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【起業日記⑩】新しく開発した洗剤は布ナプキンの経血も落とせるのか?友人を巻き込んだ大実験

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アメリカ中の洗剤と日本中の洗剤を試し、ついには「もみ洗いせずにうんち汚れが落ちる洗剤」を原料から開発する中で、次第に頭に浮かんできたのは「このまま布おむつと布おむつ用の洗剤を売っていては、使う人が限定されてしまう」ということでした。

カラダから出る汚れで一番汚いのがうんち、その次が血液だとすると、今回開発した洗剤は布ナプキンユーザーにも役立てるのではないかと考え始めていました。と言うのも、洗剤の原料屋さんから「ウンチ汚れがこれだけ落ちるのなら、人の体から出る汚れは何でも落ちるだろう」と言われていたからです。

布ナプキンのマーケットは布おむつの20倍以上!?

布ナプキンのマーケットに可能性を感じた私はすぐに計算をしました。

・日本の人口1億2000万人
・女性が半分の6000万人
・生理人口をざっと2000万人と仮定
・その5%が布ナプキンを使っていると想定

…すると、布ナプキンユーザーは、約100万人!

私が算出した布おむつユーザー「4万人」と比較すると、20倍以上という、桁違いに大きいマーケットです。

これは可能性があると思いました。ただ通常、繊維に付着した汚れは繊維を通り抜けることで落とすことができます。しかし布ナプキンには防水布が使われているため、汚れが落ちにくい構造になっています。

新しく開発した洗剤で、布ナプキンに付着した経血がもみ洗いせずに落ちるのか?やってみるしかありません。早速、友人たちに布ナプキンと開発中の洗剤を送り、実験に協力してもらうことにしました。

友人の布ナプキンに付着した経血はもみ洗いせず落ちるのか?大実験スタート!

「経血のついた布ナプキンの写真と、この洗剤でつけおき洗いをして汚れを落とした後の布ナプキンの写真、Before Afterを送ってほしい。」

こうお願いをすると、

「そんなもの、生まれてこのかた誰にも見せたことがない。Afterの写真だけでいいでしょ。」

みんなからこんな返事をもらいながらも、どうしてもBeforeをチェックしたいこと、どんなズボラな人でもちゃんと汚れが綺麗さっぱり落ちているか、この目で確認したいと食い下がりました。

結局、20人近い友人が実験に協力してくれました。そして、20人全員の経血汚れが開発中の洗剤で綺麗さっぱり、跡形もなく落ちていました。友人に嫌がられながらも、この目でしっかりとBefore Afterを確認しました。

布ナプキンに付着した経血の汚れも、つけおきだけで綺麗さっぱり落とすことができたのです。
想像を超える手応えに、私の胸は高鳴っていました。

でもこの時、
「平島から電話がかかってくると怪しい実験に参加させられる。電話は出ない方がいい」
こんな噂が友達の間で広まっていたと知ったのは、だいぶ経ってからのことです(笑)。






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