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マール&あかちゃんといっしょ
https://maar2017.thebase.in小田急線豪徳寺駅、世田谷線山下駅から徒歩5分ほど、豪徳寺商店街の中にある絵本と育児用品のお店Maar(マール)です。
あかちゃんといっしょのオリジナル商品や本を販売しています。こちらのネットショップでは主に本や絵本を販売していきます。
「あかちゃんといっしょ」の商品、育児用品はhttp:akachantoissyo.comをご覧ください。
韓国文学や人文書も置いています。
はじめて韓国語を習う方向けの韓国語レッスンも行っています。
どうぞお気軽にお立ち寄りください。
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奥歯を噛みしめる 詩がうまれるとき キム・ソヨン 姜信子監訳 奥歯翻訳委員会訳
心の傷もわかりあえなさも、
すべてを詩にしたとき、母を愛せるようになった——。
痛みの声を聴く詩人が、母、父、心の傷、そして回復までの日々を語る。
奥歯を噛みしめて耐えること、奥歯を噛みしめて愛すること。
何もできなかったあのころ。それは、詩のうまれゆく時間であった。
生きることそれ自体が、詩になる。
それは特別なことではなく、
あなたの人生もまた詩なのだ。
寒さに震える心をそっと包み込む、かぎりなくあたたかな30篇のエッセイ。
「日本の読者へ」と、三角みづ紀(詩人)による応答エッセイを付す。
著者について
キム・ソヨン
詩人。詩集に『数学者の朝』(クオン、2023)、『極まる』、『光たちの疲れが夜を引き寄せる』、『涙という骨』『 iへ』ほか。エッセイ集に『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』(クオン、2021、第8回日本翻訳大賞)、『心の辞典』ほか。露雀洪思容文学賞、現代文学賞、李陸史詩文学賞、現代詩作品賞などを受賞。
訳者について
姜信子(きょう・のぶこ/カン・シンジャ)
作家。横浜生まれ。主な著書に『語りと祈り』、『はじまれ、ふたたび いのちの歌をめぐる旅』、『現代説経集』、『声 千年先に届くほどに』、『棄郷ノート』、山内明美との共著『忘却の野に春を想う』ほか多数。編書に、谺雄二『死ぬふりだけでやめとけや 谺雄二詩文集』、『金石範評論集Ⅰ 文学・言語論』、『金石範評論集Ⅱ 思想・歴史論』。訳書に、『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』(クオン、第8回日本翻訳大賞)、李清俊『あなたたちの天国』、ホ・ヨンソン『海女たち』(共訳)ほか。
奥歯翻訳委員会
李和静、佐藤里愛、申樹浩、田畑智子、永妻由香里、バーチ美和、ほとりさよ、松原佳澄
『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』(クオン)で第8回日本翻訳大賞を受賞。
目次
日本の読者へ
はじめに
1
母を終えた母
2
口があるということ
慶州市千軍洞の敵産家屋
振り返らせる
歩いてそこへ行く
少し違うこと
懐中電灯を照らしながら歩いた夜
場所愛 topophilia
間隙の卑しさの中で
祈りをしばしやめること
私を煩わせる「無」
パンと彼女
失敗がきらめく
「積ん読」と「積ん読の対義語」
無能の人
あらゆる者の視点
3
儚い喜び
4
「途方もなさ」について
じたばたのつぎのステップ
音なき岩
皮膚を剥がす
奥歯を噛みしめる
わたしが詩人なら
楯突く時間
得る
二〇三〇年一月一日 火曜日 晴れ
明日は何をしようか
木の箸と木彫りの人形
平和であれ
5
二箱の手紙
忘れないために、手放すために 三角みづ紀
監訳者あとがき たとえ奥歯はすりへろうとも
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長崎パパ ク・ヒョソ著 尹英淑訳
「新しい韓国文学シリーズ」第3作としてお届けするのは、現代韓国を代表する作家・具孝書(ク・ヒョソ)の、長崎を舞台にした絆と新しい共同体の物語「長崎パパ」。
「せっかく人間として生まれてきたのに、日本人とか朝鮮人とかだけで終わるってのは寂しいじゃない。それは、生まれながらに決まってしまうスタートラインにすぎないだけで、辿り着くべきゴールではないでしょう?」
それぞれが背負った悩みや痛みを分かち合い、支え合いながら、彼らなりの答えを求め続ける「ネクストドア」の人たち。そこに生まれる絆と新しい共同体の物語。現代韓国を代表する作家・具孝書(ク・ヒョソ)の傑作長編小説。
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楽器たちの図書館 キム・ジュンヒョク著 波田野節子訳
「新しい韓国文学シリーズ」第2作としてお届けするのは、若手作家キム・ジュンヒョクの短編集、言葉と音があふれだす8つの物語「楽器たちの図書館」。
「この短編集は、僕からみなさんへ贈る〈録音テープ〉です」
音の世界に魅せられて「楽器図書館プロジェクト」をはじめる表題作「楽器たちの図書館」をはじめ、ピアノ、CD、ラップ、DJなどさまざまな音が聴こえてくる短編小説8編を収録した、韓国の人気新鋭作家、キム・ジュンヒョクの短編集。
奇抜な想像力とユーモアあふれる作品で、韓国文学界でも独自の存在感を放つ作家、キム・ジュンヒョクの、これまでの韓国文学とはひと味もふた味もちがう、新しい感覚のポップな小説世界。
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菜食主義者 ハン・ガン著 きむ・ふな訳 CUON
「新しい韓国文学シリーズ」第1作としてお届けするのは、韓国で最も権威ある文学賞といわれている李箱(イ・サン)文学賞を受賞した女性作家、ハン・ガンの『菜食主義者』。韓国国内では、「これまでハン・ガンが一貫して描いてきた欲望、死、存在論などの問題が、この作品に凝縮され、見事に開花した」と高い評価を得た、ハン・ガンの代表作です。
ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく姿を見つめる夫(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほど求め、あるイメージの虜となってゆく姉の夫(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子……脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへ(「木の花火」)―
3人の目を通して語られる連作小説集。
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小説版 韓国・フェミニズム・日本 河出書房新社
創刊以来86年ぶりの3刷となった「文藝」の特集「韓国・フェミニズム・日本」から日韓の書き手たちによる短編小説を集め、チョ・ナムジュの初邦訳「離婚の妖精」、松田青子の書き下ろしを加えた決定版。
創刊以来86年ぶりの3刷となった「文藝」2019年秋季号の特集単行本化第2弾。
ベストセラー『82年生まれ、キム・ジヨン』のチョ・ナムジュが贈る、ママ友同士の愛と連帯を描いた「離婚の妖精」のほか、松田青子待望の短編作、本邦初紹介となる韓国の覆面SF作家デュナの傑作短編を加えてパワーアップ!
