見出し画像

『最高』を企て、そして笑う。

「救われた。」

これが、企画メシ2021の第一回目の講義を終えた後の、私の「心」の第一声である。



noteを初めて読んでくださる方もいると思うので念のため説明しておきたい。「企画メシ」とは、私が6月から通い始めた講座だ。

「企画でメシを食っていく」の略称で、「企画する人を世の中に増やしたい」と願う主宰の阿部広太郎さん(コピーライター)と、企画することで道をつくろうとする企画生とともに学び合う連続講座である。

今年はオンライン&リアル開催を掛け合わせた「いつか仕事で再会するための連続講座『企画でメシを食っていく2021』」と題して開催されている。



時は、2021年5月上旬。

主宰の阿部さんのツイートでそれを知る。

この頃、私は既に阿部さんも、企画メシの存在も、知っていた。

会社の同僚が「言葉の企画」という、これまた阿部さん主宰の企画講座に通っていたことがあったので、お話は伺っていたのだ。

このツイートを見て、その時なぜか直感で、「あ、絶対申し込む。」と思った。そしてその数分後、特に誰にも相談せず、特に深く調べず、直感だけを信じて瞬時に申し込んでいた。

(ちなみに、この時の直感については、"直感だった"というだけで終わらせたくはないし、企画メシにエントリーした理由にもなることなので、しっかりここで言語化しておきたいと思っている。この後、書いていこうと思う。)


その頃の私といえば、キャリアや今後の人生どうしていこうか?とか、仕事はこのままで大丈夫かな?などと、生きる道に悩む日々を過ごしていた。

当然、仕事に精は出ない。しかも、半年間くらいの長い間。

(きっと、いつも一緒に仕事をしている人たちにはバレていただろう。)

正直、抜け出したかった。いや、逃げ出したかった。


こういう時の私って、今まではどうしていたっけ?

思い出した。

外に出るんだ。新しい世界から覗いてみるんだ。


私は飽き性、あまのじゃくな性格も相まって、なんとなくでも"今を愛せていないな"と思うたび、逃げるように外界へ旅をする。

それは単純に、"新鮮"を感じて飽きを解消するという理由もあるが、他の世界へ行くと、基点が変わり、自分のいる場所が俯瞰的に見える気がするからだ。

そんな風に、定期的に第三の目から自分を見ないと自分を見失ってしまう。


"それ"を思い出して、行動するなら今しかないと思ったのだと思う。

正直、大人になるにつれて、大人数の集まりに参加したり、ましてや友人・知人のいない世界に飛び込むことに億劫になっていた。

そのハードルを飛び越えてでも、今動かないときっと後悔するって頭で考えるよりも先に心が思った。いや、もはや心が叫んでいた。

(ここまで書いてきた思いは、実は本邦初公開である。おそらく、あんまり知られていない。)


プレイベント参加から、エントリーまではスムーズに進んだ。気持ちも前向きだった。

ただ、エントリーが通って正式に企画生として迎え入れていただいたメールが届いた時には、なぜか期待よりも不安のほうが大きくなってしまっていた。

ワクワクだけを連れて行きたかったのに、モヤモヤも一緒についてまわる。

知らない人たちの中でやっていけるかな。
みんなのレベルが高そうでちょっと怖い。

こんなモヤモヤだった気がする。

これは全て、自分を「決めつける」ことや「みくびる」ことで生まれたモヤモヤだったのだと、後に気づく。

それに気づいたのは、初回講義が始まる前に阿部さんから届いたメールに綴られていた言葉がきっかけだ。


"自分が至っていないとか、ダメだとか、絶対に自分自身をバカにしないでほしい。勝手に自分のことを決めつけない。自分をみくびるの、禁止です。"


私全部やってた。

今回に限らず、いつでも、ずっと、毎日、やってた。

至ってないとかダメだとか、自分のことをすごい勢いでみくびってた。

それに、「どうせ私はここまでしかできない」とか「どうせ私は周りにこう思われてる」とか、決めつけてた。

だから、「禁じてくれてありがとうございます。」って心から思った。


これで、怖くなくなった。

と思ったんだけど、そんな簡単にその分厚い壁は壊せなかった。



初回の課題で私はまた、自分を決めつけて、諦めた。




企画メシ第一回目の講習を終えた私は、PCを閉じて、しばらく呆然としていた。

拭いきれない悔しさ、自分へのもどかしさ、未来への期待感、そして「ここに来てよかった。」と安堵する気持ち。多様な気持ちの渦中にいた。


講義が始まって、思った。

やれなかったのか、やらなかったのか。
どちらにしても、「私、やりきれてなかったな。」

始まる前にみんなの課題を見た時と、講義が始まって阿部さんや企画生のみんなの表情から伝わる熱量を手に取るように感じた時にそう思った。

でも、一人で抱えていたそんな心悲しい気持ちを、講義の中で阿部さんの言葉が、ひとつひとつ丁寧にほどいてくれるようだった。


「勝手に自分を諦めない」
この一言を直に受け取った時は、心臓のあたりがズキっとして、痛かった。

講義が始まる前、「決めつけない」や「みくびらない」という言葉にもすごく救われたけど、私は「諦めた」なぁ…と気づいてしまったからこその痛みだった。

時間がなかったわけじゃない。
思考しなかったわけじゃない。
ただ、自分で自分を決めつけて、「諦めた」のだ。

この時にふと浮かんだのは、私がLiSAを好きになったきっかけの一曲『bestday, bestway』の2番最初の歌詞。


"諦めないなら明日の太陽はきっと
今日生まれた水たまりも照らすだろう"


そうだ。私この歌に出会った時にも、自分がよく自分を「諦めてた」ってことに気づいたんだ。


何度も何度も悩んで迷って決めたはずの【私の広告】。
なのに自信はなくて、『これでいいか。』になっていたかもしれない。

でもこれからは、その選択や希望に自信を持って『これがいい』に変えたい。

初日にそう思えたのは、阿部さんの言葉が、気づかせてくれたから。
気づいて、私なりに解釈をして、しっかり悔やむことができたから。


阿部さんの言葉を初めて生で受け取り、企画生のみんなの文字、話、企画から溢れ出る熱量を浴びて、私が感じたかったことも、誰かに感じさせたかったことも、これじゃん!!ってもう一回思うことができた。

私はすごく、救われた。


やる。やりきる。思う存分。
これは、私自身との半年間の約束。


みんなの想いを尊敬、尊重して、聞き合う意識をしながら。

目の前の出来事、相手の気持ち、言葉を咀嚼して、解釈して、自分と向き合って、『最高』を企てられるように。


自分を信じてあげられるようになりたくてここに来たから、自分を諦めないし、みくびらない。
これは、阿部さんとの約束。


半年後に、企画で、笑っていたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?