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ワードローブの森の中から(4)「半袖の開襟シャツたち」

 夏服の衣替えを始めました。
 この夏も半袖の開襟シャツにお世話になるはずだからと、押し入れから取り出してみると、あるわあるわ……数えると44枚もの半袖開襟シャツたちが現れ出でました。
 もともとブランドには興味がなく、「良いな」と思えば買うタイプですから、有名無名のブランド品が混在しています。そして、その「良いな」という判断基準が実は細かいのです。
 先ずは柄が重要で、シンプルにしたい時には無地のもの、柄が欲しければ、その時々のセンスに頼るしかありません。動物柄だったり、花柄だったり。夏場ですから、暑苦しい柄は避ける傾向にはあります。次は縫製とデザイン。身体にピタリとしたものは避けます。少し余裕があるのが好きなのです。特に、肩が張っているのになで肩なので、着心地の良いものはなかなか見つからないのですが、ここで妥協すると失敗するのを長年の経験で良く知っています。襟のデザインはシンプルなのが好きです。そして、左胸ポケットは必須です。左胸ポケットがあるだけで、何故だかだらし無さが消えるような気がしています、袖はゆったりとし、袖口はキリッとしているのが好みです。テールは真っ直ぐなのに限ります。ズボンの外に出しますから、真っ直ぐでないとだらしなく映ります。そして、最後のポイントが生地です。基本的に、綿100%のものに限ります。合成生地でも、発汗性があり、ハリがあるものなら、許容範囲です。
 と、ここまで綴ってきて、「ところで44枚も、ひと夏で着るのか?」と問われると困るのですが、夏ごとに着たくなる半袖開襟シャツが変わるので、この秋には「この夏は、こんなのをよく着ていました」とお伝えすることになりそうです。中嶋雷

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