日韓最前線、12人の作家たちによる夢の競演。
チョ・ナムジュ 著
松田青子 著
デュナ 著
西 加奈子 著
ハン・ガン 著
イ・ラン 著
小山田 浩子 著
高山 羽根子 著
深緑 野分 著
星野 智幸 著
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韓国映画100選 CUON
100年間の名画に映し出される日本統治時代、民主化、南北分断、フェミニズム。
現存する最古の作品から『パラサイト 半地下の家族』まで、
韓国映画の歴史を辿る決定書!
韓国映画の代表作を取り上げた本書は、韓国随一の映画専門家67名による評論集であり、自国を見つめる視点から切り込んだ深い洞察が記されています。
原書に掲載された101作品に加えて、日本語版では原書刊行後に製作された5作品(ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』ほか)を新たに加えました。
映画はフィクションであると同時に、時代の記録でもあります。
例えば、『誤発弾』や『非武装地帯』『キルソドム』などに描かれる朝鮮戦争が庶民の生活に落とした影。ノンポリの大学生の恋愛を入口にした『馬鹿たちの行進』の背景に隠された軍事政権による検閲とのせめぎ合い。また、1970年代の『冬の女』、1980年代の『シバジ』、そして1990年代の『結婚物語』などには、女性の解放の歴史が映し出されています。そう、歴史を彩る映画の数々は、日韓関係や南北問題、民主化、フェミニズムなど、現代の韓国を紐解き、未来を考えるための貴重な資料でもあるのです。
その時代に作られた映画は、時を経てもなおリアルな迫力と驚きを秘めています。
「韓国映画100選」をガイドブックとして、古の韓国にタイムスリップするのはいかがでしょうか。
編者:韓国映像資料院(KOFA)
貴重な文化遺産である映像資料を国家が収集・復元する韓国で唯一の機構として、1974年に設立された。
国の映像文化遺産が最適な環境で保存・復元され、後代に永遠に伝えるための基盤の造成に全力を注いでいる。
多くの人々が映像文化を積極的に享受できるように映画館「シネマテーク KOFA」と映画博物館、映像図書館を運営。
デジタル映像資料の収集、デジタル技術を利用した復元、アナログ資料のデジタル化など、デジタルアーカイブ化作業も進めている。映画史研究および出版を通じて韓国映画研究と普及を推進する拠点となるべく、努力を続けている。
◆韓国映像資料院「韓国映画100選」 https://eng.koreafilm.or.kr/kmdb/trivia/2014
訳者:桑畑優香
早稲田大学第一文学部卒業。延世大学語学堂・ソウル大学政治学科で学ぶ。
「ニュースステーション」ディレクターを経てフリーに。
ドラマ・映画のレビューを中心に『韓国語学習ジャーナルhana』『韓流旋風』『現代ビジネス』『デイリー新潮』『AERA』『Yahoo! ニュース 個人』などに寄稿・翻訳。
訳書に『韓国映画俳優辞典』(ダイヤモンド社・共訳)『韓国崩壊』(ランダムハウス講談社・共訳)、『韓国・ソルビママ式 子どもを英語好きにする秘密のメソッド』(小学館)、『今、何かを表そうとしている 10 人の日本と韓国の若手対談』(クオン)、『花ばぁば』(ころから)など。
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太れば世界が終わると思った キム・アンジェラ 著 高原美絵子 訳 西野明奈 訳 扶桑社
<鏡のなかのわたしとの戦争。終わりなき戦争>
17年におよぶ摂食障害と向き合い
自分の心を見つめ直した
韓国人女性の記録
美しい体って、誰が決めるの?
