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中学19年生の「税についての作文」

やってきました夏休み、夏休みの宿題といえば作文課題。仕事柄、児童生徒の宿題に関わることも多いけれど、その中でも作文というのは書き慣れているかどうかで所要時間が相当変わってくる。
子どもに「宿題をやれ」「作文を書け」と一方的にいうのは簡単だが、果たしてそれを言う当の本人はどうなのだろう?夏休みを迎えた子どもたちは一体どんな思いで宿題と向き合っているのか?その片鱗を体感してみたくて、年齢的には中学19年生となる私も書いてみようと思う。
募集要項などは下記のサイトの通りで、800字以上1200字以内と文字数が定められている。

https://www.nta.go.jp/taxes/kids/sakubun/index.htm

「好きな言葉は、非課税です」
   意識低い系中学19年 りはる

 人それぞれ、好きな言葉があるかと思うが、私の好きな言葉は「非課税」だ。もっと若かった頃は、愛とか勇気とか、はたまた「木漏れ日」のような美しい意味や響きの言葉が好きだった。しかし、中学生を19年もやっていると、心の拠り所というものは「好きな言葉」程度のもので確保できるわけもなく、ただ「生きる」ことについて考えたときに真っ先にぶち当たるのが「お金の問題」である。そうなってくると、「好きな言葉」程度の表面的なモノに求めるのは、やはりお金の話になってくるのだ。
 私たちは税金の支払いに塗れて生きている。借金は自己破産ができても、税金の滞納はチャラにはならない。徴税官は地獄の果てまで追ってくるし、一般市民の私たちには逃げる術などない。
 しかしなにも、私は「税金を払いたくない」と言っているわけではない。なぜならば私たちの生活は、私たち自身の税金によって支えられているからだ。道路や信号機のインフラ、私自身が受けてきた義務教育、その他諸々、個人の財力では到底成し得ない多くのものを享受してきたことは身に染みて分かっている。日本国憲法に定められている通り、日本国民である以上は納税の義務を負うことは承知しているし、私自身も日本人として、定められた税を納めていきたいとすら思っている。そもそも脱税は犯罪であるし、法を犯してまで自分だけが美味しい思いをしようだなんて、そんな卑怯な人間にもなりたくはない。
 そこで「非課税」なのだ。私自身は税金を納める意思と意欲はある。しかし、「非課税」と言うのは、文字通り「税を課すにあらず」と、払いたくても払わせてくれない、そんな厳しくも優しい響きをともなう言葉なのだ。この言葉を前にしては、いくら納税の義務を果たさなければならない日本人であろうと、支払いは無用なのである。
 もちろん、何でもかんでも非課税にすればよいと言うつもりはない。私たちの生活を支えているのが税金である以上、その義務のあるなしに関わらず、自分の生活を守りたいのであれば納税からは逃れられない。税とは決して「罰」なのではなく、一つの社会参加であり、義務である以上にある種の「権利」ですらあるのだ。だからこそ、「非課税」という言葉が、私にはより一層甘美に響くのである。
(932字)

すげー頭悪そうな文章になった。

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