【新人療法士向け】足部の骨・触診の復習
今回の目的は足部の骨の解剖・触診の復習です。
足部に関する理解はリハビリテーション、整体など分野に限らず重要ですよね。
簡単な内容ではありますが、意外と忘れていることもあるので要注意。
新人さんにはこれから始まる臨床に役立てるように解説していきます!
足部の役割や特徴について
まず、足部の役割は大きく分けて2つあります。
1つ目は支持です。
足部は人間が活動をする際に全体重を支え唯一地面と接する部位となります。
そのため足部内にトラス機構などで知られる衝撃吸収機能が備えられていますよね。
2つ目は推進力を伝達させること。
これはウインドラスの巻き上げ作用の理解が重要です。
足趾が伸展する際、同時に足底腱膜が伸張されることで足部のアーチが高まり剛性が増加します。
足部の剛性が増加することで地面からの反力を効率よく前方推進力へと変換することができます。
大きく分けてこの2つ、支持と推進力の伝達が足部の役割として挙げられます。
役割からも想像できる通り人体の中でもかなり負担がかかる場所だということです。
足部という部位はそもそも変形や疼痛の発生しやすい部分であり、またその負荷量の多さからほんの少しの変形でも問題となることがあります。
足部の骨全部いえますか?
足部の骨は片側28個(内、2つは種子骨)からなり、その配列は3つのアーチを形成しています。
今回は画像を載せておくので、種子骨を除く26個
骨の名前を言えるか確認してみてください。
まずは視診しましょう
では身近に人がいる方は実際に足を見せてもらいましょう。
自分の足でも大丈夫です。
視診は非荷重、荷重位両方でみます。
理由は荷重がかかると足根骨の配列が乱れ、アーチが低下する人も多いからです。
注意してみる部分は
アーチの高さが保てているか(扁平足や凹足)
関節の変形がないか
⇨距骨下関節の回内外
外反母趾
べんち(タコや魚の目など)や歩赤で負担が掛かっていそうな部分を確かめる
など様々です
では実際に触っていきましょう
内側面から
骨模型の写真を見ながら順番に辿っていきます。
遠位部から順番に
中足骨頭
中足骨頭は変形や圧力によってバニオン(腱瘤腫)ができやすい部位となります。
第1楔状中足関節
第1楔状骨は他2つの楔状骨と比較して1.2cmほど遠位にせり出している(大きい)のが特徴です。
舟状骨結節
舟状骨は隣り合う骨が多く5つの骨と関節を作っています。
内側縦アーチの要石としても知られています。
内果
内果は脛骨遠位部で、距骨内側1/3と関節を作ります。
距骨頭
舟状骨と内果の間に指をおいて、外返しをすると距骨頭が触れます。
扁平足の場合、距骨頭が出っ張ります。
距骨内側結節
内果の1横指後下方には距骨内側結節があります。
内側側副靱帯後方の付着部です。
載距骨突起
内果の1横指下方には載距突起があります。
ここはとても小さい部分のため触診できないか難しいことが多いです。距骨を下方から支持し、バネ靱帯の付着部にもなるため解剖学的には重要な部位となります。
何らかの外力やアライメントの異常から距骨が支えられなくなると扁平足の原因となったりします。
終わり
今回はここまでとします。
触診の復習はできましたか?
もし好評であれば続けていきたいと思います。
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