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Victoria Monét, AAAMYYY, Sound's Deli, Lorde… | 新譜ピックアップ (2021.08)

こんにちは、リホです。

8月にリリースされた楽曲やアルバムから、気になったものをピックアップしてご紹介します。月次で記事を書いているので、過去分もよかったら読んでいただけると嬉しいです。

前月分はこちら。

Victoria Monét - Coastin'

カリフォルニアのR&Bシンガー、ヴィクトリア・モネがサマーチューン「Coastin'」を発表しました。彼女はシンガーとしてだけでなく、アリアナ・グランデやChloe x Halle、セレーナ・ゴメスなどへ楽曲提供を行なっていることでも知られるアーティストです。

この「Coastin'」は、90年代を感じさせるようなグルーヴィーなベースラインが心地よく、MVではカラフルなファッションやダイナーの様子に目を奪われます。今年はなかなか外出できず、夏らしいことをせずに8月が終わってしまったという人も多いと思いますが、そんなわたしたちに"夏"を感じさせてくれるような1曲でした。

AAAMYYY - Annihilation

バンドTempalayのメンバーとしても活動するシンガー、AAAMYYYがセカンドアルバム『Annihilation』をリリースしました。

ハイトーンで優しく語るような特徴的なボーカルが魅力的で、以前から好きなアーティストの一人です。今回のアルバムは、特に自身の内面と向き合った歌詞が目立つ内容となっていました。

コロナを経て、自分がそれまで取り繕っていた体裁や、偽善的な部分が崩れ落ちた、とインタビューで語る彼女。特に「PARADOX」や「天狗」では葛藤や後悔を感じるような歌詞も読み取れます。タイトルの「Annihilation」は対消滅の意味で、自分の中の多重人格的な部分も表現しているといいます。なかなか踏み込んだ内容ですが、最終的に、最後の曲「HOME」ではありのままの自分も肯定して前に進んでいくようなメッセージが感じられて、曲調からも希望に満ちたイメージを受けました。

Sound's Deli - MADE IN TOKYO BANG

東京を拠点に活動するHIPHOPコレクティブ、Sound's Deliが待望のファーストアルバム『MADE IN TOKYO BANG』をリリースしました。<将来売れないとか論外>と歌う彼らはもう十分シーンでも注目を集めており、今年のフジロックフェスティバルでは若手の登竜門としても有名な「ROOKIE A GO-GO」に出演しています。

先行リリースした「DAWG LIFE FREE STYLE」は5MC個々のキャラがよく分かる、マイクリレーが楽しい1曲。流行にとらわれない彼らのスタイルが感じられる、アルバムのリード曲です。アルバム後半「SCAPE」では、少し物寂しさを感じるメロディアスなフックにTim Pepperoniの高音が映えます。意外だったのは、ラストの「GOODBYE」。なんと客演にSEEDAを迎えているのですが、お互いに違和感なく楽曲を作り上げていることに驚きました。

homarelanka - TOP AZID

名古屋を拠点に活動するクルーD.R.C.に所属するラッパー、homarelankaがEP『TOP AZID』をリリース。日本とスリランカにルーツを持つという彼。誉れの意味とスリランカにちなんだMCネームは本名だといいます。

C.O.S.Aが今年リリースしたアルバムでは客演参加し、本作ではCampanellaを1曲目「III MY SELF」に迎えています。地元名古屋を代表するラッパー達からも熱い視線が注がれているアーティストです。

私は先日行われたCampanellaのリリースライブでhomarelankaのライブを観ましたが、モデルもこなすという彼は流石のスタイルの良さで、ステージでの存在感も圧倒的でした。特に「BLACK FLASH」では楽曲の神秘的な雰囲気も相まって神々しさすら感じました。

Villagers - Fever Dreams

アイルランド出身のフォーク・ロックバンドVillagersがアルバム『Fever Dreams』をリリースしました。

2020年でデビュー10周年を迎えた彼らは、今回のアルバムが5枚目のスタジオアルバムです。日本では、2013年にくるり主催の音楽フェスに招かれているようです。フォーク・ロックがメインのようですが、エレクトロニックな要素や、ジャズのようなメロディも感じられ、複数のジャンルを横断したようなな音楽性が癖になります。特に先行リリースされ、MVも発表されている「The First Day」はドラマティックな展開が魅力的な1曲でした。

穏やかな森の中にいるようで、どこか幻想的な雰囲気もあり、非常に心地よい気分にさせてくれるアルバムでした。

Lorde - Solar Power

ニュージーランド出身のシンガー、Lordeが約4年ぶりとなるアルバム『Solar Power』を発表しました。

正直1周目聴いたときはあまりピンと来なかったのですが、繰り返すうちにどんどん引き込まれるアルバムでした。Lordeはインタビューで、"これ以上、お金を稼ごうという視点で何かに取り組む必要はない。"と発言していたのですが、全体的に気負わず、リラックスした曲調が感じられました。売れる曲を作る、というより、彼女が大切にしている幼少期や自然との繋がりをわたしたちにシェアしてくれているような感覚になりました。

アルバムでも好きな曲、「Mood Ring」のMVを挙げましたが、「Solar Power」も素晴らしい映像で、夏の終りに是非みて欲しい作品です。

その他の注目楽曲 / プレイリスト

その他、8月に良かった楽曲をまとめました。気になったものがあればぜひ聴いてみてください。


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