日記(NICO Touches the Walls)

このバンドを知った時、もう存在していなかった。

『夏の大三角形』を最近聞き、聞いたことありそうだな、と思っていたら、カルピスのCMソングだと調べてわかった。そこから調べていくと、『ハイキュー!!』のエンディング『マシ・マシ』『天地ガエシ』で聞いたことがあったことも判明した。そこからランダムで流れたプレイリストからAIが『Endless roll』を自分におすすめしてくれた。

メロディー、歌声ももちろん良いのだが、
「リアルなんてこんなもんだ」
「螺旋階段を壊して今 飛び出して行こう」
現実を受け入れながらもそこからまた踏み出す1歩に励ましをしてくれるような、深夜の帰り道のおセンチな自分に刺さる曲だった。

そこからニコへの火が付いていった。
底なしの明るさを感じさせる『手をたたけ』、正解不正解関係なく信じるものだけを持つことを教えてくれる『ストラト』、まだまだ有名どころしか知らないが今もハマっている。

時にその追いかけているNICO Touches the Wallsは、もう存在しないんだなと冷静に考える時がある。NICO Touches the Wallsがもうライブをする姿、新曲は存在しないと分かっていながらも追い続ける姿は、さながら「妄想隊員A」である。何故か虚しく感じるのはなぜか。進撃の巨人のアニメ勢と所作は全く一緒なのに。

NICO Touches the Wallsについてのnoteや、曲の動画のコメントに、光村龍哉はなにか抱えてるようだ、とか、曲として完成されすぎてていつか解散しそうだ、とか書かれていて、前々からそういう空気感はあったのかなと思った。
ただNICO Touches the Wallsが終了するというツイートが約11万いいねがついていたので、衝撃度はあり、しっかり愛されていたバンドなのだなと思った。当時の人はどれだけの衝撃なのか、2023年のどのニュースくらいなのか知りたくなった。

これはただNICO Touches the Wallsが良い、ということを言いたい訳ではなく(そのつもりでもあるが)、無いものを追いかけるのは悲しすぎるということも言いたい。どの動画のコメントを見ても「またこの曲をどこかで演奏して欲しい」というものが散見される。「いいもの」が「よかったもの」になってはいけない。出来れば「いいもの」として見たい。その生の感覚を味わうために、気に入ったものはすぐに他のものも見てみて欲しい。
それが新たな世界の壁に触れ、飛び越えて見えてくる音楽もきっとあるから。

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