第一章 過食症を患う
虫になる/わたしはもともと、あばらちゃんだったんだから/ダイエットをやめられなかった/はじめての嘔吐/食欲という怪物/悪循環のループ/過食型拒食症/精神科での治療開始
第二章 摂食障害とともにやってくるもの
内向的であり、外省的/生まれつきの敏感さ/統制される生活/自己管理強迫/秩序への執着/痩せた体、もっと痩せた体/うつ病の洞窟のなかで/潔癖症のせいで/もう少しましな自分になりたかっただけ
第三章 美しい体って誰が決めるの
鏡のなかのわたし、写真のなかのわたし/オルセン姉妹とニコール・リッチー/映画やドラマのなかの摂食障害/摂食障害をラッピングするメディア/ヴィーナスとコルセット/「めちゃ痩せ」しなきゃ
第四章 わたしのなかで育つ恨みと痛み
母の最善/父の権威/わたしをダメにしてしまう/そんなに痛くない指/外見コンプレックスに陥る/生きてみたらわかってくること/家族になるための距離
第五章 両極端を経験して、自分なりのバランスを見つける
精神科治療の中断/わたしの話に耳を傾けてくれる人/シドニーに発つ/愚かな関係/失敗の記録/諦めて自由になる/しっかりとしていく生活/悪循環ではないが好循環でもない/新しい世界
【本書より】
もう一度鏡を見た。幼いころに映画で見た鏡のお化けはもういなかったけれど、代わりにほかのものがあった。わたしが決めた美の基準だ。それはわたしが鏡を見るたびにわたしの横に並んで立ち、わたしのことをせせら笑った。「でぶ」「その尻はなんなの」「二の腕の肉はどうするわけ?」「ぶさいく」基準はその時ごとに変わった。(中略)戦争がはじまった。鏡のなかのわたしとの戦争。終わりなき戦争。
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差別はたいてい悪意のない人がする 見えない排除に気づくための10章 キムジヘ 著 尹怡景 訳 大月書店
あらゆる差別はマジョリティには「見えない」。日常の中にありふれた 排除の芽に気づき、真の多様性と平等を考える思索エッセイ。
目次
プロローグ あなたには差別が見えますか?
I 善良な差別主義者の誕生
1章 立ち位置が変われば風景も変わる
2章 私たちが立つ場所はひとつではない
3章 鳥には鳥かごが見えない
II 差別はどうやって不可視化されるのか
4章 冗談を笑って済ませるべきではない理由
5章 差別に公正はあるのか?
6章 排除される人々
7章 「私の視界に入らないでほしい」
III 私たちは差別にどう向きあうか
8章 平等は変化への不安の先にある
9章 みんなのための平等
10章 差別禁止法について
エピローグ わたしたち
訳者あとがき
解説 韓国における差別禁止の制度化とそのダイナミズム(金美珍)
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女の子だから、男の子だからをなくす本 ユン・ウンジュ著 イ・へジョン絵 ソ・ハンソル監修 すんみ訳 エトセトラブックス
性別の枠組みから自由になって
これから必要なジェンダーの知識を得る
子どもと大人で読む絵本
性別による固定観念を吹き飛ばす、韓国発のジェンダー絵本!
「女の子はリーダーになれない」 「女の子は気を遣いましょう」「男の子は運動しなきゃ」「男の子は泣いてはいけない」などなど…子どもたちを縛る「ことば」がなぜいけないのか。具体的に解説し、そこから自由になるためにはどうしたらいいのか、カラフルで楽しいイラストとともに導きます。
韓国では小学生向けに刊行されロングセラーとなった一冊ですが(*日本語版は小学3年生〜ルビ対応)、未来のために大人も読むべき絵本です。ひとりひとりがみんな違うという前提を共有し、自分が目指す「素敵な人」になるために。
定価 2000円+税
判型 B5判・上製
頁数 60ページ(オールカラー)
装幀・本文デザイン
潟見陽(loneliness books)
発売 2021年3月28日
刷り 3刷
ISBN 978-4-909910-11-0
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詩人 キム・ソヨン 一文字の辞典 キム・ソヨン著 姜信子監訳 一文字辞典翻訳委員会訳 クオン
Maar店長も翻訳委員会の一員として初めて翻訳した本が出版されました!
詩人キム・ソヨンがハングル一文字一文字の持つ世界を描いた一文字の辞典。
若い頃辞書を引くのが好きで、引いた先に書いてあった言葉をまた辞書で引いて、それを繰り返すとまた同じ言葉に戻ってくるのが好きでした。
辞書を開いた時のとても薄い紙の匂いも。
それぞれの言葉を辞書で引いてみるのもおもしろいかもしれません。
辞書の定義とこの本の中での定義、そして、自分だったらこの一文字をどうあらわす?
