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明暗を分けるーバッテリーとは我慢我慢我慢の連続ーなんですね。藤川球児さん! 混迷を続けるファイターズは。それでも野球は、面白いよ😀

2021 5/20  楽天生命パーク宮城 E×F 1対4 5/21 メットライフ西武ドーム L×F 7対1

ファイターズのレギュラー捕手争い。この3年ほどは、清水優心、宇佐見真吾、石川亮の3名でしのぎを削って来た。(もう一人、郡拓也もいるが、彼はもっぱら打撃と足を買われ、内野手としての出場が多い。西武ドームでの試合も、近藤健介に代わり一塁手として出場していた。)

宇佐見真吾は、2019年巨人とのトレードで入団。「打てるキャッチャー」の触れ込みで即一軍起用、その後も一番手捕手に設定されてきた。球団の期待の大きさがわかるが、本人にはそれがプレッシャーになったのか。期待に応えるような打撃成績はあげられないまま、今年は、特に打てなくなってしまった。

清水優心は、2014年ドラフト2位で入団、強肩強打のこれまた期待の大型キャッチャーで、当時のレギュラー捕手大野奨太の後を継ぐべく、英才教育されてきた。が、こちらも攻守ともに決定打を欠き、伸び悩む…。

石川亮については、くどくど何度も書いてるので、詳細は割愛しますが、ともかくファイターズは、この3名で捕手のポジションを争ってきた。今年も開幕スタメンは、清水優心でありながら宇佐見真吾と併用、しかしファイターズは全然勝てないので、キャンプ以来一軍に呼ばれなかった石川亮もついに抜擢され、三つ巴になるかと思われたら、まず打撃不振の宇佐見チャーミーが脱落、優心も打率は1割台で、コロナにもかかってしまった。隙間を縫って活躍しはじめていた石川亮も西川遥輝選手との濃厚接触(とは報道されてませんけど)で抹消…。最後に残った鶴岡慎也バッテリーコーチ兼任が、スタメンマスクをかぶる事態に、お鶴ファンは喜んだ。

そんなこんなをしているうちに、5/21現在、ファイターズは、借金9のぶっちぎり最下位独走中。「4番」中田翔は、不振からかモチベーションを失い登録抹消。浮上の目は、残念ながら見られない。

そんな暗い森を歩く、わたしたちに、かすかに見えるカンテラの光のようなゲームが、5/20の楽天イーグルス戦にあった。

先発池田隆英ー石川亮のバッテリー。NHKBS1の解説は、藤川球児。

ちょうど1ヶ月前に初めてバッテリーを組んだ二人は、千葉マリンで勝利をあげている。一見淡々としている池田投手は、ときたまマウンドで吠えてみせるように実は気性が激しそうだ。しかし同時にマウンド上では慎重さが出過ぎなのか、フルカウントになりがちで、そこでの勝負が明暗を分けて来た。堪え切れるか、我慢しきれず打たれてしまうか。

石川亮は、大胆なリードが売り物の捕手である。最後に決める場面での決断力と表現力は、多分ですが、慎重な池田投手との相性は良いのではないか。さらに今季の石川亮に加わったのは、明らかに我慢強さで、以前のピンチになったらどうしても心がオープンにチャカついてしまう忙しなさが見られなくなった。落ち着き、冷静にと心がけてるように見える。

解説の藤川さんは、魔法のように試合展開とバッテリーの心理を読む。なんならベンチの意図も全部読む。魔法なんかじゃなくて経験と実績を重ねた中で自分の経験則だけに頼らない、「野球」に関する理論や様々な背景を分析したり勉強したり、彼がしてきたからだと思う。際立って賢い投手、人間的にも懐が深い、筋の通った人だとは、ダルビッシュとのWBCでの関係やメジャーから帰ってきた件などなどで、見知ってましたが、それにしたって恐れ入る解説だったよね。

バッテリーの生み出す配球と投球には、一球一球に意味がある。いやその意図を作り出せるか出せないか。なんも考えないエイヤー投法なのかそうでないのか。打順、打線が作り出す試合展開の意味までも。

フルカウントを繰り返すバッテリーに、藤川さんは語りかける。

「我慢です」

池田隆英と石川亮は、堪え続ける。六回85球、5安打5三振2四球 1失点。痺れる展開をしのぎ切り、八回にチームの勝ち越し点が入った。

我慢我慢の先に、幸せが待っているのか。

翌日、メットライフドーム。伊藤大海と石川亮のバッテリー。この日のヒロミは調子が悪く、いつものコントロールもキレもない。それでもまさに我慢の投球で1失点で堪えていたが、五回裏1アウト一塁二塁からのバッテリーミスが決壊を招く。中村剛也に投げたフォークボール。粘り切れて三振を取れたらきっとその回を投げ切れた。でもワンバウンドは遠く外側に落ちてキャッチャーは、横に弾いてしまった。ランナーは二、三塁に進塁。

緊張の糸が途切れたのが、テレビの前にはっきりとわかる。そのタイミングをおかわり中村が逃すはずもなく、勝ち越し2点タイムリー…😢

バッテリーミスが、致命傷になる。ここんとこ数年来のファイターズはずっとそうで。でもそれはファイターズだけの問題じゃなくて、バッテリーミスは、どのゲームでも致命傷になりえるんだ、ということを、わたしは学んだ。前日の藤川さんの語りにより、その筋が見えるようだった。

バッテリーは、信頼の関係で結ばれて、初めて成立するけれど。それは本当に見えないような、心というよりも、頭の中にある、互いの「考え方」が、作り出す関係性だ。考えが通じていれば、表現は出来て、なんとかなるし、通じなければ、表現出来ずに、破綻していく。

仙台で功を奏し、メットライフでは上手くいかなかった。うちのヒロミくんは、疲れているんだと思う。開幕して2ヶ月、一軍でほぼフル回転。二回り目に入り、相手も分析してくる。手詰まりになってから、プロの道は、これからが本番だ。

ファイターズは、苦難の状況が続く。ファンは、面白くないことこの上ない。チームに言い訳などないでしょう。でも、わたしは、面白くなくはないよ。むしろ野球って面白いなあって、だんだんどんどん思っているかもしれないよ。いや負け惜しみでも痩せ我慢でもなく(ほんとか?😀)

さあ、また今日が始まります。










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