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空手の悪魔との契約(feat.チェンソーマン)

「空手をやっていると、どれくらいの大ケガをすることがあるんですか?」
職場で向かいのデスクに座っている女子職員に聞かれました。
「……」(何と答えたらよいのだろう)
う~ん…適当な答えが見つかりませんでした。
 
23年ぶりに空手を再開しますと、自分の身体に打撃への免疫力がなくなったことを実感します。
肋骨へのパンチや太ももへのローキックを効かされ、倒され(KOされ)てしまいます。このため、練習から帰るとアイシングでアフターケアをすることが日課になりました。
歩くのも足を引きずる感じとなるため、職場のチームで出場したリレーマラソンは、サポーターで太ももをガチガチに固めて、なんとか走れる状態にしました。
また、先日は左手の中指を骨折しました。
 
それでも、練習は続けられるので、たいしたケガではありません。
 
ところで、漫画「チェンソーマン」の設定で“デビルハンター”(人間)は、悪魔と契約してほかの悪魔と戦います。
そして、デビルハンターは契約する悪魔へ、力を借りる代わりに、契約の対価として身体の一部や寿命などを差し出します。
劇中では、命を対価として、悪魔から強大な力を借りる人間もいました。
 
私が通う道場には、空手の悪魔と契約しているような人たちがいます。
正座する(膝を折りたたむ)姿勢ができない、
明らかに肋骨を痛めている(おそらく折れてるでしょ!?)…etc、
それでも練習をやめず、試合に出続けるから、どんどん上手くなり、そして強くなります。
まさに日常生活の支障やつらさと引き換えに、空手の強さを手にしています。
 
自分はどうか…
現在、折れた指の骨はくっつこうと(もう一度曲げられるようにと)、たぶん頑張っています。
しかし、空手の悪魔と契約し、中指を一本差し出して、かまわず練習を続けることもできます。
空手も他のスポーツと同様に、競技者でいる限り、甘い世界ではないですから。
 
そしてふっと思います。
あのとき聞いてきた女子職員に、私はどういう答えを出すのだろう…と。


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