(実際に受験したときのことを振り返ってみると)かなりハイレベルな単語や熟語が多用された問題になっていますが、そもそも内容が中高生向けではないです。同じく、英検3級問題は小学低学年向けではないです。とはいえ問題形式は4択のマークシート方式ですから正解する確率は2割5分。エンゼルス大谷選手の2018年~2022年までの通算打率が0.267で日ハム時代でも0.286ですから、4分の1の確率で当たるというのは結構よい確率なわけです。というわけで、英検の「コツ」をつかんで年齢が低くても上位級合格を狙うことが可能です。だけど、実際に外国人と話したり、英文メールのやり取りをしていて『選択式』で身に着けた能力など役に立ちません。レベル的には中学英語程度でも、実際に使えるコミュニケーション能力が大切なのです。

小~大学生の英語力

日本の英語教育はものすごくお金がかかっている。なのに、なかなか英語を使って外国人と不自由なく意思疎通ができる若者が思った以上に増えていないというのが現状ではないでしょうか。先月アメリカ人からの依頼で通訳者としてその方に帯同させていただきましたが、少し雑談していてこう言われました。

『日本のような先進国なのに英語を話せる人が本当に少なくて驚いたよ。しかもお年寄りだけじゃなく若者もあまり英語が話せないんだね、君は普通に英語を話せるようだけど、一体どうやって英語を学んだんだい?』

身に着けるべき英語力

私の英語力について少しお話しすると、私は高校卒業してすぐ語学留学のため渡英しました。学校の英語の授業以外英語教室や塾に通ったことはなかったです。中1の夏休みに2週間、全く英語を話せない状態でオーストラリアにホームステイに行ったことはありましたが。
高校を卒業してその夏にオックスフォードにある英語学校に入学したのですが、その時すでに結構話せていました。話すだけなら…相手の言っていることを聞き取る能力はほぼ皆無でしたが。(中学3年で英検4級を受けたっきりだったので)そんな私が「英語を話せた」のはひとえに『文法をしっかり学んで英語の基礎力を積み上げていた』からだと思います。英会話よりもまず英文法なんです。だって私たちは日本人なのですから。英語圏に住んでいて英語漬けの毎日を送る子供は英会話から入るのが良いですが、週2~3時間(多くても10時間未満)程度学校や英語教室で「イングリッシュタイム」を過ごしても英会話などできるようにはなりません。家でもどこでもできる英文法学習をどんどん行うのが近道です。あとは洋楽のカラオケなどで発音を覚えてアウトプットできれば上々です。英検には合格できないかもしれませんが着実に英語力は底上げされていきます。

まとめ

本当の英語力を身に着け、外国人と「普通に」英語で会話できるようになるには、まず英検などの問題をしこたま解いて英検に合格するよりも、その年齢に会った英語の基礎力や文法力をしっかりと身に着けることが重要だということがおわかりいただけましたでしょうか。

英検受験は悪いことではないですが、英検合格=英語力ではないことを覚えていていただきたいです。
最後になりますが下の2枚の写真をご覧ください。

日英がごちゃごちゃのノート


日英が左右に分けられ英文と日本文が対になっているノート

ノートの書き方が実は脳内を表しているのです。
上の写真は脳の中でも日本語と英語が入り混じって混乱状態です。下のノートは英語脳と日本語脳の切り替えがしやすくなるノートで、いずれは英語を使っているときには日本語脳は限りなく『スリープモード』に入っていきます。
普段のノートの取り方も英語を習得するうえでは非常に重要です。「英会話の練習」よりも優先すべきは実はこういった地味なノートへの英文の書き写しや基礎英文法の反復学習だと私は思います。

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