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2年ぶりの札幌ドーム。A指定席から見る風景は、伊藤大海9勝目のナイスゲーム。でもわたしの心は複雑だった…編成期に入ったファイターズは。

2021 9/7 札幌ドーム F×E  4対2

2020年の春、わたしは、いつものようにお友達といつファイターズの野球を見にいくかの計画を練っていた。3月頭のオープン戦、札幌のみならず、何なら道外へ遠征に行くこともある。「今年はどうしようかなーどっか行けるかなあ。甲子園もいいよね!」毎年シーズン前の夢は、膨らむ。

2月、春の沖縄キャンプが始まる前、中国の武漢で新型コロナウイルス感染症が確認され、甚大な被害の様子がテレビに映し出された。その時はまだ事態の深刻さに誰も気がついてはいなかったが、新型コロナウイルスは、瞬く間に世界中に広がり、多くの死者が出ていた。

海外からの入国はストップされ、飛行機での移動は憚られる中、プロ野球の沖縄キャンプは行われたが、マスク着用。観客もまばらだった。それでもまだわたしたちは、事を甘く見ていて札幌ドームのオープン戦には行けるだろう、開幕戦の頃には、収まっているだろうと安易に考えていたが、試合は中止。以降、周知の通り新型コロナウイルスの脅威は続いている。

2020年のプロ野球は、無観客で6月末に開幕。

一度も球場には行けないまま、ファイターズは前年に続き5位に終わる。

2021年、つまり今年の春。開幕戦てどうだったけ?

我ながら、良いこと書いてますけども。風は自分たちで吹かせるんだって。半年後、全く違う意味の嵐を吹かせて、中田翔はいなくなり、これまでのファイターズは瓦礫となったわけですが。

2019年の最終戦。

賢介の引退試合から、ほとんど2年ぶりに出かけた札幌ドーム。楽天イーグルスとの試合。

たまたま招待券をいただいて、先月からお友達と見に行く約束をしていたが、さてチケット取るべかとサイトにアクセスしたら、完売しているのである…ユニフォームの配布の日に加え、緊急事態宣言の発令で5000人の入場制限がかかっていたのである…お友達は駐車券を買ってしまっている。空いているのはお高い席だけ…。かくして2年ぶりの札幌ドームは、何年ぶりかわからないA指定で観戦する運びとなった。

当日も色々ドジを踏んで、辿り着いたのは、先発伊藤大海が一球目を投じる寸前…はあはあ息を注ぎながら、でも、あたしは思った。

札幌ドームは、やっぱりいいなあ。

野球の試合を生で見るのは、楽しいなあ。

2年ぶりを実感したのは、内野席にいて、打球がほとんど見えない現実(老化現象)だったとしても…。

試合は、先発伊藤大海がイーグルス打線にヒットを浴びながらも7回2失点で粘り、打線は、相手よりも少ないヒットながらチャンスを生かし、近藤健介の勝ち越しタイムリーで勝利を掴むナイスゲーム。

札幌ドームの天井から流れてくる録音なのに調子っぱずれの応援歌、ゲームのタイミングに必ずしも合致してないチャンステーマ。なければないでシーンとしすぎているんだろうか。

球場に行って初めてわかる。これでは本当に選手はやりずらいだろうし、モチベーションを保つのも容易ではないだろう。スタンドとグラウンドにあるはずの呼吸、空気を伝って広がるー野球ーのリズムが、どこにもない。何をよすがにプレーをすれば良いのか、途方に暮れるような…。

こんな中で2年間も野球やってたのか。どれほどみんな不安だっただろうか。あたしは、やっぱり何もわかってなんかいないんだなと正直に思った。

プロ野球は、ファイターズは、どこに行くのだろうか。

6月、伊藤大海とのバッテリーは、石川亮が組んでいた。オリンピック前はずっとそうだった。先発マスクも多くなっていた。しかし、中田翔が巨人に移籍した8月20日をすぎてから、めっきり出番は減った。

昨日は、ずっと二軍に置かれていた宇佐見真吾が、とうとうというかやっとというか一軍登録されてベンチに入っていた。

渡邉諒も8月に入って登録抹消。杉谷拳士も大田泰示も抹消。どこまでもうがったファンのうがった考えですが、9月は通常のシーズンだともうすでに来期の編成に入っている時期で(最終的にはドラフトの結果で来年のチーム構成が立てられるから、あくまで「予定」の体だとしても)最下位から上位への確率は極めて低いファイターズ。もうすでに目線は来年から、いやさ再来年23年、新球場開幕へ向いているとしか、思えない。

そういう目線で見ると「中田翔」の騒動は、殴打事件が引き金になっての構想外への動きだったのか。「中田翔がいないファイターズ」をどう作っていくのか。そもそもは清宮孝太郎が活躍する前提で考えられていたはずのチームも幻になっている。本当に一からやり直そうとするとき、こちらには推し量れないバイアスが、チーム編成には、かかっているのかもしれない。

わたしは、石川亮捕手のファンで、ずっと応援してきたので、2年前の吉田輝星を勝たせ、有原航平とのバッテリー、清水優心との主戦捕手争いから、突然巨人からやってきた宇佐見真吾に場所を奪われ、それでも腐ることなく、必死に耐え続け、今年また一軍での争いに果敢に戻ってきた様子を逐一見てきただけに。

なんでまた外されるの? 何が悪かったの?

と反発を覚えずにはいられない。きっと多くの亮くんファンもでしょうけども。理由がはっきりしないから、こうなるんだよ。

打撃打撃というけれど、優心、亮、宇佐見チャーミーの打率は、どんぐりの背比べである。たいしてかわんねーのである。守りではむしろ一番スピードがあって、今期はバッテリーミスも少ない。ルーキー伊藤大海を勝たせ、トレード移籍の池田隆英を粘り強く導いて札幌ドームのお立ち台にも立った。

後半戦で伊藤くんの1敗をさせたからって、そこで終了なのか。清水くんとどこが違うってんだよおお??? 

って、あたしの不満は尽きませんが、何かしらの点数みたいんがあるんでしょうね…評価の点数が…。

だけど、これはわたしが亮たんのファンだから大好きだからうがって見える点を差し引いたとしても、なべりょちゃんやたいしちゃん、松本剛、谷口雄也に対しても、よくわからない。何が要因で使われないのか、一軍で試す気配もなく。万波くんもなんで下げたのか。たいちゃんを下げ、ライオンズから木村くんを呼ぶくらいなら、そのまま使っていれば良かったじゃん?(何某かの他の理由はあるとは思ってますけど)

チームの編成はチームの権利なんだから、そこに文句があるんじゃないよ。文句があるのは、ファンの見てるファイターズと球団が想定していると思われるファイターズの間にある深い川、認識の齟齬にある。

今、すごく目立っているけれど、3年くらい前から、わたしには、本当にファイターズが何をやりたいのかわからない。どういう意図で選手を取捨選択しているのか、結果を伴えばまだしも、納得できない、説得されない現実がありすぎるから。

半分本気で、アナリストという名の出来の悪い占い師を雇ってるんじゃねーの? と思うくらいです…。

いつか胸がすっきりする日が来るのだろうか。

もやもやしたまま、また今日も試合は続く。













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