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中枢性感作とリハビリ

痛みについて考える上で最近注目されている言葉として、中枢性感作があります。みなさんご存知でしょうか?

感作とは、痛みを強めてしまう体のしくみの事を言い、定義としては、『通常の痛み入力に対する侵害受容神経の反応性の増強.または閾値以下の入力に対する反応性の形成』とされています。

末梢性感作と中枢性感作に分けられますが、今回は中枢性感作についてお話しいたします。

中枢性感作とは?

簡単に説明すると、痛みの信号が中枢神経(脳、脊髄)で過剰に高まり、一般的に感じる痛みよりも、より強く痛みを感じてしまう状態です。
この反応は、誰にでも起こりうるものであり、例としては、Wind up現象がそのひとつです。

Wind up現象

痛みと感じない刺激でも、短い間隔で反復して刺激すると、痛み刺激に変化することが知られています。
健常者でもこの現象は起こりますが、線維筋痛症などの患者では、痛みの増幅が見られます。

圧刺激を繰り返し加え、初回と最終刺激の際の痛みの差を評価することで、中枢性感作がどれくらい影響しているかを知ることができます。

下行性疼痛抑制系

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