甘えてくるお客様は、ただのお客さん
「おもてなしの強要」「なぁなぁ」はいちばんダメだ。
すべての要望には応えられないのがふつう。
わたしのところでもお店とお客とのトラブルは後を絶たないけれど、はっきり言って全部には応えられません。
それは応えられる容量から考えてもやれないことはできませんでいい。
無理にすべてに応えようとして、消耗するのはいちばんやってはいけない。
お客さんはいいアイデアかと思うけれど、それで無理させたら店側の徒労でしかないのでやってはいけない。
たまに、「あの人にはやっていたのに、こっちにはしないの?!」っていうお客さんが出てくるかもしれない、という観点からはひとつアドバイス。
「悪い前例をつくらない」
これに尽きる。
金銭を伴わない「おもてなし」の強要はお断りです。
オリンピック関連で流行したけど、あの言葉はサービス業に一層の負荷をかけた。
サービス=無償の奉仕、になってる人には有効だったけどね。
接客業からすると心からの笑顔とはとおい笑顔で接客することになる。
なんにでも尽くすことができないからこそ、出来る限りでお客さんにおもてなしをするし、試行錯誤を繰り返すことができる。
あと、「おもてなし」は常連さんにはできるけど、見ず知らずの人にはできないって当たり前のことで。
常連さんのなにに興味があるかどれが好きか、お店のひとがわかってくれてるからちょっとしたおもてなしができるのであって、そうでなければそれが的外れになりやすいからしない。
おもてなしはあくまで、「今日はこれをしたら喜んでくれそう」というのをお店がしてくれるだけ。
それにはサービスの内訳を変えられるお店側がすること。
逆にしたら負担になるし、甘えてる。
させるなら、それなりの対価は払わないと。
「なぁなぁ」はどっちも重荷になるから適度に離れて。
お客さんとの距離のとりかたにも注意が必要。
甘える人はお店に甘えてくる。
それに線引きをして受け入れないようにしないと、その人だけ居心地のいい空間ができてしまう。
そういうひとは断ったときに「厳しいなぁ」という言葉をはく。
捨て台詞の言葉だけど、お店はやってはいけないことをやってしまったかと思う。
でも、それが甘えてくるお客を離せる方法なので、やっていい。
結局、お店のやれることは限界があって、その範囲内でしか動けないことが多い。それ以上はサービス過剰になってしまうから、たまにならいいけど、つねにそうしなきゃ、と負担を感じるのはやらなくていい。
「なぁなぁ」でしていても、いいことなんてそんなにない。
離れるときは離れるから、そうなったらお店がちゃんと立ってられるかはほかのお客さんといい距離を保っていられるか、です。
はい、今回はこのへんで。
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