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『落花流水のホシ』 鈴丸みんた(東京漫画社)

 鈴丸みんた先生の絵はとても綺麗だ。まず、表紙の絵に惚れ込む。手に取らずにはいられなくなる。手に取ったら取ったで、今度は手放せ無くなってしまう。そのままレジに直行だ。そしていよいよページを捲る。間違え無かった。読み進める程に唸り声をあげる。鈴丸みんた先生の絵は美しい。ストーリーと共に動き出す人物達の絵には無駄が無く、嘘が無い。  警官の皇豪太郎(すめらぎごうたろう)が島に赴任して直ぐに上司の良子さんに依頼されたのが、別荘に一人住まいの大学生久瀬秋人の素行調査だった。夜な夜な男

    • 『西洋骨董洋菓子店』全4巻  よしながふみ(新書館)

        漫画好きの同僚がいる。彼女にだけ「最近BLにはまっている」と、勇気を出して告白したら、次の日早速この4冊を貸してくれた。  表紙を見て、中をペラペラとめくり、わーこれは好きなタイプじゃないかも! と、ずっとほったらかしにしていた。(よしなが先生ごめんなさい。今は心の底から大ファンです。本当に!)  2週間くらい経って、さすがにもう返さなくてはと読み始めたら、その面白い事と言ったら・・・・一気に4冊読んでしまった。その上、よしなが先生の本を探し回り、買いあさってしま

      • 「やたもも」 はらだ(竹書房)

         本屋へ行くと、必ずBLのコーナーへ立ち寄る。 ある日の事、目新しいものはないか?と物色していると、二人の女子高生が現れて「私、ハラダのネガとポジが読みたいんだよねー」 「カラーレシピも面白かったよねー」などと 会話していた。  私などは「カラーレシピ」を読んだ後は精神的な恐ろしさに暫くは心が萎えてしまうと言うのに、この子達は一体どんな大人になるのかと、不安と興味に打ち震えるのだった。まあ、それでもはらだ先生の作品は読むのだが・・・  あまり過激なものはちょっと!と言う人には

        • 「ネオンサイン・アンバー」おげれつたなか(新書館)

          夜な夜なクラブに通うちょっと見軟派な男の子と、感情を表情に出せないクラブスタッフの青年が、惹かれ合い、男同士と言う事で一度は離れていくが、互いの思いに離れられない事を知っていく物語。 男性同士の恋愛は一般的では無いのかも知れないけれど、おげれつたなか先生の描く人々は、絶世の美男子と言う訳でも無く、回りの人が群がる様な、かけ離れた魅力を持ち合わせている訳でも無い。 もしかすると、直ぐ近くに住んでいるのではないかと思ってしまいそうに普通の人達で、とても人間臭い。 好きになってしま

        『落花流水のホシ』 鈴丸みんた(東京漫画社)

        • 『西洋骨董洋菓子店』全4巻  よしながふみ(新書館)

        • 「やたもも」 はらだ(竹書房)

        • 「ネオンサイン・アンバー」おげれつたなか(新書館)