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備忘録『超コレクション展 99のものがたり』


■大阪中之島美術館

2月2日に開館されたばかりの大阪中之島美術館の開館記念となる展覧会「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」へ行ってきました。寒空の中、駅から凍えながら堂島川を渡り、黒いキューブ状の美術館に入ると、4階建てという美術館しては珍しい高さのある建築と吹き抜け、それを貫くように設置してあるエスカレーターが印象的でした。館内には芝生の広場もあるせいか家族連れも多い印象で、老若男女様々な人達で賑わっていました。

■超コレクション展 ―99のものがたり―

開館日の2月2日から3月21日までとなる開館記念の展覧会では、膨大な数の作品を見ることができ、閉館2時間弱前に来館した私は最後の方の作品はあまりじっくりとは見ることができないほどです。作品の中には、その作品に関するストーリーも展示されており、作品に関する知識やその背景を学ぶことができます。

それぞれの作品は、収蔵に⾄るまでやその後の展⽰活動の中で、多くの⼈々との出会いを重ね、さまざまな物語を紡いできました。本展では、コレクションに親しみを持っていただけるよう、作品にまつわる99のものがたりも併せて紹介。ご覧いただく皆さまからも募集し、100個のものがたりで展覧会は完成します。                         (公式HPより引用)

これまでに私が見てきた多くの展覧会は、クリムト展やミュシャ展といったような作家をテーマにしたものや時代に焦点を当てたものが多かったので、この美術館を開館する「出発点」となった作品たちという展覧会のテーマはとても興味深かったです。

この展覧会は3章に分かれて作品が展示されており、それぞれ美術館構想のきっかけとなった日本画家たちと大阪の美術、モディリアーニやダリを始めとする西洋近代美術の有名作品たち、そしてロートレックやミュシャなどのグラフィック作品と家具作品があります。

■大阪の美術

西洋美術史や西洋画家の美術展にはこれまで多く触れてきたものの、日本画家の展覧会にはあまり縁がありませんでした。美術館で見てきたものといえば、高校生時代に院展に一度訪れたのと毎年高美展に行っていた、祖母が何度か開いた個展くらいなもの。正直、日本画に関する知識は皆無と言っても良いくらいです。

池田遙邨氏の『雪の大阪』という作品。さっきまで見ていた景色が100年前にタイムスリップして額縁の中にある感覚、中之島にあるからこそより作品が身近に、輝いて見える作品でした。他にも「中之島」や「大阪」を描いた作品が展示されていて、その美術館の土地を最大限に活かした展示方法だなあ…と感じました。

■終わりに

日本画に西洋画、グラフィック作品に家具などの立体作品、作家の出身やテーマも様々に、じっくり見ていると時間があっという間になくなってしまうほどのたくさんの作品が見ることができました。開館記念の展覧会だからこそできる満足感だなあと感じています。こういう機会じゃないと普段自分が見ないような作品群も見れなかったのだと思うと、開館記念展覧会来てよかったな…。と感慨深くなりながら気に入った作品のポストカードをいくつか購入し、カフェでコーヒーを買って帰ったのでした。

中々美術館に行かない方も、たくさんのストーリーと共に楽しめる展覧会なので楽しんで観覧できると思います。訪れた方はぜひお話したいな…!
公式HPより作品も観れるので気になる方は観てみてください〜

2022/2/22