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ラッキー家族、爆速で家を買う~アンチ戸建が決めたワケ~/その10

物件Bからの帰り道、我々のテンションは上々でした。

一応、いちおーーーう、
即その場で「ここに決めます!」と言ってしまうのは、ギリギリ我慢しました。
おそらく、一生に一度の大きな買い物ですからね、慎重に慎重を重ねなくては…

でも何でしょう、とてもワクワクしました。
脳内「もしここに住んだら」ごっこが楽しくて。

帰宅し、いつも通り、夫がどんぐりを保育園に行く間に、私は晩ご飯を作り、ぐりおのお世話をし…

時間が経つうちに、脳裏に蘇ってきたシーン。

一階和室の畳を夫が踏み踏み、ミシミシしていた、あの場面。
そして、公道からの通路の狭さ。

ううむ。

いや、でも!
あの場所なら、どんぐりも転園しなくて済むし、線路も近いし、リフォームしたてだし、あの価格だし!

中古だし、そもそも!

新築するのがめんどくさいし、もう40近いからそんなに長期間のローンとか組んでられない、そんな我々が住むには、十分なんじゃないの?
このへんが、妥協点なんじゃないの?

…妥協点?

アンチ戸建派だった私が、手のひらを返したように家探しに前向きになってワクワクしていたのに、そのゴールが、妥協…?

「今日見た家、良かったよね。思ったより、だいぶ。でさ、もう、他のところは見なくて、いいかなぁ?」

私の口は、気がついたらこんなふうに、夫に切り出していました。

「え、もっと探す?今日のところ、お願いしますって、明日連絡してもいいかなって思ってたけど」と夫。

やっぱりそうだよね…そんな流れだったよね…でも…

私「なんか、畳踏み踏みしてたでしょ」

夫「ああ、少しミシミシ、沈むのが気にはなったけど…でもさ、今住んでるこの部屋も、築20年以上で、やっぱりところどころ床はミシミシ鳴るよね」

私「うん。中古だと、年数経ってると…やっぱり、リフォームしてもそのくらいは仕方ないのかなとも、思う、けど…わかんないけど…。まだ2軒しか見てないから、どんなもんなのかさ。」

我ながら、歯切れが悪いなと思いつつ。

無いものを求め過ぎてしまっているのかも知れない、そもそも100点の満足は無いであろうことを承知で、中古住宅を探しているのだし。

けれど。

私「もうひとつ、築年数は古いけど、割と最近リフォームされたところがあるって言ってたよね、立地も良くて」

夫「ああ、確かにそこもちょっと気になってはいた」

私「今日見たところが、やっぱりいいなって、思うためにも、そこを見るだけ見てみたいんだけど。リフォームしても中古だとこんな感じなんだなって、他も見てわかりたいというか。」

夫「なるほど、いいよ。」

というわけで、いささか失礼な本音を抱えつつ、物件Cの不動産屋さんへ電話をしてみました。

私「○○町の中古住宅を見てみたいんですが」
不動産屋さん「はい!ぜひどうぞ!」

えっ、「ぜひ」?
そんな勢いで?
よほど買い手がつかなくて困ってたりする?
訳あり物件だったりする?

私「急ですみませんが、明日でも良いでしょうか」
不動産屋さん「よろしいですよ!何時でも!」

ひ、暇なの…?

少し不安になりつつも、あくまで比較対象として、見に行くだけだということで、物件C内見のアポを取ったのでした。

築年数は圧倒的に古いのですが、好条件なのは立地です。家の表も裏も公道に面していて、バス停も近く、駅も徒歩圏内。通勤、通学、買い物も便利です。

価格は物件Bの約1.5倍ですが、今住んでいるアパートの家賃プラス、ボーナス月に少し乗せれば、定年までに払えそうという想定の範囲におさまってはいました。

物件Cを見て、もっと納得して、物件Bの不動産屋の担当者さんに連絡をしよう。

方針を決めたところで、続きはまた。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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