そんなことを考えながら読んでもらえたらうれしいです。(佐藤)
【内容紹介 (出版社より)】
人は誰も自分だけの人生という言葉の辞典を持つ
詩人キム・ソヨンがハングル一文字の言葉を通して
人生のさまざまな時間、情景、感情を描いた
私的で詩的な一文字の辞典
「読んだ人がニヤッと笑ってくれたら嬉しいなと思っていた。うなずきながらページの余白に自分なりのまた別のニュアンスを書き込んでくれたらいいなとも思っていた。そうして私が書き記した定義と、読者の手書きの定義が同じページに一緒に並んでいたら素敵だなと思っていた。
つまり、私の『一文字辞典』は読者が参加することによってはじめて完全な辞典となる。私と未知のあなた、私たち二人でこの本を完成させるのだ」
――「はじめに―日本の読者に向けて」より
著者:キム・ソヨン
詩人。誰も私に詩を書いてみたらなんて言わなかったから、詩を書く人間になった。
詩集に『極まる』『数学者の朝』、エッセイ集に『心の辞典』などがある。これまでに露雀洪思容文学賞、現代文学賞、李陸史詩文学賞、現代詩作品賞などを受賞。
アンソロジー詩集『地球にステイ!』にも作品が掲載されているが、単著は本作が初の邦訳となる。
監訳者:姜信子
作家。横浜生まれ。路傍の声に耳傾けて読む書く歌う旅をする日々。
主な著書に、『棄郷ノート』(作品社)、『ノレ・ノスタルギーヤ』『ナミイ! 八重山のおばあの歌物語』『イリオモテ』(岩波書店)、『生きとし生ける空白の物語』『路傍の反骨、歌の始まり』(港の人)、『はじまりはじまりはじまり』(羽鳥書店)、『声 千年先に届くほどに』『現代説経集』(ぷねうま舎)、『平成山椒大夫 あんじゅ、あんじゅ、さまよい安寿』(せりか書房)、『はじまれ、ふたたび』(新泉社)など多数。
また、訳書に『あなたたちの天国』(李清俊 みすず書房)、『モンスーン』(ピョン・ヘヨン 白水社)、共訳に詩集『海女たち』(ホ・ヨンソン 新泉社)『たそがれ』(黄晳暎 CUON)等がある。
翻訳:一文字辞典翻訳委員会
李和静、佐藤里愛、申樹浩、田畑智子、
永妻由香里、バーチ美和、邊昌世、松原佳澄
デザイン:恵比寿屋
刊行:2021年9月10日
ページ:288ページ
版型:四六判
製本:並製
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「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし 加藤圭木監修 一橋大学社会学部加藤圭木ゼミナール編
韓国に興味をもち日韓関係の歴史を学ぶ学生たちが抱えるモヤモヤ感。その根源を探り、語りあいつつまとめた日韓関係「超」入門書。
第1章 わたしをとりまくモヤモヤ
日本って全然寛容で優しい親切な国じゃない?!
推しが「反日」かもしれない‥‥‥
「韓国が好き」と言っただけなのに
なにが本当かわからなくて
コラム 韓国人留学生の戸惑い
座談会 日韓の問題って「重い」?
第2章 どうして日韓はもめているの?
韓国の芸能人はなんで「慰安婦」グッズをつけているの?
コラム マリーモンドと「少女像」
なんで韓国は「軍艦島」の世界遺産登録に反対したの?
どうして韓国の芸能人は8月15日に「反日」投稿するの?
コラム インスタ映えスポット 景福宮
コラム なぜ竹島は韓国のものだって言うの?
座談会 「植民地支配はそれほど悪くなかった」って本当?
第3章 日韓関係から問い直すわたしたちの社会
なぜ韓国人は「令和投稿」に反応するの?
コラム K-POPアーティストが着た「原爆Tシャツ」
韓国のアイドルはなぜ兵役に行かなければならないの?
コラム 韓国映画の魅力
日本人だと思っていたのに韓国人だったの?
コラム 戦後日本は平和国家?
座談会 歴史が問題になっているのは韓国との間だけじゃない?
第4章 「事実はわかったけれど……」,その先のモヤモヤ
K-POP好きを批判されたけど,どう考えたらいいの?
コラム 『82年生まれ,キム・ジヨン』
ただのK-POPファンが歴史を学びはじめたわけ
韓国人留学生が聞いた日本生まれの祖父の話
韓国人の友達ができたけれど…
座談会 どんなふうに歴史と向き合うのか
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ディディの傘 ファン・ジョンウン著 斎藤真理子訳 亜紀書房
死と破壊、そして革命。
人々は今日をどのように記憶するのか。
「セウォル号沈没事故」「キャンドル革命」という韓国で起きた社会的激変を背景に、人が人として生きることの意味を問う最新作。
多くの人命を奪った「セウォル号沈没事故」、現職大統領を罷免に追い込んだ「キャンドル革命」という社会的激変を背景にした連作小説。
孤立し、閉塞感が強まる日常の中で、人はいかに連帯し、突破していくのか?
行く先に真の〈革命〉はもたらされるのか?
私たちが望む未来とは?
