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真冬の春は真夏に枯れる

半年間で積もったこの想いを
そう簡単に崩すことはできなくて
むしろ質量が増している気さえしている

君にとって私が特別じゃなくなったとして
私にとって君は多分この先も
しばらくは特別、なんだろう

今はまだ友達でも、きっと近い未来で
それすらもなくなってゼロに戻る
君は新しい恋を見つけて私の知らない表情かお
誰かの隣を歩くんだろう

私のものだとそんな傲慢なことを言うつもりは
毛頭ないけれど、想像しただけで
勝手に胸が締め付けられて勝手に涙が出る

それくらいには君のことを想っていたんだ

手を繋ぐことが日常で
抱きしめられることで癒されて
キスすることに安心感を覚えた
好きだなんて言葉も感情も私たちには
あまりに不確かすぎた
それなのにどうしたって忘れることはできない

君は知らないだろうけど
君と話すと泣きそうになるんだよ

いっそのこと突き放してほしかった
君のことを嫌いになるくらいに
期待する隙を作らないでほしかった
いつまでも前に進めないから

君のことを知らないままなら
こんな思いをしなくて済んだ
こんなに辛い恋を知りたくなかった

"好きが何かわからなくなった"

"友達に戻りたい"

そんなことを言われたら
私にはどうすることもできない
私か何を言ったところで届かない
嫌だと引き留めることもできない
一番狡い言葉

どこで何を間違ったのかがわからない
と言えるほど子供ではないし
かと言ってこの現状を受け入れ
ポーカーフェイスができるほど大人でもない

依存、していたんだろう
一番なりたくなかったいつかの自分に
今の自分がぴったり重なり
かつてないほどの自己嫌悪に苛まれる

いつまでも君のことを考えてしまうこの思考も
どうにもできない現実から目を背けてる自分も
何もかもが嫌で、嫌でたまらない

それでも
この半年間の事実は消えないし、消せない
したかったことも行きたかったところも
全部、ぜんぶ、叶わない

それでも
好きでいるのは自由だから
そう言ってくれたから

気づいてるかもしれないけど
君のことが今も好きだよ

私を好きでいてくれて
ありがとう

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