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段階的指導法とゲームベースドアプローチ

国内では長らく(おそらく今でも)「段階的指導法」が主流となっていて、テニスを始めたばかりの人への指導で例えるならば

1,フォアハンドをできるようになろう
2,バックハンドをできるようになろう
3,サーブをできるようになろう
4,サーブまでできたらひとまず試合してみようかな

などと、一つずつ技術を習得し、ある程度できるようになったら試合にチャレンジするといったステップを大事にする指導法が多く見られます。
水泳の進級に似たようなステップアップです。

一方で、[Game Based Approach]という指導法が今日本では少しずつ浸透してきており、その名の通り「ゲーム(戦術)を第一義的に考えて指導する」方法です。

ITF(国際テニス連盟)が提唱している[play+stay]の広がりで、身近に感じていらっしゃる方も多いかと思います。

play+stayはテニスを始めたその日からゲームを楽しむことを目的としたもので、小さなお子さんでもテニスができるようにと小さなラケット、コートが用意、設備されたスクールが当たり前になってきました。

Game Based Approachという指導理念に基づいて行われているテニスにおける普及プロジェクトがplay+stayという認識が理解しやすいかと思います。

「技術を習うよりもまずテニスの試合の楽しさ知ろうよ!!」というメッセージが強いです。

ブレグランス教室H P用

ブレグランスでも発育発達に合わせた指導は大事にしています。

そして、核となるGame Based Approachについては、よく「実践で起こることを想定したシチュエーションで指導しよう」などとの解釈されておりますが指導者はもう少し踏み込んで考える必要があるかなと思います。

実践をどこまでリアルな実践を想定するのか、深堀りの差が指導に直結すると思っています。

今回はジュニアにおいての話にしますが、ジュニア育成に携わるコーチは必ずトッププロのプレー、戦術からジュニアレベルに落とし込んで【実践】を解釈しないといけないと思います。

何故なら世界中のトップを狙うジュニアプレーヤー達は10代からITFを回る中で必然とプロと練習したり、時にはプロとの対戦にチャレンジする機会も増えてきます。
その時にコーチの経験則の中での「実践」では戦術知識、技術知識が古すぎることがあるので、「今、2021年の、男子or女子の」プレーのトレンドを掴んでおかないと対応できないですよね。

国内での勝ち上がりプレースキルと世界で通用するプレースキルは全然異なっているので、時には国内では誰もやっていないプレーを指導しなければいけない時も来ると思います。
単純に「試合でよく起きるシチュエーション」だけピックアップして指導しているだけではジュニアは育たないなあと思います。
(よく定番の展開だけ教えているスクールもありますよね)

(競技における)テニスでの最高の喜びは、スポーツである以上やはり勝つことですから、まずはそのテニスのゲーム性、特異性を理解していないと勝つことって難しいよねということです。

思ったより長くなってしまいましたが、普段はこんなこと考えています。

ほとんどゲームベースドアプローチの話になりました。

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