——人は誰もが唯一無二の存在という事実をあらためて突きつけていく。
デビューから15年。たくさんの読者を獲得すると同時に、文壇の確固たる支持を受け、名実ともに韓国を代表する作家となったファン・ジョンウンが放つ、衝撃の最新作。「d」と「何も言う必要がない」の2作品を収録。
2019年〈小説家50人が選ぶ“今年の小説”〉第1位に選出。
5・18文学賞、第34回萬海文学賞受賞作。
【目次】
・d
・何も言う必要がない
・あとがき
・日本の読者のみなさんへ
・訳者解説
【書評・メディア情報】
週刊金曜日(10月30日号)/書評(長瀬海氏・ライター、書評家)
西日本新聞(11月28日)/カリスマ書店員の激オシ本(橙書店・田尻久子氏)
クロワッサン(12月25日号)/書評(瀧井朝世氏・ライター)
2021年
東京新聞(1月18日)/大波小波で紹介
中日新聞(1月18日)/大波小波で紹介
ミセス(2月号)/今月の本・(蜂飼耳氏・詩人)
著者紹介
ファン・ジョンウン
1976年生まれ。2005年、短編「マザー」でデビュー。08年、最初の短編集『七時三十二分 象列車』を発表すると、現実と幻想をつなぐ個性的な表現方法が多くの人の心を捉え、〈ファン・ジョンウン・シンドローム〉を巻き起こす。
10年、最初の長編小説『百の影』で韓国日報文学賞、12年、『パ氏の入門』で申東曄文学賞、14年、短編「誰が」で李孝石文学賞、15年、『続けてみます』で大山文学賞、17年、中編「笑う男」(本収録作「d」)で金裕貞文学賞など、数々の文学賞を受賞。本作では5・18文学賞と第34回萬海文学賞を受賞している。
邦訳された作品に『誰でもない』(斎藤真理子訳、晶文社)、『野蛮なアリスさん』(斎藤真理子訳、河出書房新社)がある。
斎藤 真理子(さいとう・まりこ)
1960年新潟生まれ。訳書にパク・ミンギュ『カステラ』(ヒョン・ジェフンとの共訳、クレイン)、チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』(河出書房新社)、チョン・セラン『フィフティ・ピープル』(亜紀書房)、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)、ハン・ガン『回復する人間』(白水社)、イ・ギホ『誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ』(亜紀書房)など。『カステラ』で第1回日本翻訳大賞受賞。
【出版社説明より】
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ショウコの微笑 チェ・ウニョン著 CUON
高校の文化交流で日本から韓国へやってきたショウコは、私の家に1週間滞在した。帰国後に送り続けられた彼女の手紙は、高校卒業間近にぷっつり途絶えてしまう。
約十年を経てショウコと再会した私は、彼女がつらい日々を過ごしていたと知る。
表題作のほか時代背景も舞台も異なる多彩な作品を収録。
いずれの作品の登場人物も哀しみ、苦しみを抱えながら他者と対話し、かかわることで、自らの人生に向き合おうとする。
時と場を越えて寄り添う7つの物語。
作者=チェ・ウニョン〔崔恩栄〕
198 4年、京畿道生まれ。高麗大学国文科卒。
2013年に「ショウコの微笑」で『作家世界』新人賞を受賞し、デビュー。
翌年には同作で第5回若い作家賞を受賞。
2016年に許筠文学作家賞、
2017年に「その夏」で第8回若い作家賞をそれぞれ受賞している。
「その夏」も収録した短編集第2作『私にとって無害な人』は、2018年に第5 1 回韓国日報文学賞を受賞した。
静かで端正な文体でつづられた作品は、長く濃い余韻をもって読者の心を動かすと支持されており、今後の作品に期待が高まる注目の若手作家の一人である。
監修 吉川凪
仁荷大学に留学、博士課程修了。文学博士。
著書『朝鮮最初のモダニスト鄭芝溶』、『京城のダダ、東京のダダ』、
訳書『申庚林詩選集 ラクダに乗って』、『都市は何によってできているのか』、
『アンダー、サンダー、テンダー』『完全版 土地』(1、3、4、6 巻)など。
キム・ヨンハ『殺人者の記憶法』で第四回日本翻訳大賞受賞。
翻訳
牧野美加
大阪生まれ。看護師として、海外ボランティアも含め医療に長く従事。
2008年より韓国在住。釜慶大学言語教育院で韓国語を学んだ後、新聞記事や広報誌の翻訳に携わる。
第1回「日本語で読みたい韓国の本翻訳コンクール」最優秀賞受賞。
横本麻矢
東京生まれ。大学にて外国語(英語・フランス語・韓国語)を専攻。
報道機関での記事翻訳、一般企業でのインハウス翻訳者を経て、フリーランスとして産業翻訳に従事。
第1回「日本語で読みたい韓国の本翻訳コンクール」優秀賞受賞。
小林由紀
北海道生まれ。法律関連の仕事に携わる傍ら、
韓国映画の魅力を知って韓国語を学び始め、現在は映像字幕翻訳の学習中。
第1回「日本語で読みたい韓国の本翻訳コンクール」優秀賞受賞。
【出版社より】
https://note.com/riemorning/n/nbe61a89b2a1a
【マール店主の感想】
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わたしに無害なひと チェ・ウニョン著 古川綾子訳 亜紀書房
【出版社の紹介より】
2018年〈小説家50人が選ぶ“今年の小説”〉に選出、
第51回韓国日報文学賞受賞作!
