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「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」って江戸時代のお殿様の格言だったのね!? 負けるべくして負けるファイターズは。その向こうに光あり。

2021 6/26  静岡沢村ベーブルース球場 F×M 1対3

25日金曜日、杉谷拳士、大田泰示抹消。26日土曜日、中島卓也 ロニー・ロドリゲス登録。

ご存知の通り、期待の高速ルーキー五十幡、4番中田、故障で離脱。中島くんはコロナの後遺症が長引き、やっと一軍復帰。レギュラークラスで試合に出続けているのは近藤くんと西川くんですが、二人とも故障を隠しながらで、成績は思うように上がらない。五十幡に負けない!と活躍していた淺間くんも体の張りとやらで、試合に出てない。

昨年よりも状態が良いのは、ロンロンのみ。

静岡で行われた、千葉ロッテマリーンズとのゲーム。両者の違いは、はっきりとしていた。状況により必要な対応(ケース・バッティングというやつですね)のできるマリーンズと、やろうという意思はあるが、実際はできていないファイターズ。

タイムリーが出ないーのは病ではなく、やっぱり技術の問題。1アウト3塁で外野フライを打つ、内野を抜けるゴロを打つなど。一見して「普通にできる」ようなプレーをファイターズは、できてない。

簡単なことが出来ないという意味ではなく、それらのプレーが「普通にできる」ように見えるのは、プロ野球選手がプロ野球選手であるために鍛え上げ、獲得してきた技術によるものであって、決して簡単なことじゃないんだと思う。

内野の守備も同じで。この日のファイターズのサード、野村佑希は、ことごとく強い当たりを抜かれ、弾かれ、マリーンズに機会を与え続けていた。今日だけじゃなくて、今シーズン、野村くんに限らず、何度もそういうシーンは、あった。

「うまいサードなら取れる」

野球ファンは、みんな言うだろう。そうだよ、ホークスのマッチや、ベイスターズの宮崎選手や、今はファースト守ってるらしいけど、元ファイターズ、現マリーンズのレアードや。上手なサードなら取れるし、取れなくてもなんとかしたり、きっちり併殺とったり、アウトにしたりするんだよ。

野村くんは、膝を痛めていて、騙し騙しのところもあるみたいだから割り引いたとしても、だからプロ野球は、甘くないってことですよ。そう簡単に一流選手みたいなプレーは出来ず、一流選手は、こちらに「特別なプレー」とは思わせない「普通のプレー」を見せているのだから。

なんで負けるのか。なんで勝てないのか。

「お前が一番下手だからだ」

by 宗方コーチ(『エースを狙え!』山本鈴美香)確かに、そのとおり。

でもたとえそうであっても、若い人たちは、自らの下手を知りて一歩めから三歩目ほどの発展途上なのであって、リンクした記事のラジオ解説新谷さんの言う通り。

「ベテランが何やってんだ」

なんだよね。栗山監督も一月前くらいのインタビューで話てましたが、誰一人も、あるはずの力を発揮していない。誰も彼もが、あまりのうまくいかなさに迷いの道に入ってしまい、出来るはずのことが出来ない。

西川、近藤、中田、大田、杉谷、中島といった中心選手が、なんとか成績を出して引っ張って、渡邊、浅間、高濱、石川、清水、中堅クラスが頑張って、野村、万波、五十幡といったパリパリの若手が天真爛漫に活躍するーというのが理想の構図。もちろんそこに清宮幸太郎がいれば万々歳の…。

投手陣は、そういう意味では、みな実力通りの力を発揮している。上沢、加藤、伊藤、池田、先発陣は、それなりに安定しているし、谷間で入る投手たちも大成功とは言えなくても大炎上したりはしてない。(ちーちゃんがもうちょっと成績だしてくれればの無念はありますが)中継ぎ陣も打たれると目立つけれど、全体の防御率は下がってきた(上がってきたというのが正しいの?? 数字は少くなればなるほど良い成績なんだけど)

ファイターズの試合、得点が少ない、僅差のゲームが多いと思うんですが、時間が長いんだよね…。ランナーはいつも塁にいるのに、点が入らないからなんでしょうね。点が入って差が開くと、勝ってるにしろ負けているにしろ攻撃は、単に打つだけになって進行が速くなるけど、僅差だとじっくり攻めて、守りも固くなるから、バッテリーの球数も増える。ピンチもチャンスもずっと緊迫して、結果が出れば疲れも取れるが、出ないまま引き分けや負けだと徒労感が募る。

新型コロナの影響で、試合の後に反省して居残り練習するのも、いつものようにはきっと出来ないんだと思う。練習して練習して積み上げていく、近藤くんや西川くん、中島くんのようなタイプには、おそらく本当にきついシーズンなのではないか。

ましてや若い人たちには、目まぐるしく続いていく経験のない毎日に、ついてくだけで精一杯のはず。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けあり」

って、野村監督の言葉だってずーっと思い込んでましたが、もともとある江戸時代は肥前国藩主松浦清という方の格言なんですね(リンクを貼ってみましたので、ご覧になってね)知らんかった。なんでも調べてみないとわからないですね😅

負けるのは偶然じゃなくて、理由がある。

でもそう思って振り返り、見つめてみると。またわたしたちのファイターズは変わって見えてくる。不思議でない負けを、彼らは、どう勝ちを掴めるゲームへと転換させていくのか。いつか逆転の日は、来るのか。その日がやってきたら。きっとすごく楽しいだろうなあ…。

(2023年に来そうだよね。ファイターズ長期予報としては)


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