芸術は大衆ウケを狙うな
という考え方を目にしたので、私はこう思うなあってことを。
芸術、アート、文学などは大衆・一般ウケを狙うとそれはもう"表現"ではない。マーケティングなどを考えず自分の表現だけを考えなさい。
……って考え方なんですが、一理はあります。ですが、「大衆ウケ」を考えても別にバチはあたりません、し、一般に求められるものを作ることも立派な"表現"です。
人間の嗜好は人により様々ですが、一般的な指標や流行りも存在します。
イラストは流行りの絵柄がバズりますし、某小説投稿サイトでは異世界ものが流行っています。
指標はというと、きちんとしたデッサン、正確なパース、文章だとわかりやすさや順序立てなどなど。
それらは明らかに大衆を狙ったものが多いです。今は何が流行っているかをリサーチし、反映させ、宣伝する。大多数の人間がそれを求める。
冒頭の考え方だとこれは芸術ではありません。
でも、正直に言ってしまうとそれは暴論です。
世界的に有名で誰もが知る画家、ピカソ。
彼は存命中とてもとてもマーケティングが上手でした。
生きている間も画家として成功していたのです。
ですが紛れもなく芸術家、です。
要は、芸術かそうじゃないか、なんて他人には決められないし自分が信じるものを芸術とすれば良いんじゃないですか?
表現なんて自分が好きなようにすればよいのです。
たくさんの人に評価されたいのであれば大衆ウケを狙いますし、逆に自分のこだわりを詰め込んだものをつくるのも良いんです。
どっちがどうなんて決めるのはナンセンスですよ。
ぶっちゃけ、表現物なんて作った者が納得するかどうかですよ。
その人が、これは芸術だ! って言えばそれは芸術なんですよ。
マジで、他人が決める事じゃないです。
高尚なものだけが芸術とは限らない。子供がクレヨンで塗った絵だって、その子がアートだって言えばそうなんです。
逆に、これが芸術だって定義してしまったら苦しくないですか?
私も大多数に見てもらいたい絵を描く時もあればそれとは違う絵も描いたりする。
表現者がみんな一本線な作品を作るわけではないと思います。
堅苦しく考えず、柔軟に表現を追い求める。
自由で良いんですよ。芸術なんて。
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