誰も傷つけたりしないと信じていた。
苦痛を与える人になりたくなかった。
……だけど、あの頃の私は、まだ何も分かっていなかった。
あのとき言葉にできなかった想いがさまざまにあふれ出る。
もし時間を戻せるなら、あの瞬間に……。
第8回若い作家賞受賞作「あの夏」を含む、7作品を収録。
韓国文学の〈新しい魅力〉チェ・ウニョン、待望の最新短編集。
【目次】
・日本の読者のみなさんへ
・あの夏
・六〇一、六〇二
・過ぎゆく夜
・砂の家
・告白
・差しのべる手
・アーチディにて
・あとがき
・訳者あとがき
【書評・メディア情報】
高知新聞(5月17日)/書評(江南亜美子氏・書評家)
福島民友(5月23日)/書評(江南亜美子氏・書評家)
南日本新聞(5月24日)/書評(江南亜美子氏・書評家)
中國新聞(5月24日)/書評(江南亜美子氏・書評家)
福井新聞(5月31日)/書評(江南亜美子氏・書評家)
NHKラジオ第一「マイあさ!」(7月5日)/訳者・古川綾子さん出演
東洋経済日報(7月7日)/紹介
週刊読書人(7月10日)/書評(吉良佳奈江氏・翻訳家、韓国語講師)
朝日新聞(7月11日)/書評(温又柔氏・小説家)
サイゾーウーマン(7月17日)/書評(保田夏子氏)
京都新聞(7月26日)/書評(江南亜美子氏・書評家)
図書新聞(8月1日号)/紹介(「本が好き!」コラボ企画)
クロワッサン(8月25日号)/「文学から栄養 よりすぐり読書日記」(瀧井朝世氏・ライター)
東洋経済日報(9月4日)/書評(金珉廷氏・韓国語講師)
韓流ぴあ(11月号)/紹介(「空前の韓国ブームを知る」)
【マール店主の感想】
ふと、「あの本、読みたいな」と思う時がある。
「読みたい!」と思って買う時は、たいてい何冊もまとめ買いするので、そのまま読まずに本棚に入っている本がある。チェ・ウニョンさんの本もそのうちのひとつだった。
昨日ふと、「読みたいな」と思って手に取った。やわらかい緑色の本。そして、1番最初に書いてある「日本の読者のみなさんへ」を読んで、私は泣きそうになってしまった。
ここに書くにあたり、胸に響いた部分を引用しようかと思ったけれど、どこからどこまで引用すればいいかわからなくなった。まるごと読んでほしい。そんな気持ちになった。
この本には7つの短編が入っている。どれもある一時期、いつも一緒に同じ時を過ごしたり、他の人とは共有できない話をしていたり、人生に深く関わった人。けれど今は一緒にいない人との物語だ。
長く生きれば生きるほど、今はもう会えない人、「あの頃」が増えていく。あの時わたしはどうすればよかったんだろう。どうして連絡を断ってしまったのか。疎遠になった人たち。過去の美しい記憶の中に混ざるざらついた、自分だけはごまかせない感情。
チェ・ウニョンさんはそういったものをすくいとって、物語にしている。チェ・ウニョンさんの文体なのか、翻訳者の古川さんのなせる技なのか、翻訳本の違和感なく、文がさらさらと流れていくが、その余韻は重い。
いろいろな人の視点がそのままに描かれていて、そのうちの誰か1人にだけ感情移入することができない。自分の中にみんないる。時の流れや今にフォーカスすることでごまかしているけれど、あの時置いてきたものたちは今の自分の中に全部ある。それを改めて思い起こす本になった。
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きみがつくるきみがみつける社会のトリセツ
第1章 あなたの心と身体のこと
思春期のトリセツ
性と生のトリセツ
体調のトリセツ
お酒のトリセツ
第2章 あなたと誰かの関係性
友達のトリセツ
会話のトリセツ
怒りのトリセツ
いじめ防止のトリセツ
人間関係のトリセツ
第3章 あなたと社会の関係性
場のトリセツ
パートナーシップのトリセツ
仕事のトリセツ
アートのトリセツ
シチズンシップのトリセツ
に加え、各章に問いシートとおすすめの本と映画の紹介がついています。
「失敗しないための注意書きや、巧くこなすためのハウツーではなく、失敗しながらでも、あなたのかけがえのない人生をつくっていくためのトリセツを。
あなた以外の人の選択を、実感や納得のないまま受け入れるのではなく、あなたの人生を、あなたの社会を、あなたが選択してつくっていけるようなトリセツを。」
「はじめに」より
「はじめに」で著者の方々が書かれているように、この本はハウツー本ではありません。10代のみなさん、10代の子たちがいるこの社会を支えているたくさんの方々に手に取ってもらえたらうれしいです。
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夫が倒れた、献身プレイが始まった
