【勝手におすすめ本①】青島広志著『究極の楽典』『楽典のススメ』

今年の初めから「基礎に強くなる」シリーズを書いていましたが、一区切りついたので、ちょっと休憩がてら私のオススメの音楽書を勝手に紹介する記事を書いてみようと思います。(飽きるまで)
一応このnoteは「楽典やり直し講座」なので、楽典、音楽理論に関する本にしたいのですが、ちょっと脱線したジャンルの本も書くかもしれません。

初回は、青島広志著「究極の楽典」(「楽典のススメ」)です!


楽典の本の選び方

楽典に関する本はたくさんあれど、どれを選べばいいかわかりません。

私も、たまには新しく出た本をチェックすることもありますが、
つい先日もタイトルに「基礎知識」と書いてある本を読んだら、最初から専門用語のオンパレードで、用語を知らないと先に読んでいけないようなものでびっくりしました。

店頭で選ぶときは、「はじめに」や「序文」をしっかり読んで、
・その本の対象(初心者、受験生、愛好家、専門家など)
・目的(入試対応、読譜補助、音楽の幅広い知識を持ちたい、など)
を把握し、自分に合ったものか判断するのが良いと思います。

良く皆さんお持ちの黄色い楽典の本、「楽典 理論と実習」(音楽の友社)は、良い本だとは思いますが、これを読んだだけで音大に入ってそのまま和声などの授業が始まると、それに必要な基礎知識がちょっと足りないように思います。それで、あまりわかっていないまま進んで、あまりわかっていないまま終わってしまった、身に付かなかった、と言う人は結構いるのではないかと思います。

今日紹介する本は、そんな和声に入る前にぜひ理解しておきたい知識を楽しく埋めてくれる本です。


楽典のススメ~究極の楽典

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【青島広志著『究極の楽典』(新装版);全音楽譜出版社(2019)】

この本は、2009年に出て(その時は紺色の表紙だった)、2019年にこの写真の新装版が出ました。比較的新しいのでどこのお店でもたくさん取り扱ってます。何より「究極の」という言葉に惹かれてつい手に取ってしまいそう!

実は、この『究極の楽典』という本は私は持っていなくて(ごめんなさい!)これは先日図書館で借りたものです。
私は、この『究極の楽典』の旧本になる『楽典のススメ』(下写真)という本を持っていて、これがイチオシだったのですが、絶版で入手困難になってしまったため、今購入できる『究極の楽典』も一緒に紹介してみることにしました。内容もほとんど一緒です。(違いについては後ほど。)

画像2

こちらもなんだか楽しそうな表紙でしょう(^^)


この本の魅力、特徴

先ほども言いましたが、音楽の初学者よりは、
やや専門的~専門的な勉強をしている人
和声をゆくゆく勉強したい人、勉強している人、勉強した人
が適していると思います。定番の楽典の教本を既に読んでいて、2冊目以降に。

何より、著者である青島先生(私の先生ではありませんが、なんとなく先生と呼びたくなります)の人柄が良く現れた、クセのある文が面白く、とても読みやすいです。

(ただ、『楽典のススメ』ではもっとクセがあったのが、少し文も直され、直筆のイラストも大幅カットされ、大胆自由だった課題も削られてしまっていて少し残念です…)

特徴としては、
・専門的だが楽しい読みものである。問題、課題は無し。
・和音~和声入門くらいの項が細かく丁寧、ボリュームがある。
・旋法や音階の項がやたら長い。
・音律のところだけは専門の方(安藤應次郎さん)が書いている。(「究極の楽典」のみ)
・譜例がたくさんあって、実曲と照らし合わせて理解できる。

などかな、と個人的に思います。


私の今までの記事も、青島先生のこの本のような面白い切り口と親しみやすい語調で書きたい、と参考にしてきました。
なので、私の記事が気に入って読んでくださった方はきっと気に入る本だと思います(^^♪
画面で見る文章も手軽で良いですが、やっぱり紙で読みたい…と言う方はぜひ手に取ってみてくださいね。



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なお、ある程度の知識がある方に向けて書いていますので、これじゃついていけない、という方は、ぜひ個別レッスンに!その人にあったレベルで解説します。(対面、オンラインどちらもあり)
レッスンご希望の方はrie3_e_mail@nethome.ne.jpまで。

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