マガジンのカバー画像

映画 音楽 書籍

64
運営しているクリエイター

2024年1月の記事一覧

「主体」とか「私」とか、近代文学的な忘れ去られた主題なのか? 『##NAME##』 児玉雨子を読んで思い浮かんだメモ。

「主体」とか「私」とか、近代文学的な忘れ去られた主題なのか? 『##NAME##』 児玉雨子を読んで思い浮かんだメモ。

『##NAME##』 児玉雨子/河出書房新社
北海道新聞「2023年の三冊」書評で斎藤美奈子さんの紹介で即買い。丁度『n番部屋を燃やし尽くせ』も読んだ後で、性的搾取、虐待児童、少女への視点。しかし、こちらは「被害者」ではなく「主体」として描かれている。斎藤さんも言ってたが、小説としてはもう一歩でも、今書かれ、出版され読まれることに意味がある。

 昨年の芥川賞で『ハンチバック』と競ったようですが、

もっとみる