夫が突然倒れた、姑や舅が要介護になったら、妻や嫁が自宅で介護するものだとも思われてきた。それらのまじめに介護してきた多くの方々の記録はこれまでにも本となった。でも本書では、介護をまかされる人が本当に献身的に介護する状況を何の疑問も持たず、葛藤もせずに受け入れているわけではないという、多くの介護者が抱えながらどうすることのできない、本当の気持ちをはっきりと提示した初めての本である。著者は夫が脳内出血で突然倒れて植物状態になった妻である。突然のことに立ち向かいながらも、他人の目を気にし、自分の行動が「普通」なのか「普通」から外れているのか、ちゃんとやっているように見られているのかをモニタリングして不安になっていく。献身的に見えることのまるで献身プレイをしているかのごとくふるまうことが介護であり、疑問を持ちながら介護してもいいのだと実体験を元にしながら解く、一味もふた味も違う介護の本。
ー主婦の友社より
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【新刊】誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ イ・ギホ著 斎藤真理子訳 亜紀書房
必死で 情けなくて まぬけな 愛すべき「私たち」
ネット古書店でエゴサをしていたら、サイン入り自作が売りに出されていることに気づいた作家「イ・ギホ」。しかも他の作家の本より格安、酷評のコメント付きだった。
悶々として眠れぬ作家は、出品者に直接会おうとはるばるでかけるのだが……。(「チェ・ミジンはどこへ」)
夫殺害の嫌疑をかけられながら逮捕されなかった女が、十数年後、時効を3か月後に控えて自首した。一体なぜなのか。(「ずっと前に、キム・スッキは」)
「あるべき正しい姿」と「現実の自分」のはざまで揺れながら生きる「ふつうの人々」を、ユーモアと限りない愛情とともに描き出す。
——韓国文学の旗手による傑作短編集 【出版社の内容紹介】
著者 イ・ギホ 著
斎藤 真理子 訳
価格 1,700円(税別)
発売日 2020年1月24日
判型 四六判
製本 並製
頁数 320頁
ISBN 978-4-7505-1628-8
Cコード C0097
おもしろかった。短編集なのだけれど、どの短編集もすべておもしろかった。読みやすい文体なので、スッと中に入れて読みすすむことができる。が、読み終わった後には、なんだかうすら寒くなる。やさしいようでいて、ひどく冷静な、寄り添うようでいて、どこからも離れている、そんな感じを受ける。
最初の短編もそうだが、作家が主人公のものがたりがいくつかあり、中には同じ名前だったり、あとがきとされている短編はほぼ実話ということで、小説なのか実際にあった話なのか、その境界線がわざとぼかしてある。
訳者の斎藤さんが解説しているように、韓国文学では恥や羞恥という感覚が非常に重要なテーマとなっている。韓国で暮らしていると、恥はいろいろな顔をしていて、人としての倫理に外れることを強烈に恥とする面がありながら、貧しさ、みすぼらしさなど、表面的な部分にもすごく恥を感じる人たちだなと思うことがある。外見やTPOにうるさく、自分がよければどんな格好をしていても、それでよしとする意識は日本以上に少ない気がする。
この短編集でもいろいろな場面で人々は羞恥心を感じ、怒ったり、自嘲したりする。それとはわからないようなところで、突きつけられる自己矛盾に恥ずかしくなったりもする。
唯一それをしない主人公は、表題作の誰にでも親切な教会のお兄さん、カン・ミノだ。彼はそれを忘れてしまう。自分のふるまいを、自分がやってきた、もし覚えていたら恥ずかしくなってしまうようなふるまいを思い出せない。聖者に1番近そうな親切な教会のお兄さんだが、こういう人はやっかいだ。人を傷つけ続ける。そしてわたしの中にもたぶんカン・ミノがいる。
著者のイ・ギホさんは全く反対の人のような気がする。自分の恥ずかしさを忘れられないどころか、書き留めてしまう。長く生きているとネタにするしかないと苦笑いするようなことがいくつかあるけれど、それをきっちり「作品」にして、さらにバツが悪くなっているような作家はあまりいないんじゃないだろうか。
私はそんな作家の書いたこの本が好きだし、他の作品も読んでみたいと思う。【お店より】
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【新刊】韓国・フェミニズム・日本 斎藤真理子責任編集 河出書房新社
創刊以来86年ぶりに3刷となった「文藝」2019年秋季号特集「韓国・フェミニズム・日本」が、大増補のうえ遂に単行本化! 日韓の書き手が描き出す韓国文学とフェミニズムのいま。
創刊以来86年ぶりの3刷となった 「文藝」2019年秋季号の特集「韓国・フェミニズム・日本」、内容を新たにした完全版!
ベストセラー小説『82年生まれ、キム・ジヨン』の著者チョ・ナムジュによる傑作短編「家出」、シンガー・ソングライターのイ・ランによる初邦訳作「手違いゾンビ」、新世代のフェミニスト作家ユン・イヒョンの代表作「クンの旅」、性暴力をめぐり社会の現実を克明に暴くパク・ミンジョン「モルグ・ジオラマ」など、韓国文学の最前線をいち早く紹介!
さらに、いま韓国で最も注目を集め、文学の未来を担う作家ファン・ジョンウンとチェ・ウニョンのふたりによる、本書のための書き下ろしエッセイを収録。
他にも大注目の書き手たちによる書き下ろしと特別企画を加え、「文藝」の特集からさらにパワーアップし、『完全版 韓国・フェミニズム・日本』としてここに誕生!【出版社の内容紹介より】
単行本 A5 ● 192ページ
ISBN:978-4-309-02837-8 ● Cコード:0095
発売日:2019.12.02
「文藝」秋季号がおもしろいと聞いて本屋さんをまわったが品切れ、あとで本になると聞いて楽しみにしていた本。書き下ろし、対談、エッセイあり、ブックガイドあり、韓国についてのキーワードも韓国文学マップも入っていて、初めて韓国文学に触れる人にも親切。そばに置いて何度も手に取りたくなる。【お店より】
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【新刊】少年が来る ハン・ガン著 井手俊作訳 CUON
『菜食主義者』でマン・ブッカー国際賞に輝いた、ハン・ガン渾身の物語
あの光州で起きた民主化運動の鎮魂曲
光州事件から約三十五年。あのとき、生を閉じた者の身に何が起きたのか。
生き残った者は、あれからどうやって生きてきたのか。
未来を奪われた者は何を思い、子どもを失った母親はどんな生を余儀なくされたのか。
三十年以上の月日を経て、初めて見えてくるものがあるーー。
丹念な取材のもと、死者と生き残った者の声にならない声を丁寧に掬いとった衝撃作。【出版社内容紹介より】
ここ数年読んだ本の中で1番かもしれない。それほど自分の中に何かが残った本だった。
光州事件で民主化運動を「よきもの」として行動した人たちが命を落とし、肉体が朽ちていく中、残った魂はどうなったのか、そして残されたものたちは、傷ついたからだとこころを抱えながらどう生きたのかが克明に記されていて、読んでいて胸に迫ってくる。
この本を知ったきっかけは斎藤真理子さんの「現代韓国文学入門」。そこで、斎藤さんはこの小説の読後感を「経験したことのないスポーツをやっているような経験」と表現しており、また、著者のハン・ガンさんが、イギリスの文学賞、ブッカー賞受賞作の「菜食主義者」よりもこれを読んでほしいと、これだけは多くの人に読んでもらいたいと話していたとの紹介があった。
本を読んだ後、私も、かたちのない、けれど重みのあるずしんとした何かを受け取ったような気がして、ただそれがなんなのか、なかなか言葉にできないでいる。
1980年5月18日~27日、民主化を求める学生たちのデモを戒厳軍が過剰に鎮圧し、多くの死者を出した光州事件。その光州事件でなにが起きたのか、いのちを失った後の肉体と魂はどうなるのかが、とても繊細に、生々しく描かれている。
光州事件は最近でも「光州5.18」「タクシー運転手」など、映画になっていたり、KPOP人気グループBTSの歌の中にも取り上げられていたり、痛みを伴いながら、ずっと語り継がれている。
民主化運動の象徴とされる光州事件。韓国で、たびたび繰り返されるのが、「こんな世の中にするために光州の人たちは死んだのか」という文言であるらしく、「光州は1つの装置。どう扱うかが常に問われ、監視される」と斎藤さんは言う。
日本で置き換えるとするなら、光州事件は何になるのだろうか。私たちはその痛みを今も記憶しているだろうか。その痛みを繰り返すまいと、今の日本をしっかり監視できているだろうか。ふとそんなことを思った。【お店より】
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【新刊】娘について キム・ヘジン著 古川綾子訳 亜紀書房
私の育て方が悪かったんですよね
「普通」の幸せに背を向ける娘にいらだつ「私」。
ありのままの自分を認めてと訴える「娘」と、その「彼女」。
ひりひりするような三人の共同生活に、やがて、いくつかの事件が起こる。
【出版社の内容紹介より】
著者 キム・ヘジン 著
古川 綾子 訳
価格 1,900円(税別)
発売日 2018年12月19日
判型 四六判
製本 並製
頁数 232頁
ISBN 978-4-7505-1568-7
Cコード C0097
娘を愛しつつも受容できない葛藤。
きっと私の母も感じたであろう葛藤を、そのまま見せてくれた作品。【お店より】
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【新刊】アーモンド ソン・ウォンビョン著 矢島暁子訳 祥伝社
https://www.shodensha.co.jp/almond/
韓国で30万部突破!「書店員が選ぶ今年の本」(2017)に選ばれた感動のベストセラー小説、ついに上陸!
“感情”がわからない少年・ユンジェ。
ばあちゃんは、僕を「かわいい怪物」と呼んだーー
扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳のユンジェは、
目の前で家族が通り魔に襲われたときも、無表情で見つめているだけだった。
そんな彼の前に、もう一人の“怪物”が現れて……。【出版社の内容紹介より】
■出版社: 祥伝社
■著者名: 矢島暁子/ソン・ウォンピョン
■ISBNコード: 9784396635688
■判型/頁 : 四六判ハード /272頁
■定価: 本体: 1,600円+税
■発売日: 2019/07/10
「ばあちゃん、どうしてみんな僕のこと変だって言うの?」
「人っていうのは、自分と違う人間が許せないもんなんだよ」
扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。
そんな彼は、十五歳の誕生日に、目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、ただ黙ってその
光景を見つめているだけだった。
母は、感情がわからない息子に「喜」「怒」「哀」「楽」「愛」「悪」「欲」を丸暗記させることで、
なんとか“普通の子”に見えるようにと訓練してきた。だが、母は事件によって植物状態になり、
ユンジェは、ひとりぼっちになってしまう。
そんなとき現れたのが、もう一人の“怪物”、ゴニだった。
激しい感情を持つその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていくーー。
怪物と呼ばれた少年が愛によって変わるまで。
【2020年本屋大賞翻訳小説部門第一位受賞作になりました!】
扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない16歳の高校生ユンジェ。ばあちゃんに「かわいい怪物」と呼ばれていたユンジェの前に、もう一人の怪物が現れる。怒りや恐怖心を体いっぱいに宿した怪物が。
人が感情的になるときというのは、いったいどんな時なのだろう。
人と違うという、ただそれだけで、人は恐怖におびえたり、怒ったりするだろうか。
人と違うということだけでは何かが傷つき、損なわれることはないはず。
では、どんな時に人は怒りと恐怖を感じ、感情的になるのだろう。
痛み、劣等感、寂しさ、蔑み、悪口…。それを受けた時、もしも感情がなかったら、その情景はどのように見えるのだろう。
怒りや恐怖を超えて、その人を理解することはできるのか。愛することはできるのか。
そんなことを思いながら、一気に読んだ本でした。【お店より】